細マッチョになるために、自宅で自重・チューブ・ダンベル、ジムでマシン・バーベルを使っての筋トレメニューを筋肉部位別(胸・肩・腕・背中・腹筋・火半身)に詳しく解説するとともに、目標とする体型になるために「どの部位をどれくらいの負荷回数設定で鍛えればよいか」「正しいトレーニングフォーム」などについても科学的に解説します。
また、具体的な一週間のメニュープログラム例もご紹介します。
まずは、今回ご紹介する「自重トレーニング」「チューブトレーニング」「ダンベルトレーニング」「マシントレーニング」「バーベルトレーニング」それぞれの特徴を見ていきましょう。
■自重トレーニングの特徴
自重トレーニングの最大の特徴は、なんといっても器具が必要ないことです。とても手軽で、思い立ったその日から始めることができます。
反面、自重トレーニングには複数の筋肉を同時に動かす複合関節運動(コンパウンド種目)しかないため、個別に筋肉を鍛えることができないという側面もあります。
しかし、全身運動的に身体を鍛え、細く締まった身体を目指す細マッチョ筋トレであれば、個別に単一の筋肉を鍛える単関節運動(アイソレーション種目)がないのは、そこまで気にする必要はないかもしれません。
■チューブトレーニングの特徴
チューブトレーニングは自重トレーニングと異なり、筋肉部位を個別に鍛える単関節運動(アイソレーション種目)が豊富なことが特徴で、これにより部位によって筋肥大させるのか引き締めるのかを明確に決めたトレーニングが可能です。
また、ダンベルトレーニングと異なり「上から腕を引く運動」が可能なことも大きな魅力と言えるでしょう。
反面、高負荷がかけにくいという側面がありますが、中負荷トレーニングが中心の細マッチョ筋トレにおいては、あまり問題ありません。
■ダンベル筋トレの特徴
ダンベル筋トレは自宅でのウエイトトレーニングの柱となる基本的で効果の高いトレーニング方法で、数多くのメリットがあります。
まずは、高負荷で筋肉を鍛えることのできる複合関節種目(同時に複数の筋肉を動かす種目)=コンパウンド種目が豊富なだけでなく、個別に筋肉を追い込める単関節種目=アイソレーション種目も非常に豊富です。
また、個人の筋力や目的に応じて自在に負荷設定が変えられるのは、自重トレーニングに比べると格段に勝っています。そして、自重トレーニングをダンベルを保持して行うことで、自重トレーニング自体の強度を上げることも可能です。
唯一の難点と言えば、フリーウエイトの特性上、「上から腕を引く動作」ができない点で、その動作が必要な広背筋トレーニングは懸垂など組み合わせる必要があります。
■マシントレーニングの特徴
マシントレーニングの多くは、動作軌道がマシンのレールなどによって確保されているため、ウエイトのブレを自身で支える必要がなく、各トレーニング種目の主働筋を高負荷で集中的に鍛えられるというメリットがあります。
反面、ブレを支える必要がないため自身の体幹インナーマッスルが強くなりにくいというデメリットもあります。
理想としては、マシントレーニングだけで終わらずダンベルやバーベルといったフリーウエイトトレーニングも組み込んでいくことをおすすめします。
■バーベル筋トレの特徴
バーベル筋トレは全てのウエイトトレーニングの基礎であり、筋トレBIG3種目を含め、とれも効率的・高負荷で筋肉を鍛えられる方法です。
ダンベルと違い両手でウエイトを扱うので、より高重量が扱え、マシンと違いウエイトのブレを自身でとめながら動作をする必要があるので体幹インナーマッスルも同時に供されるといったメリットがあります。
反面、各種目を適切にターゲットの筋肉に効かせるためにはテクニックやフォーム習得が必須となります。
■まずは全身の筋肉部位を理解する
どのような目的であれ、身体を鍛える場合にまず知っておきたいのは、鍛える対象となる筋肉の部位と連動性・作用です。
全身の筋肉はその作用と連動性から以下のように部位分けされます。
①上半身の押す筋肉
大胸筋・三角筋・上腕三頭筋など
②上半身の引く筋肉
広背筋・僧帽筋・上腕二頭筋など
③体幹の筋肉
腹筋群・脊柱起立筋・回旋筋など
④下半身の筋肉
臀筋群・大腿四頭筋・大腿二頭筋など
さらに詳しい筋肉名称と作用については下記の筋肉図鑑をご参照ください。
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■筋繊維の種類と負荷回数設定
全身の筋肉の部位・連動性・作用を理解したら、次に知っておきたいのが筋肉を構成する筋繊維の種類・特徴と、細マッチョになるためにターゲットにすべき筋繊維に適した負荷回数設定です。
筋繊維には大きく三種類があり、それは次のように分類されます。
●筋繊維TYPE2b(速筋FG筋)
収縮が速く(Fast)、グリコーゲン(Glycogen)を消費する。30秒以内の瞬発動作で収縮し、鍛えると強く筋肥大する。10回前後の反復回数で限界がくる負荷設定でトレーニングする。筋肥大バルクアップ筋トレのターゲット。細マッチョ筋トレでは基本的には鍛えない筋繊維。●筋繊維TYPE2a(速筋FO筋)
収縮が比較的速く(Fast)、グリコーゲン(Oxygen)を消費する。60秒以内の瞬発的動作で収縮し、鍛えると筋肥大する。15回前後の反復回数で限界がくる負荷設定でトレーニングする。細マッチョ筋トレでのボリュームアップのターゲット。●筋繊維TYPE1(遅筋SO筋)
収縮が比較的遅く(Slow)、グリコーゲン(Oxygen)を消費する。60秒以上の持久動作で収縮し、鍛えると筋密度が向上し引き締まる。20回以上の反復回数で限界がくる負荷設定でトレーニングする。細マッチョ筋トレでの引き締めのターゲット。●トレーニングの鍛え方
トレーニングでは部位ごとにボリュームアップするのか引き締めるのかを明確に分けてトレーニングしますが、一般的に理想とされる細マッチョ体型になるための部位ごとの適切な1セットあたりの反復回数は以下の通りです。・大胸筋:ボリュームアップ(15回)
・三角筋:ボリュームアップ(15回)
・上腕三頭筋:引き締め(20回)
・広背筋:引き締め(20回)
・僧帽筋:引き締め(20回)
・上腕二頭筋:ボリュームアップ(15回)
・腹筋群:引き締め(20回)
・下半身:引き締め(20回)
■細マッチョになるための二つのアプローチ
●痩せ体形かぽっちゃり体形かで異なる
一般的に、細マッチョの基準とされるのがBMI22前後、体脂肪率15%前後ですが、このような体形になるためには現状の自分の体形によって二つのアプローチがあり、それは以下の通りです。
①痩せ体形の場合:まず筋肥大バルクアップ筋トレを行う
②ぽっやり体形の場合:まず引き締めダイエット筋トレを行う
そして、BMI22前後・体脂肪率15%前後の体形の場合、またはトレーニングによってそうなった場合は、筋肉を維持したり、より見栄えのよい形にするために、筋繊維TYPE2aをターゲットにした15回前後の反復で限界がくる負荷回数設定で「細マッチョ筋トレ」を行っていきます。
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■筋トレの一週間の組み方
筋肉はトレーニングを行うと筋繊維に微細な損傷を受け、その回復に24~72時間が必要になります。そして、回復するときにはトレーニング前よりも筋密度が向上して回復する特性があり、これを超回復と言います。そして、この超回復を適切に繰り返すことで筋密度を上げていくのが細マッチョ筋トレの基本です。
超回復前に筋肉に負荷を与えてしまうと、筋肉は筋密度が上がるどころか、逆に縮小してしまいますので、いかに超回復を妨げずに高い頻度でトレーニングを行うかがポイントですが、一日に全身全てをトレーニングしてしまうと72時間はトレーニングができないので、週3回程度の頻度で行うのが限界になってきます。
そこで、全身の筋肉をグループごとにローテーションで鍛えていき、超回復を行いながら高頻度でトレーニングをしていくメソッド「部位分割法|スプリットトレーニング」を導入するのがもっとも効率的です。
その分割方法例は以下のようになります。
週一日目:上半身の押す筋肉
週二日目:体幹部の筋肉
週三日目:下半身の筋肉
週四日目:体幹部の筋肉
週五日目:上半身の引く筋肉
この分割法ですと、超回復を妨げず、なおかつ週5回のトレーニングで常に代謝の高い状態も維持することが可能です。
それでは、次の項目からは全身の筋肉部位別の鍛え方・筋トレメニューを解説していきます。
■大胸筋の自宅トレーニング
●膝つき腕立て伏せ
膝つき腕立て伏せは通常の腕立て伏せができなくても、比較的低負荷で大胸筋負荷をかけられる自重筋トレです。
膝つき腕立て伏せの大切なポイントは「背すじを伸ばして動作すること」、そして、常に「手首の真上に肘がくるように動作すること」です。また、肘を肩関節より前に出さないようにすることが、肩関節保護のためには重要ですので、十分に注意して動作を行ってください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①膝をつき背すじを伸ばし、肩幅よりやや広く手幅を置いて構える
②背すじを伸ばしたまま上半身を倒す
③同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●腕立て伏せ
腕立て伏せの大切なポイントは「背すじを伸ばして動作すること」、そして、常に「手首の真上に肘がくるように動作すること」です。また、肘を肩関節より前に出さないようにすることが、肩関節保護のためには重要ですので、十分に注意して動作を行ってください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①うつ伏せになり、背すじを伸ばし、肩幅よ
りやや広く手幅を置いて構える
②背すじを伸ばしたまま上半身を倒す
③同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●足上げ腕立て伏せ
足上げ腕立て伏せはに高負荷で大胸筋を鍛えられる腕立て伏せバリエーションです。
足上げ腕立て伏せは、足を台などの上に乗せ、上半身により体重がかかる状態で腕立て伏せを行います。
腕立て伏せの大切なポイントは「背すじを伸ばして動作すること」、そして、常に「手首の真上に肘がくるように動作すること」です。また、肘を肩関節より前に出さないようにすることが、肩関節保護のためには重要ですので、十分に注意して動作を行ってください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①うつ伏せになり、足を台などの上に乗せ、背すじを伸ばし、肩幅よりやや広く手幅を置いて構える
②背すじを伸ばしたまま上半身を倒す
③同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●ディップス
ディップスは大胸筋下部に効果的な腕立て伏せバリエーションです。
ディップスで大切なポイントは二つあり、これをきっちり注意しないと肩関節に開き負荷がかかり、肩を痛めるリスクがあります。
それは、①肩甲骨をしっかりと寄せる、②前傾姿勢で身体を下ろす、の二点です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肩甲骨を寄せ、背筋を伸ばして構える
②肩甲骨を寄せたまま前傾姿勢を作り、身体を下ろしていく
③上腕が床と平行になるまで身体を下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま顎を引いて身体を元の位置まで押し上げる。
●チューブチェストプレス
チューブチェストプレスは大胸筋に効果的な基本となるゴムバンド筋トレで、胸の厚みを増すのに重要です。
チューブチェストプレスは、大胸筋の作用である「腕を前に押し出す」動作によって胸の筋肉を刺激します。腕を押し出す角度によって、効果のある大胸筋の部位が以下のように変化し、それぞれに違った種目名称がつけられていますが、それは以下の通りです。
・腕を前方に押し出す:チューブチェストプレス|大胸筋全体に効果のある基本種目
・腕を斜め上方に押し出す:インクラインチューブチェストプレス|大胸筋上部に効果がありバストをリフトアップする
・腕を斜め下方に押し出す:デクラインチューブチェストプレス|大胸筋下部に効果がありバストの土台をボリュームアップする
いずれの種目も動作のポイントは共通で、もっとも大切なのは「肩甲骨を寄せたまま腕を押し出す」ことです。
肩甲骨をしっかりと寄せていないと、大胸筋ではなく肩の筋肉・三角筋が主働になってしまい、胸に十分な負荷がかからなくなってしまいますので、セット中は常に肩甲骨を寄せたままにするように意識してください。
また、大胸筋の収縮と首の連動性から、腕を押し出したポジションで顎を引き、大胸筋を完全収縮させるのも大切なポイントです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肩甲骨を寄せたて構える
②肩甲骨を寄せたまま腕を押し出す
③腕を押し出した位置で顎を引き、大胸筋を完全収縮させる
●チューブチェストフライ
チューブチェストフライは大胸筋内側に効果的で、胸の谷間のきれをよくするのに重要なゴムバンド筋トレです。
チューブチェストフライは、腕を閉じる動作で大胸筋の内側に効かせていきますが、その閉じる角度によって負荷のかかる部位が変化し、種目名称もそれぞれに異なります。それは、以下の通りです。
・腕を前方で閉じる:チューブチェストフライ|大胸筋内側全体に効果がある基本種目
・腕を斜め上方で閉じる:インクラインチューブチェストフライ|大胸筋内側上部に効果がありバストを寄せて上げる
・腕を斜め下方で閉じる:デクラインチューブチェストフライ|大胸筋内側下部に効果があるが女性はあまり行わない
いずれの種目も、もっとも大切なポイントは「肩甲骨を寄せたまま腕を閉じる」ことで、肩甲骨の寄せ方が甘いと、肩から先に動いてしまい、大胸筋に対する負荷が逃げてしまうので注意してください。
また、一般的な筋トレは力を入れながら息を吐きますが、本種目は大胸筋の収縮に胸郭のテンションを保つ必要がありますので、息を大きくためたまま腕を閉じる動作を行います。
なお、腕を閉じたポジションで手を前方に突き出す動作と顎を引く動作を加えると、大胸筋内側が完全収縮して効果が倍増します。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肩甲骨を寄せて構える
②肩甲骨を寄せたまま腕を閉じる
③腕を閉じたら顎を引き手を少し前に突き出す
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブプルオーバー
チューブプルオーバーはやり方によって大胸筋から広背筋まで効果のある部位が変化するゴムバンド筋トレです。
チューブプルオーバーで負荷のかかる部位が大胸筋か広背筋かを決めるのは、主に肘の角度で、それは以下の通りです。
◯ベントアームチューブプルオーバー
肘を曲げて行うバリエーションで、主に大胸筋に負荷がかかります。
◯ストレートアームチューブプルオーバー
肘を伸ばして行うバリエーションで、主に広背筋に負荷がかかります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①頭の上からテンションがかかるようにトレーニングチューブを取り付け、肘を鍛えたい部位に合わせて曲げる(または伸ばす)ように構える
②肘の角度を保ち、チューブをヘソの位置まで引き下げる
③大胸筋の場合は肩甲骨を解放して大胸筋を完全収縮させ、広背筋の場合は肩甲骨を寄せて広背筋を完全に収縮させる
④同じ軌道で元に戻る
●ダンベルプレス
ダンベルプレスは大胸筋を中心に三角筋や上腕三頭筋に効果的なダンベル筋トレです。
ダンベルプレスはトレーニングベンチ(床でも可)の上に仰向けになり構えますが、この時にしっかりと肩甲骨を寄せることが重要で、肩甲骨の寄せ方が足らないと肩と腕でダンベルを上げることになり、肝心の大胸筋に負荷がかからなくなりますので注意してください。
また、大胸筋と首の連動性から、ダンベルを胸の上に押し上げたポジションで、軽く顎を引く動作を加えると大胸筋が完全収縮して効果が高まります。さらに、その位置で、ダンベル同士を合わせて腕を閉じる動作も加えると、より効果的に大胸筋が収縮します。
なお、肩関節保護のため、ダンベルは肩のラインよりヘソ側に下ろしましょう。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ベンチ(床でも可)に仰向けになり肩甲骨を寄せる
②肩甲骨を寄せたままダンベルを押し上げる
③顎を引き腕を閉じる動作を加えて大胸筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●インクラインダンベルプレス
インクラインダンベルプレスは大胸筋上部に効果的なダンベル筋トレです。
インクラインダンベルプレスは、大胸筋上部の作用である「斜め上方に腕を押し出す軌道」でのトレーニングになりますので、大胸筋上部に効果的で、特に細マッチョでは大切な胸全体のリフトアップに有効です。
セット終盤で苦しくなると、つい腰を浮かせてセルフ補助をしてしまいがちですが、腰を浮かせるとせっかくの「斜め上方へ腕を押し出す軌道」が通常のダンベルプレスの軌道とかわらなくなりますので、最後までしっかりと腰をベンチにつけて行なってください。
なお、本格的にはインクラインベンチを使いますが、自宅のソファーなどに斜めにもたれて行うこともできます。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①インクラインベンチ(ソファーにもたれても可)に仰向けになり肩甲骨を寄せる
②肩甲骨を寄せたままダンベルを押し上げる
③顎を引き腕を閉じる動作を加えて大胸筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●デクラインダンベルプレス
デクラインダンベルプレスは、胸全体のボリュームを上げるのに有効な大胸筋下部(大胸筋の中でもっとも体積が多い)に集中的な効果があり、胸周り全体を大きくしたい場合に取り組む種目です。
セット終盤で苦しいときは、やや腰を浮かせて斜め下方へ腕を押し出す力をさらに加えることで、最後まできっちりと追い込むことも可能です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①デクラインベンチに仰向けになり肩甲骨を寄せる
②肩甲骨を寄せたままダンベルを押し上げる
③顎を引き腕を閉じる動作を加えて大胸筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●リバースグリップダンベルプレス
リバースグリップダンベルプレスは、インクラインベンチがなくても、フラットベンチや床で行って大胸筋上部に負荷を加えられるやり方です。あまり高重量を扱うのには適さない種目ですが、細マッチョ筋トレの軽めの重量トレーニングであれば、十分に大胸筋上部を鍛えることができます。
正しい動作の手順は以下の通りです。
①ベンチ(床でも可)に仰向けになり、肩甲骨を寄せ、胸の上でダンベルを構える
②脇をあまりあけないように気をつけ、ダンベルを押し上げる
③しっかりとコントロールして効かせながらダンベルを下ろす
●ダンベルフライ
ダンベルフライは大胸筋内側に効果的なままダンベル筋トレで、胸周りのキレを出すのに重要な種目です。
ダンベルフライはベンチ(床でも可)に仰向けになり構えますが、この時にしっかりと肩甲骨を寄せることが重要なポイントです。
肩甲骨をしっかりと寄せないで行うと、負荷の多くが肩や腕にかかってしまい、肝心の大胸筋に効かなくなってしまいます。
セット中は常に肩甲骨を寄せたまま動作を行ってください。
また、ダンベルフライの最大のメリットは「大胸筋を最大伸展から最大収縮させる」ことですので、しっかりと深くダンベルを下ろすことが大切です。
ダンベルを下ろす位置は肩関節へ負担がかからないよう、肩のラインよりヘソ側に下ろしてください。
なお、胸の上で腕を閉じたら、ダンベル同士を合わせてやや上へ押し出すような動作を加えることで、大胸筋が完全収縮して効果が倍増します。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①仰向けになり肩甲骨を寄せて構える
②肩のラインよりヘソ側にダンベルを下ろす
③胸の上まで腕を閉じながらダンベルを上げる
④ダンベル同士を合わせてやや上へ押し出す
⑤ゆっくりと効かせながら元に戻る
●インクラインダンベルフライ
ダンベルインクラインフライは大胸筋上部内側に効果的なダンベル筋トレで、胸全体を寄せてリフトする効果もあります。
インクラインダンベルフライは斜め上方腕を閉じながらダンベルを上げるバリエーションで、大胸筋のなかでも上部内側に集中的な効果があるため、大胸筋全体の位置を寄せて上げる作用があります。
基本的な動作ポイントは、ノーマルダンベルフライと同じですが、腰を浮かせてしまうとせっかくの斜め上方への軌道が失われますので、セット中は常にしっかりと腰をベンチにつけて行ってください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①インクラインベンチに仰向けになり肩甲骨を寄せて構える
②肩のラインよりヘソ側にダンベルを下ろす
③胸の上まで腕を閉じながらダンベルを上げる
④ダンベル同士を合わせてやや上へ押し出す
⑤ゆっくりと効かせながら元に戻る
■大胸筋のジムトレーニング
●スミスマシンベンチプレス
スミスマシンベンチプレスは大胸筋に効果的なジム筋力トレーニングで、フリーウエイトトレーニングに近い感覚で取り組むことができます。
スミスマシン共通の特徴として、ウエイトのブレをマシンレールが支えてくれるので筋肉に負荷を加えることに集中できる反面、軌道が固定されているのでズレが全て関節にかかってしまうというものがあります。事前に十分に構え方のチェックをして、関節に負担がかからないフォームか確認してください。
スミスマシンベンチプレスの場合は、肘や手首が肩関節よりも頭側にきてしまう構え方だと、肩関節に強い開き負荷がかかりますので、必ず肘と手首が肩のラインよりヘソ側になるように構えてください。
動作手順ですが、まずベンチに仰向けになり肩甲骨を寄せて、肩甲骨2点と尻の合計3点で上半身を支えます。
次に、シャフトをグリップしてから足を踏ん張り、上半身を頭側に押すイメージでブリッジを作り、シャフトをラックアウトします。
シャフトをラックアウトしたら、肩甲骨を寄せたまま下ろし、シャフトの真下に手首と肘がある状態を保って押し上げます。
なお、シャフトを下ろす時に勢いをつけ、胸でバウンドさせるとトレーニング効果が落ちるだけでなく、胸骨や肋骨を痛めるリスクもありますので、確実に筋力でコントロールして下ろすようにしてください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肩関節に負担がない位置かシャフトだけで確認する
②肩甲骨を寄せてシャフトをグリップする
③足を踏ん張りブリッジを作る
④シャフトをラックアウトし、筋力でコントロールしながら胸まで下ろす
⑤シャフトの真下に手首と肘がある状態を保って押し上げる
なお、スミスマシンベンチプレスにはグリップ幅や挙上角度により以下のようなバリエーションがあります。
◯スミスマシンインクラインベンチプレス
斜め上方にシャフトを押し上げるバリエーションで、大胸筋上部に効果があります。
◯スミスマシンデクラインベンチプレス
斜め下方にシャフトを押し上げるバリエーションで、大胸筋下部に効果があります。
◯スミスマシンナローグリップベンチプレス
手幅を狭くして行うバリエーションで、大胸筋内側と上腕三頭筋に効果があります。
◯スミスマシンワイドグリップベンチプレス
手幅を広くして行うバリエーションで、大胸筋外側に効果があります。
◯スミスマシンリバースグリップベンチプレス
逆手でシャフトをグリップして行うバリエーションで、大胸筋上部に効果があります。
●マシンチェストプレス
マシンチェストプレスは大胸筋に効果的な基本となるジムマシン筋力トレーニングです。
チェストプレスマシンは、まず座る前に適切なシート高に調整するのが大切で、グリップが肩関節より下になるようにセットしてください。
グリップが肩関節より高い状態でチェストプレスを行うと、肩関節に開き負荷がかかり痛めるリスクがありますので注意が必要です。
シートに座ったら、まず肩甲骨をしっかりと寄せて構えます。肩甲骨の寄せ方が甘いと、肩から先に動作するフォームになり肝心の胸の筋肉に効かないので、セット中は常に肩甲骨を寄せた状態を保ちます。
肩甲骨を寄せて構えたら、そこから腕を押し出していきます。胸の筋肉・大胸筋と首の連動性を考慮して、腕を押しきったポジションでやや顎を引くようにすると、大胸筋が完全収縮して効果が高まります。
また、戻る時はウエイトに耐えながらエキセントリック収縮(伸長性収縮)を筋肉にかけるよう、ゆっくりとコントロールして動作してください。
なお、チェストプレスマシンは機種によっては腕を押し出す角度を変えられるタイプがありますが、胸まわりをリフトアップする観点からは、斜め上方に押し出す(マシンインクラインチェストプレス)設定が大胸筋上部に負荷がかかりますのでおすすめです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①グリップが肩関節より下になるようにシートを調整する
②肩甲骨を寄せて腕を押し出す
③腕を押し出したら、顎を引いて大胸筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●マシンチェストフライ
マシンチェストフライは大胸筋内側に効果的な筋力トレーニングで、胸周りのメリハリをつけるために重要です。
マシンチェストフライは、まずマシンに座る前にシートの高さを適切に調整することが大切です。グリップの位置が肩関節より上になると、動作を行った時に肩関節に開き負荷がかかりますので、必ずグリップが肩関節よりも下になるようにシートを調整しましょう。
シートに座ったらしっかりと肩甲骨を寄せて構えます。肩甲骨の寄せ方が甘いと、肩から先に動作することになり、肝心の大胸筋に対する効果が半減してしまいますから、セット中は常に肩甲骨を寄せた状態を保つことが大切なポイントです。
シートに座り、グリップを握ったら前方に向かって腕を閉じていきます。大胸筋と首の連動性を考慮して、腕を閉じきったポジションでやや顎を引くようにすると大胸筋が完全収縮して効果が倍増します。
また、本種目の重要な要素として、「大胸筋を完全伸展させてから完全収縮させる」ということがありますので、戻る位置はできるだけ腕を開いた位置まで戻し、そこから再び腕を閉じていきます。
なお、元に戻る時はウエイト負荷に耐えながら、大胸筋をエキセントリック収縮(伸長性収縮)させることも大切ですので、ゆっくりとコントロールした動作を行ってください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①グリップが肩関節より下になるようにシートを調整する
②肩甲骨を寄せて腕を閉じていく
③腕を閉じたら、やや顎を引いて大胸筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ケーブルフライ
ケーブルフライは大胸筋内側に集中的な効果があるジムマシン筋力トレーニングです。
ケーブルフライを行う時に、もっとも大切なのは「肩甲骨を寄せて腕を閉じる」ということで、肩甲骨の寄せ方が甘いと肩から先に動作することになり、肝心の大胸筋に負荷が届きにくくなりますので、セット中は常に肩甲骨を寄せるようにしてください。
また、腕を閉じポジションで、「腕を少し前に押し出す」「顎を引く」という二つの動作を行うことで、大胸筋が完全収縮して効果が倍増します。
なお、ケーブルフライは重さを追求する種目ではなく、あくまでも大胸筋を最大伸展から最大収縮させるという、ストレッチ的な要素のある仕上げ種目です。大きな動作範囲で、なおかつ確実にコントロールできる重量設定で行ってください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肩甲骨を寄せて構える
②肩甲骨を寄せたまま腕を閉じる
③腕を閉じたら、やや前方に腕を押し出すとともに顎を引いて大胸筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
ちなみに、ケーブルフライにはノーマルのやり方のほかに以下のような派生種目があり、それぞれに効果のある部位が異なります。
◯ハイケーブルフライ
斜め上方から斜め下方に向けて腕を閉じるバリエーションで、大胸筋下部内側に負荷が集中します。
◯ローケーブルフライ
斜め下方から斜め上方に向けて腕を閉じるバリエーションで、大胸筋上部内側に負荷が集中します。
◯クロスオーバーフライ
片手ずつ行い、腕を反対側まで閉じることにより、通常のケーブルフライよりも大胸筋内側を強く収縮させられるバリエーションです。
●バーベルベンチプレス
バーベルベンチプレスは大胸筋に効果的なBIG3筋力トレーニングの一つです。
まず、ベンチに仰向けになり肩甲骨を寄せ、肩甲骨2点と腰の合計3点で身体を支持します。肩甲骨の寄せ方が不十分だと、肩から先行してバーベルを上げるフォームになってしまい、大胸筋に負荷がかかりにくいばかりか肩関節を痛めるリスクもありますので、セット中は常に肩甲骨を寄せたままにしてください。
次にバーベルシャフトを握りますが、目安は公式競技のグリップ間隔である80cmが最適です。バーベルシャフトを握ったら、足を踏ん張って上半身を頭のほうに押す込むようにしてブリッジを作ります。この順番を間違えると正しいセットアップができず、上半身が上のほうにずれてしまいますので注意してください。まとめると以下のようになります。
・ベンチプレスのブリッジの作り方
①ベンチに仰向けになり肩甲骨を寄せる②バーベルシャフトをグリップする
③足を踏ん張りブリッジを作る
こちらの画像(youtubeより)が、上級者の作る理想的なベンチプレスのブリッジですので、ご参照ください。
構えたら、続いてバーベルをラックアウトしていきます。ラックから外したバーベルはいきなり下ろすのではなく、まずは水平移動させてみぞおちの真上に移動させます。そこから、みぞおちに向けてバーベルシャフトを下ろしていきます。
肘は外側に張り出さないように注意し、特に肘が肩関節のラインを超えて頭側にこないようにしてください。肘が過剰に頭側にくるフォームで挙上を行うと、肩関節に開き負荷がかかり痛めるリスクがあります。
バーベルは勢いをつけて下ろすのではなく、ある程度筋力でブレーキをかけながら胸に下ろしてください。勢いをつけてバウンドさせるようなフォームだと、大胸筋に効かないだけでなく胸骨を痛めるリスクがあります。必ず、そっと胸の上にバーベルを下ろすようにしましょう。
バーベルを胸まで下ろしたら、肩甲骨を寄せたままバーベルを押し上げていき、完全に押し切ったら再びバーベルを下ろして動作を繰り返します。
・ベンチプレスの呼吸方法
バーベルベンチプレスは、多くのウエイトトレーニングと呼吸方法が異なります。通常は息を吐きながら力を入れていき、元に戻ってから息を吸いますが、バーベルベンチプレスの場合は、息を吐くと胸郭が縮み、ベンチプレスに必要な高さが失われます。ですので、バーベルを下ろす前に大きく息を吸ってため、バーベルを下ろして上げてから息を吐いて吸うという手順が正しい呼吸方法になります。
・ベンチプレスの正しいやり方
動作の正しい手順は以下の通りです。①ベンチに仰向けになり肩甲骨を寄せる
②バーベルシャフトをグリップする
③足を踏ん張りブリッジを作る
④バーベルをラックアウトしてみぞおち真上に水平移動させる
⑤息をため、バーベルを胸まで下ろす
⑥バーベルを押し上げ、呼吸する
●インクラインベンチプレス
バーベルインクラインベンチプレスは大胸筋上部に効果的な筋力トレーニングです。
本種目の動作でもっとも大切なことは「腰を浮かせないこと」で、腰を浮かせてしまうと腕を押し出す角度が通常のベンチプレスに近くなってしまい、大胸筋上部への負荷がかからなくなってしまいます。必ず、最後までベンチに腰をつけて行なってください。
また、肩甲骨をしっかりと寄せていないと、肩から先に動作することになるため、肩の筋肉・三角筋ばかり効いてしまい、大胸筋上部への負荷が分散してしまいますので、セット中は常に肩甲骨を寄せた状態を保つようにしましょう。
なお、手首や肘が肩関節よりも頭側にくるような軌道で動作を行うとら肩関節に開き負荷がかかりますので、やや肘を閉じ気味(脇を閉め気)にすることをおすすめします。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肩甲骨を寄せてバーベルをグリップする
②バーベルラックアウトし、胸の真上まで水平移動させる
③肩甲骨を寄せたままバーベルを胸に下ろし、肘を張り出さないように気をつけてバーベルを押し上げる
④ベンチにしっかりと腰をつけたままバーベルを押しきり、顎を引いて大胸筋を完全収縮させる
●デクラインベンチプレス
バーベルデクラインベンチプレスは大胸筋下部に効果的な筋力トレーニングです。
通常のベンチプレスのようにブリッジを作る必要はありませんが、肩甲骨はしっかりと寄せて肩から先に動作しないように気をつけててください。
姿勢を作ったらバーベルをラックアウトしますが、いきなり下ろすのではなく、胸の真上まで水平移動させてから下ろしていきます。
バーベルを下ろす時は、しっかりとコントロールし、胸の上でシャフトをバウンドさせないようにすることが大切なポイントです。
バーベルを胸に下ろしたら、そこからバーベルを押し上げていき、押しきった位置で軽く顎を引いて大胸筋を完全収縮させます。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肩甲骨を寄せてデクラインベンチに仰向けになり、バーベルをグリップする
②バーベルをラックアウトし、胸の真上まで水平移動させる
③コントロールした動作でシャフトを胸の上に下ろす
④バーベルを押し上げていき、押しきった位置で軽く顎を引いて大胸筋を完全収縮させる
●リバースグリップベンチプレス
バーベルリバースグリップベンチプレスはインクラインベンチなしでも大胸筋上部に負荷をかけられるバーベル筋力トレーニングです。
バーベルリバースグリップベンチプレスでもっとも注意すべき点は、まずはノーマルグリップでバーベルをラックアウトし、胸の上に置いてからシャフトを逆手に握りなおすことです。
リバースグリップでバーベルをラックアウトすると、腕が頭側に倒れやすく、バーベル落下のリスクがありますので、十分に注意してください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せてシャフトをグリップして構える
②一度バーベルを胸の上に置いてからシャフトを逆手に握りなおす
③肩甲骨を寄せたまま、バーベルを胸の上に押し上げる
④セットが終わったら、再びバーベルを胸の上に置き、シャフトをノーマルに握りなおしてから押し上げ、バーベルをラックする
●ワイドグリップベンチプレス
バーベルワイドベンチプレスは大胸筋外側に効果的な筋力トレーニングです。
バーベルワイドベンチプレスでもっとも注意すべき点は、「確実に肩甲骨を寄せた状態で行う」ことです。
特にワイドグリップの場合、肩甲骨の寄せ方が中途半端だと肩関節に対して非常に強い開き負荷がかかりますので、十分に注意してください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ベンチに仰向けになり、肩甲骨をしっかりと寄せ、通常よりも拳一つ分ほど広くシャフトをグリップして構える
②バーベルをラックアウトし、胸の真上まで水平移動させる
③コントロールした動作でシャフトが胸につくまでバーベルを下ろす
④肩甲骨を寄せたままバーベルを元の位置まで押し上げる
●バーベルプルオーバー
バーベルプルオーバーは肘の開き方によって、効果のある部位が大胸筋から広背筋まで変化するバーベル筋力トレーニングです。
・ベントアームプルオーバー
バーベルプルオーバーは肘を曲げて内側に絞るような動作を加えることで大胸筋に負荷がかかり、このやり方をベントアームプルオーバーと呼びます。
■三角筋の自宅トレーニング
●パイクプッシュアップ
パイクプッシュアップは三角筋に効果的な腕立て伏せバリエーションです。
パイクプッシュアップは腰を大きく曲げ、体幹に対して腕を上方に押し出す軌道を作ることで、肩の筋肉・三角筋に負荷をかける腕立て伏せのバリエーションです。
大切な注意点は「肘を体幹の後ろに入れない」ことで、肩への開き負荷を避けるために重要です。動作中は常に肘が身体の前側にあるようにしてください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①手幅を肩幅より広くとって手をつき、うつ伏せになり、足幅も広くとり、大きく腰を曲げて構える
②肩甲骨を寄せ、やや斜め前方に身体を下ろす
③身体を下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま斜め後方に身体を押し上げて元に戻る
●逆立ち腕立て伏せ
逆立ち腕立て伏せは高負荷で三角筋を鍛えられる腕立て伏せバリエーションです。
逆立ち腕立て伏せは、完全に自立する必要はなく壁などにもたれて体重のほとんどを負荷に利用できれば問題ありません。
もっとも注意すべきポイントは、肩関節への開き負荷を避けるために、肘を体幹より後ろに入れないことです。動作中は常に肘が身体の前側にあるようにしてください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①手幅を肩幅より広くとり、壁などを使い倒立し、肩甲骨を寄せて構える
②肘が身体の後ろに入らないように注意し、身体を真下に下ろす
③頭が床につくまで身体を下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま腕を押し出し元に戻る
●チューブショルダープレス
チューブショルダープレスは三角筋に効果的な基本ゴムバンド筋トレで、肩幅を増やすのに重要です。 チューブショルダープレスの最大のポイントは「肘を体幹よりも後ろにしない」ことで、肘が身体の後ろ側に回ってしまうフォーム(背中を反らせすぎた姿勢)だと、肩関節に開き負荷がかかってしまうので、常に身体の前側に肘がくるように気をつけて動作を行ってださい。
腕を上に押し上げる動作のなかで、肩の筋肉・三角筋の前部と中部が刺激を受け、腕を下ろす時にゴムの張力に耐えることで後部にも効果があります。
腕を押し上げる時だけでなく、下ろす時にもゆっくりとコントロールして動作を行うことが大切なポイントです。また、上半身を前後左右に動かさず、真っ直ぐな姿勢を維持し、肩から先だけで動作をすることも重要です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①真っ直ぐに立って構える
②肘が背中側に回らないように腕を押し上げる
③上半身を傾けないように腕を伸ばしきる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブアップライトロー
チューブアップライトローは効かせるのが難しい三角筋トレーニングとしては、比較的簡単な動作で効かせられる初心者向きのゴムバンド筋トレです。
チューブアップライトローイングイングは真っ直ぐに立ちトレーニングチューブをグリップして構え、そこまら肘を先行させてチューブを引き上げていく種目です。
この時に注意したいのが「身体を前後に動かさないこと」で、負荷を分散させずに三角筋に集中させるために重要なポイントです。
ダンベルを引き上げる時に肩の筋肉・三角筋の前部と中部に、下ろす時にゴムの張力に耐えることによって三角筋後部に負荷がかかります。トレーニングチューブを引き上げる時だけでなく、下ろす時にもゆっくりと動作し、エキセントリック収縮(伸張性収縮)で三角筋後部に効かせるようにしてください。
三角筋のトレーニングは、隣接している背筋群に負荷が逃げやすく注意が必要ですが、これは一般的なトレーニングで行う「肩甲骨を寄せる動作をせず」、肩甲骨を寄せずに動作することで防ぐことができます。
三角筋のトレーニングでは、基本的に肩甲骨は寄せずに固定することを覚えておいてください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①真っ直ぐに立ちトレーニングチューブをグリップして構える
②肘を先行させて、肩甲骨を寄せないように注意しながら拳を肩の高さまで引き上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブフロントレイズ
チューブフロントレイズは三角筋前部に集中的な効果のあるゴムバンド筋トレです。
チューブフロントレイズでもっとも気をつけるポイントは、上半身を反らせたり肩甲骨を寄せたりしないことです。
上半身を反らせると背筋群下部に、肩甲骨を寄せると背筋群上部に負荷が逃げてしまいますので注意してください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①トレーニングチューブをグリップし、背すじを真っ直ぐにし、肘を伸ばして構える
②肘を曲げず、上半身を反らせず、肩甲骨を寄せずに拳を前に挙げていく
③拳を肩の高さまで上げたら、同じ軌道で効かせながら元に戻る
●チューブサイドレイズ
チューブサイドレイズは三角筋中部(横側)に効果的なゴムバンド筋トレで、肩幅を増やすのに重要です。
チューブサイドレイズで大切なポイントは、上半身を反らせたり、肩甲骨を寄せたりしないことで、これらを間違えると背筋群に負荷が逃げてしまい、背中のトレーニングになってしまうので注意してください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①トレーニングチューブをグリップし、背すじを真っ直ぐにして構える
②肘を伸ばしたまま、上半身を反らせず、肩甲骨を寄せずに拳を横に上げていく
③拳を肩の高さまで上げたら、同じ軌道で効かせながら元に戻る
●チューブリアラテラルレイズ
チューブリアラテラルレイズは三角筋後部に効果的なゴムバンド筋トレで、後ろから見た時の肩幅の広さに影響します。
チューブリアラテラルレイズは前傾姿勢を作り、斜め上方に拳を上げることで三角筋後部に負荷を与えていきますが、この時にあまり肩甲骨を寄せる動作を行うと負荷が背筋群に逃げてしまい、チューブリバースフライという僧帽筋のトレーニングになってしまいますので注意してください。
また、前傾姿勢で構えたときに、あまり下を向くと動作がやりにくくなりますので、やや前を見るくらいの意識で行ってください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①トレーニングチューブをグリップし、胸を張り背すじを真っ直ぐにして前傾姿勢をとる
②肩甲骨を寄せすぎないように注意し、拳を斜め前方に上げていく
③拳を肩の高さまで上げたら、同じ軌道で効かせながら元に戻る
●チューブフェイスプル
チューブフェイスプルは効かせるのが難しい三角筋後部に、比較的簡単な動作で負荷を加えられるゴムバンド筋トレです。
チューブフェイスプルのもっとも大切なポイントは「肘を上げ高い位置に拳を引き寄せる」ことです。肘の軌道が低かったり、拳を引き寄せる位置が低いと、負荷のほとんどは背筋群にかかってしまい、肝心の三角筋後部には効かなくなりますので注意してください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①足にトレーニングチューブをかけ、両手でグリップして構える
②肘を肩より高く上げ、拳を顔に向けて引く
③拳を顔まで引いたら、同じ軌道で効かせながら元に戻る
●ダンベルショルダープレス
ダンベルショルダープレスはに効果的な筋トレです。
ダンベルショルダープレスは、立って行う方法と座って行う方法がありますが、反動が使えずよりストリクトに効かせられるシーテッドダンベルショルダープレスが初心者の方にはおすすめです。
まず、ベンチや椅子に座り、ダンベルを肩の高さで構え、そこから頭上に押し上げていきますが、この時に胸を張って背すじを伸ばすのがフォームの基本です。そして、身体を前後すると負荷が分散してしまいますので、肩から先だけでダンベルを扱う意識で行ってください。
ダンベルを押し上げる時に肩の筋肉・三角筋の前部と中部に、下ろす時にウエイトに耐えることによって三角筋後部に負荷がかかります。ダンベルを上げる時だけでなく、下ろす時にもゆっくりと動作し、エキセントリック収縮(伸張性収縮)で三角筋後部に効かせることが大切です。
三角筋のトレーニングは、隣接している背筋群に負荷が逃げやすく注意が必要ですが、これは一般的なトレーニングで行う「肩甲骨を寄せる動作をせず」、肩甲骨を寄せずに動作することで防ぐことができます。
三角筋のトレーニングでは、基本的に肩甲骨は寄せずに固定することを覚えておいてください。
なお、本種目は肩の柔軟性が低い方の場合、肩関節への負担や痛みを感じる場合もありますので、そのような時はダンベルを並行に構えるハンマーグリップで行うことで、かなり軽減されます。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ベンチなどに座り肩の高さでダンベルを構える
②身体を前後せず、真っ直ぐに頭上にダンベルを上げる
③ゆっくりと下ろし三角筋後部にも効かせる
●ダンベルアップライトロー
ダンベルアップライトローはに効果的な筋トレです。
ダンベルアップライトローイングイングは真っ直ぐに立ちダンベルを持って構え、そこまら肘を先行させてダンベルを上げていく種目です。
この時に注意したいのが「身体を前後に動かさないこと」で、負荷を分散させずに三角筋に集中させるために重要なポイントです。
ダンベルを引き上げる時に肩の筋肉・三角筋の前部と中部に、下ろす時にウエイトに耐えることによって三角筋後部に負荷がかかります。ダンベルを引き上げる時だけでなく、下ろす時にもゆっくりと動作し、エキセントリック収縮(伸張性収縮)で三角筋後部に効かせるようにしてください。
三角筋のトレーニングは、隣接している背筋群に負荷が逃げやすく注意が必要ですが、これは一般的なトレーニングで行う「肩甲骨を寄せる動作をせず」、肩甲骨を寄せずに動作することで防ぐことができます。
三角筋のトレーニングでは、基本的に肩甲骨は寄せずに固定することを覚えておいてください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①真っ直ぐに立ちダンベルを持って構える
②肘を先行させて、肩甲骨を寄せないように注意しながらダンベルを肩まで引き上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ダンベルフロントレイズ
ダンベルフロントレイズは三角筋前部に集中的な負荷を加えられるダンベル筋トレです。
ダンベルフロントレイズで大切なポイントには二点あり、まず、背筋下部に負荷を逃がさないために上半身を反らさないこと、そして、背筋上部に負荷を逃がさないために肩甲骨を寄せないことです。
うまく動作ができない場合は、ダンベルを左右交互に上げるオルタネイトダンベルフロントレイズを行ってください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①両手にダンベルを持ち、背すじを伸ばして構える
②上半身を反らせたり、肩甲骨を寄せたりせずに、肘を伸ばしたままダンベルを前に上げる
③ダンベルを肩の高さまで上げたら、ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ダンベルサイドレイズ
ダンベルサイドレイズは三角筋中部に集中的な効果があり、肩幅を増やすのに有効なダンベル筋トレです。
ダンベルサイドレイズでまず注意したいポイントは、上半身を反らさないようにすることです。上半身を反らせてしまうと、負荷が背筋下部に逃げてしまいますので、直立を維持して動作ができる重量設定をしてください。
また、勢いをつけてダンベルを上げると、負荷の多くが僧帽筋にかかり、肝心の三角筋には効きづらくなります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ダンベルを持ち、背すじを伸ばして構える
②上半身を反らせたり、勢いをつかったりせずに、肘を伸ばしたままダンベルを真横に上げる
③ダンベルを肩の高さまで上げたら、ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ダンベルリアラテラルレイズ
ダンベルリアラテラルレイズは三角後部に効果的な筋トレです。
ダンベルリアラテラルレイズは中腰になり、大きく前傾して構えます、そこからダンベルを横に上げていきますが、この時に「肩甲骨を寄せないこと」を意識して動作を行ってください。
三角筋のトレーニングは、隣接している背筋群に負荷が逃げやすく注意が必要ですが、これは一般的なトレーニングで行う「肩甲骨を寄せる動作をせず」、肩甲骨を寄せずに動作することで防ぐことができます。
三角筋のトレーニングでは、基本的に肩甲骨は寄せずに固定することを覚えておいてください。
ダンベルを上げたら、次に下ろしていきますが、この時にウエイトに耐えながらゆっくりと下ろし、三角筋後部にエキセントリック収縮(伸張性収縮)の負荷を与えることも大切です。反動を使わず、常にゆっくりとした動作を行いましょう。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ベンチなどに座り上半身を前傾させて構える
②肩甲骨を寄せないように注意してダンベルを上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ダンベルフェイスプル
ダンベルフェイスプルは効かせるが難しい三角筋後部に、比較的簡単な動作で負荷を加えられるダンベル筋トレです。
ダンベルフェイスプルの大切な動作ポイントは、まずは肩甲骨を寄せないことで、肩甲骨を寄せてしまうと負荷が僧帽筋に逃げてしまいますので注意してください。
また、ダンベルを引き上げる位置は顔から首にかけてで、あまりヘソよりに引くと背筋トレーニング種目のダンベルローイングになってしまいますので気をつけてください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①片手を台などにつき前傾姿勢を作り、もう片手でダンベルを持って構える
②肩甲骨を寄せないように気をつけて、ダンベルを顔から首に向かい引き上げる
③ダンベルを肩の高さまで引き上げたら、ゆっくりと効かせながら元に戻る
■三角筋のジムトレーニング
●スミスマシンショルダープレス
スミスマシンショルダープレスは三角筋に効果的なジム筋トレで、フリーウエイトトレーニングに近い感覚で取り組むことができます。
スミスマシン共通の特徴として、ウエイトのブレをマシンレールが支えてくれるので筋肉に負荷を加えることに集中できる反面、軌道が固定されているのでズレが全て関節にかかってしまうというものがあります。事前に十分に構え方のチェックをして、関節に負担がかからないフォームか確認してください。
スミスマシンショルダープレスの場合は、シャフトを下ろした時に上半身が反り、肩関節に開き負荷がかからないかを事前に確認し、実際のトレーニングでは、「肘が身体の後ろ側にならない」ように注意して動作を行ってください。
また、シャフトを押し上げる時に三角筋の前部と中部に、ウエイトに耐えながら下ろす時に三角筋の後部に効果がありますので、下ろす時もしっかりと筋力でコントロールして効かせるようにしましょう。
なお、シャフトを首の後ろに下ろすミリタリープレスと呼ばれるやり方もありますが、肩の柔軟性が十分にある方にかぎりおすすめします。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肩に負担がないか確認してから構える
②肘が身体の後ろ側にならないように押し上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●スミスマシンアップライトロー
スミスマシンアップライトローは三角筋に効果的で比較的動作の簡単なジム筋トレです。
スミスマシンアップライトローの動作ポイントは二つあり、一つは「肘を先行させて動作する」ことで、手が先行するフォームになると背筋群に負荷が分散してしまいますので、「肘でウエイトを引き上げる」イメージで行ってください。
もう一つのポイントは「肩甲骨を寄せずに動作する」ことです。肩甲骨を寄せてしまうと、肩の筋肉ではなく首の後ろの筋肉・僧帽筋のトレーニングになってしまいますので注意が必要です。
また、本種目は引き上げる動作で三角筋前部と中部に、ウエイトに耐えながら下ろす時に三角筋後部に効果があります。元に戻る時も、しっかりと筋力でコントロールして効かせるようにしてください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肩幅程度の手幅でシャフトを握って構える
②肘を先行させて、肩甲骨を寄せないように気をつけてシャフトを引き上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●マシンショルダープレス
マシンショルダープレスは三角筋に効果的な基本となるジムマシン筋トレです。
まずは、マシンのシートに座ってバーを握りますが、この時に肘が体幹の後ろ側にならないように気をつけて構えてください。肘が後ろにいきすぎると、肩関節に開き負荷がかかり痛めるリスクがあります。
次に、バーを押し上げていきますが、バーの真下に手首と肘がくるように注意し、ウエイトを前腕骨に垂直に乗せるイメージで動作してください。
マシンショルダープレスは、腕を押し上げる時に三角筋の前部と中部に、ウエイトに耐えながら下ろす時に三角筋後部に効果があります。
元に戻る時も、しっかりと筋力でコントロールして効かせるようにしましょう。
また、マシンによっては手の平が向き合うパラレルグリップで行えるタイプもあり、肩関節への負担が少ないのが特徴です。グリップが選べる場合は、両方試してみて、ご自身に合ったグリップをチョイスするとよいでしょう。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①シートに座りバーをグリップする
②肘が体幹の後ろ側にならないように構える
③バーの真下に手首と肘がくるように注意し、バーを押し上げる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ケーブルアップライトロー
ケーブルアップライトローは三角筋に効果的で比較的動作の簡単なジムマシン筋トレです。
ケーブルアップライトローイングの動作ポイントは二つあり、一つは「肘を先行させて動作する」ことで、手が先行するフォームになると背筋群に負荷が分散してしまいますので、「肘でウエイトを引き上げる」イメージで行ってください。
もう一つのポイントは「肩甲骨を寄せずに動作する」ことです。肩甲骨を寄せてしまうと、肩の筋肉ではなく首の後ろの筋肉・僧帽筋のトレーニングになってしまいますので注意が必要です。
また、本種目は引き上げる動作で三角筋前部と中部に、ウエイトに耐えながら下ろす時に三角筋後部に効果があります。元に戻る時も、しっかりと筋力でコントロールして効かせるようにしてください。
なお、施設によってはロープアタッチメントがあり、金属製のバーよりもフレキシブルな動作が可能です。ケーブルアップライトローイングに慣れてきたら、負荷のかかり方を確認しながら、ターゲットにしたい場所をトレーニングしていくとよいでしょう。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①マシンに正対しバーを握って構える
②肘を先行させて、肩甲骨を寄せないように気をつけてバーを引き上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ケーブルフロントレイズ
ケーブルフロントレイズは三角筋前部に集中的な効果があるジムマシン筋トレです。
ケーブルフロントレイズで大切なポイントには二点あり、まず、背筋下部に負荷を逃がさないために上半身を反らさないこと、そして、背筋上部に負荷を逃がさないために肩甲骨を寄せないことです。
上手く動作ができない場合は、両手で持つバーアタッチメントではなくシングルハンドアタッチメントで片腕ずつトレーニングを行ってください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①マシンに正対しにアタッチメントバーを持ち、背すじを伸ばして構える
②上半身を反らせたり、肩甲骨を寄せたりせずに、肘を伸ばしたまま拳を前に上げる
③拳を肩の高さまで上げたら、ゆっくりと効かせながら元に戻る
●
ケーブルサイドレイズ
ケーブルサイドレイズは三角筋中部に集中的な効果があるジムマシン筋トレです。
ケーブルサイドレイズでまず注意したいポイントは、上半身を反らさないようにすることです。上半身を反らせてしまうと、負荷が背筋下部に逃げてしまいますので、直立を維持して動作ができる重量設定をしてください。
また、勢いをつけてケーブルを引き上げると、負荷の多くが僧帽筋にかかり、肝心の三角筋には効きづらくなります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①マシンの横に立ち、シングルハンドアタッチメントを持ち、背すじを伸ばして構える
②上半身を反らせたり、勢いをつかったりせずに、肘を伸ばしたまま拳を真横に上げる
③拳を肩の高さまで上げたら、ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ケーブルリアラテラルレイズ
ケーブルリアラテラルレイズは三角筋後部に効果的な筋トレです。
ケーブルリアラテラルレイズは中腰になり、大きく前傾して構えます、そこからケーブルアタッチメントを横に上げていきますが、この時に「肩甲骨を寄せないこと」を意識して動作を行ってください。
三角筋のトレーニングは、隣接している背筋群に負荷が逃げやすく注意が必要ですが、これは一般的なトレーニングで行う「肩甲骨を寄せる動作をせず」、肩甲骨を寄せずに動作することで防ぐことができます。
三角筋のトレーニングでは、基本的に肩甲骨は寄せずに固定することを覚えておいてください。
ケーブルアタッチメントを引き上げたら、次に下ろしていきますが、この時にウエイトに耐えながらゆっくりと下ろし、三角筋後部にエキセントリック収縮(伸張性収縮)の負荷を与えることも大切です。反動を使わず、常にゆっくりとした動作を行いましょう。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①マシンの横に立ってシングルハンドアタッチメントをグリップし、上半身を前傾させて構える
②肩甲骨を寄せないように注意してケーブルアタッチメントを引き上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ケーブルフェイスプル
ケーブルフェイスプルは三角筋後部に集中的な効果があるジムマシン筋トレです。
ケーブルフェイスプルのもっとも大切なポイントは「肘を上げ高い位置に拳を引き寄せる」ことです。肘の軌道が低かったり、拳を引き寄せる位置が低いと、負荷のほとんどは背筋群にかかってしまい、肝心の三角筋後部には効かなくなりますので注意してください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①マシンに正対し、ロープアタッチメントをグリップして構える
②肘を肩より高く上げ、拳を顔に向けて引く
③拳を顔まで引いたら、同じ軌道で効かせながら元に戻る
●バーベルショルダープレス
バーベルショルダープレスはに三角筋効果的な筋トレです。
バーベルショルダープレスには、画像のように座って行うシーテッドスタイルと立って行うスタンディングスタイルとがありますが、反動を使って高重量を扱う男性のトレーニングと違い、確実な動作でしっかりと効かせていくダイエットトレーニングでは、シーテッドバーベルショルダープレスのほうがおすすめです。
バーベルショルダープレスで注意したいポイントは、「肘が身体の後ろ側にいかない」ことで、肘が体幹より後ろに入るような上半身が反ったフォームだと、肩関節に開き負荷がかかりますので注意してください。
また、バーベルを押し上げる時に肩の筋肉・三角筋の前部と中部に、ウエイトに耐えながら下ろす(エキセントリック収縮)の時に三角筋後部に効果がありますので、下ろす時もしっかりと筋力でコントロールして効かせるようにしましょう。
なお、バーベルを首の後ろに下ろすミリタリープレスと呼ばれるやり方もありますが、肩の柔軟性が十分にある方にかぎりおすすめします。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ベンチに座り胸の上でバーベルを構える
②肘が身体の後ろに入らないように気をつけてバーベルを押し上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●バーベルアップライトロー
バーベルアップライトローは三角筋に比較的簡単に効かせられるバーベル筋トレです。
バーベルアップライトローイングで大切なポイントは二つあり、一つは「上半身を反らさない」ことです。上半身を反らせるようなフォームだと、負荷が腰に分散するだけでなく、腰を痛めるリスクもありますので、真っ直ぐに立ったまま動作をするようにしてください。
もう一つのポイントは、「肩甲骨を寄せない」ことで、肩甲骨を寄せながらバーベルを引き上げると負荷が僧帽筋に逃げますので、肩甲骨は寄せずに行いましょう。
また、バーベルを引き上げる時は常に肘が先行するようにするのも大切で、肘でウエイトを引くイメージで行うと、うまく肩に効かせることができます。
なお、本種目は引き上げる時に肩の筋肉・三角筋の前部と中部に、ウエイトに耐えながら下ろす時に三角筋後部に効果がありますので、下ろす時もしっかりと筋力でコントロールして効かせるようにしてください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①バーベルを持って直立する
②上半身を傾けたり、肩甲骨を寄せたりせず、肘を先行させてバーベルを引き上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●バーベルフロントレイズ
バーベルフロントレイズは三角筋前部に効果的な筋トレです。
バーベルフロントレイズで大切なポイントには二点あり、まず、背筋下部に負荷を逃がさないために上半身を反らさないこと、そして、背筋上部に負荷を逃がさないために肩甲骨を寄せないことです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肩幅程度の手幅でシャフトをグリップし、背すじを伸ばして構える
②上半身を反らせたり、肩甲骨を寄せたりせずに、肘を伸ばしたままバーベルを前に上げる
③バーベルを肩の高さまで上げたら、ゆっくりと効かせながら元に戻る
●バーベルフェイスプル
バーベルフェイスプルは効かせるのが難しい三角筋後部に比較的簡単に負荷をかけられるバーベル筋トレです。
バーベルフェイスプルの大切な動作ポイントは、まずは肩甲骨を寄せないことで、肩甲骨を寄せてしまうと負荷が僧帽筋に逃げてしまいますので注意してください。
また、バーベルを引き上げる位置は顔から首にかけてで、あまりヘソよりに引くと背筋トレーニング種目のバーベルベントオーバーローイングになってしまいますので気をつけてください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
き前傾姿勢を作り、肩幅程度の手幅でシャフトをグリップして構える
②肩甲骨を寄せないように気をつけて、バーベルを顔から首に向かい引き上げる
③バーベルを肩の高さまで引き上げたら、ゆっくりと効かせながら元に戻る
■上腕三頭筋の自宅トレーニング
●ダイヤモンド腕立て伏せ
ダイヤモンド腕立て伏せは上腕三頭筋に効果的な筋トレです。
ダイヤモンド腕立て伏せは、両手の親指と人差し指で菱形(ダイヤモンド型)を作って行う、手幅の狭い腕立て伏せのバリエーションで、この手の組み方をすることで手首関節に対する負担を軽減できることが特徴です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①両手で菱形を作り、うつ伏せになり、背すじを伸ばして構える
②肩甲骨を寄せ、やや肘を外に張り出すように身体を下ろす
③身体を下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま、腕の力で身体を元の位置まで押し上げる
●ベンチディップ
ベンチディップは上腕三頭筋に集中的な負荷をかけられる腕立て伏せバリエーションです。
ベンチディップを二の腕裏側に効果的に効かせるために大切なポイントは「脇を閉めて行う」ことです。これにより、二の腕裏側の筋肉・上腕三頭筋のなかで、体積の大きな内側(長頭)に集中的な負荷をかけることか可能です。
また、椅子(ベンチ)を使わず床に手をついて行うこともでき、このようなやり方を逆腕立て伏せとも呼びます。
しかしながら、効果の高いのは椅子(ベンチ)を使って行うやり方で、これは可動範囲が広がり、上腕三頭筋を最大伸展から最大収縮させることが可能だからです。
ですので、基本的には床ではなく椅子(ベンチ)を使ってトレーニングすることをおすすめします。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①椅子(ベンチ)に肩幅よりやや狭く手をつく
②脇を閉めて、できるだけ深く身体を下ろす
③反動を使わずに効かせながら元に戻る
●チューブフレンチプレス
チューブフレンチプレスは上腕三頭筋に効果的なゴムバンド筋トレで、二の腕後ろ側のたるみをとるのに重要です。
チューブフレンチプレスは、肘をしっかりと固定して動作をするのが最大のポイントで、肘が前後に動いてしまい肩関節が稼動してしまうと、負荷が胸の筋肉・大胸筋に逃げてしまいますので注意が必要です。
肘を頭の横にしっかりと固定し、肘から先だけで動作を行うようにしてください。
なお、肘を開き気味に動作を行うと二の腕外側に、肘を閉じ気味で動作を行うと二の腕内側に負荷がかかりますので、セットごとに肘の開き具合を変えて、まんべんなく二の腕裏側を刺激するようにしてください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肘を頭の横に固定して構える
②肘から先だけを動かして肘を伸ばす
③同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブプレスダウン
チューブプレスダウンは上腕三頭筋に効果的なゴムバンド筋トレです。
チューブプレスダウンで重要なポイントは、肘の位置を動かさずに動作を行うことで、肘が前後に動いてしまうと、背筋群に負荷が逃げてしまうので注意してください。
また、手の平が下を向くように構えると上腕三頭筋短頭(外側)に、手の平が向き合うように構えると上腕三頭筋長頭(内側)に負荷が集中します。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肘を直角に曲げ、身体の横で位置を固定して構える
②肘の位置を動かさないように注意して、肘を伸ばす
③肘を完全に伸ばしたら、同じ軌道で効かせながら元に戻る
●チューブキックバック
チューブキックバックは上腕三頭筋に集中的な効果のあるゴムバンド筋トレで、二の腕後ろ側のたるみをとるのに最適な方法です。
チューブキックバックでもっとも大切なポイントは「肩関節を動かさない」ことで、肩関節が動いてしまうと背筋群に負荷が分散してしまいますので、しっかりと肘の位置を固定し、肘から先だけで動作を行うようにしてください。
この時に、背中が丸まった状態だと腰に負担がかかるだけでなく、上腕三頭筋が完全収縮しにくくなるので、胸を張りやや前を見て背すじを真っ直ぐに構え、そこから腕を後ろに伸ばしていきます。
なお、肘を伸ばしきったポジションで手の平が上を向くように手首を外回りに回すと、上腕三頭筋長頭が完全収縮して効果が倍増します。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肘を体に近づけて固定し構える
②胸を張り前を見て背すじを伸ばす
③肘を後ろに伸ばす
④手首を軽く外むけに回し、上腕三頭筋を完全収縮させる
⑤ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ダンベルフレンチプレス
ダンベルフレンチプレスは上腕三頭筋に効果的なダンベル筋トレです。
ダンベルフレンチプレスで重要なポイントは、肘の位置を動かさないように固定し、肘から先だけで動作を行うことです。肩関節が動き、肘の位置が前後してしまうと背筋群に負荷が逃げてしまいますので注意が必要です。
なお、肘を開き気味に構えると上腕三頭筋短頭(外側)に、肘を閉じ気味に構えると上腕三頭筋長頭に負荷がかかります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肘の位置を固定し、肘を伸ばして頭の上でダンベルを構える
②肘の位置を動かさないように気をつけ、肘を曲げてダンベルを頭の後ろに下ろす
③肘から先だけで動作を行いダンベルを元の位置まで押し上げる
●ダンベルキックバック
ダンベルキックバックは上腕三頭筋長頭に集中的な効果的があるダンベル筋トレです。
ダンベルキックバックでもっとも大切なポイントは「肩関節を動かさない」ことで、肩関節が動いてしまうと背筋群に負荷が分散してしまいますので、しっかりと肘の位置を固定し、肘から先だけで動作を行うようにしてください。
この時に、背中が丸まった状態だと腰に負担がかかるだけでなく、上腕三頭筋が完全収縮しにくくなるので、胸を張りやや前を見て背すじを真っ直ぐに構え、そこから腕を後ろに伸ばしていきます。
また、肘を体幹に近づけて構えると二の腕内側に位置する上腕三頭筋長頭に負荷が集中しますので、引き締め系エクササイズとしては、肘を身体に近づけて固定することをおすすめします。ちなみに、二の腕裏側の外側をターゲットにしたい場合は、肘を身体から少し離して構えます。
なお、肘を伸ばしきったポジションで手の平が上を向くように手首を外回りに回すと、上腕三頭筋長頭が完全収縮して効果が倍増します。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肘を体に近づけて固定し構える
②胸を張り前を見て背すじを伸ばす
③肘を後ろに伸ばす
④手首を軽く外むけに回し、上腕三頭筋を完全収縮させる
⑤ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ダンベルテイトプレス
ダンベルテイトプレスは上腕三頭筋短頭に集中的な効果があるダンベル筋トレです。
ダンベルテイトプレスで大切なポイントは、肘の位置を固定して肘から先だけで動作を行うことです。
肘が左右に動いてしまうと、背筋群や大胸筋が収縮して負荷が分散するので注意してください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ベンチに仰向けになり、肘を外に向け、ダンベルを胸の上で持って構える
②肘の位置を動かさないように気をつけて、ダンベルを胸の中心に下ろしていく
③ダンベルを胸につくまで下ろしたら、肘から先だけでダンベルを元の位置まで押し上げる
■上腕三頭筋のジムトレーニング
●スミスマシンナローベンチプレス
スミスマシンナローベンチプレスは上腕三頭筋に効果的なジムマシン筋トレで、フリーウエイトトレーニングに近い感覚で取り組むことができます。
スミスマシン共通の特徴として、ウエイトのブレをマシンレールが支えてくれるので筋肉に負荷を加えることに集中できる反面、軌道が固定されているのでズレが全て関節にかかってしまうというものがあります。事前に十分に構え方のチェックをして、関節に負担がかからないフォームか確認してください。
スミスマシンナローベンチプレスの場合は、手幅を狭くグリップしすぎると手首関節に強いねじれ負荷がかかりますので、手幅は肩幅よりやや狭い程度にグリップしてください。
動作手順としては、まずベンチに仰向けになり肩甲骨をしっかりと寄せて構えます。
次に、シャフトをグリップしてからシャフトをラックアウトします。
シャフトをラックアウトしたら、肩甲骨を寄せたまま下ろしてから元の高さまでシャフトを押し上げます。
なお、肘を閉じ気味に動作を行うと上腕三頭筋内側の長頭に、肘を開き気味に動作を行うと上腕三頭筋外側の短頭に負荷がかかります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①手首関節に負担がない位置かシャフトだけで確認する
②肩甲骨を寄せてシャフトを肩幅程度でグリップする
③シャフトをラックアウトし、筋力でコントロールしながら胸まで下ろす
④肘の開き具合を意識し、肩甲骨を寄せたままシャフトを押し上げる
●ケーブルプレスダウン
ケーブルトライセプスプレスダウンは上腕三頭筋外側の短頭に効果的なジムマシン筋トレです。
トライセプスプレスダウンは、マシンに正対して構えますが、この時に前傾しないことが大切で、前のめりで動作を行って行うと筋力ではなく体重でウエイトを押し込むことになり、肝心の二の腕の筋肉に負荷がかかりませんので注意してください。
また、肘をしっかりと固定することも重要で、肘が動く=肩関節が動いてしまうと、胸の筋肉・大胸筋に負荷が分散してしまいます。
肘を身体の横側で固定し、肘から先だけで動作を行ってください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①マシンに正対し、真っ直ぐに立ちバーを握って構える
②肩関節を動かさないように気をつけて、肘から先だけでバーを押し込む
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
なお、ケーブルトライセプスプレスダウンは、アタッチメントにより効果のある部位が変化し、それぞれの種目名と特徴は以下の通りです。
◯ノーマルトライセプスプレスダウン
手の平が下を向くようにバーをグリップして行うバリエーションで、二の腕裏側の外側(上腕三頭筋短頭)に効果的です。
◯ロープトライセプスプレスダウン
手の平が向き合うようにロープをグリップして行うバリエーションで、二の腕裏側の内側(上腕三頭筋長頭)に効果的です。
◯リバースグリップトライセプスプレスダウン
手の平が上を向くようにバーをグリップして行うバリエーションで、二の腕裏側全体に効果的です。刺激に慣れてきた頃に組み込むことをおすすめします。
●ケーブルキックバック
ケーブルキックバッグは上腕三頭筋長頭に効果的な筋トレです。
ケーブルキックバックの動作フォームでもっとも大切なポイントは、「肘を動かさない」ことで、肩関節が動き肘が前後に動いてしまうと、負荷の多くが背筋群に逃げてしまいます。
肘を身体の横側でしっかりと固定し、肘から先だけで動作を行ってください。
また、肘を伸ばしたポジションで手の平が上を向くように、前腕の回内回旋動作を加えると上腕三頭筋が完全収縮して効果が高まります。
なお、二の腕引き締めトレーニングの場合、ターゲットになる筋肉は上腕三頭筋のなかでも内側に位置する長頭です。
上腕三頭筋長頭には、肘関節の伸展作用(肘を伸ばす働き)のほか、上腕の内転作用(脇を閉める働き)もあります。ですので、上腕三頭筋長頭に集中的な負荷を加えるためには、脇を閉めて構える必要があります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①マシンに向かい前傾し、アタッチメントをグリップして構える
②脇を閉め、肘を身体の横側で固定して肘を伸ばす
③肘を伸ばしたら、手の平を上を向く方向に捻る
④同じ動作軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●バーベルナローベンチプレス
バーベルナローベンチプレスは上腕三頭筋に効果的な筋トレです。
動作手順としては、まずベンチに仰向けになり肩甲骨をしっかりと寄せて構えます。
次に、シャフトを肩幅程度の手幅でグリップしてラックアウトします。
シャフトをラックアウトしたら、肩甲骨を寄せたまま下ろしてから元の高さまでシャフトを押し上げます。
なお、肘を閉じ気味に動作を行うと上腕三頭筋内側の長頭に、肘を開き気味に動作を行うと上腕三頭筋外側の短頭に負荷がかかります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肩甲骨を寄せてシャフトを肩幅程度でグリップする
②シャフトをラックアウトし、筋力でコントロールしながら胸まで下ろす
③肘の開き具合を意識し、肩甲骨を寄せたままシャフトを押し上げる
●バーベルフレンチプレス
バーベルフレンチプレスは上腕三頭筋に集中的な効果があるバーベル筋トレです。
バーベルフレンチプレスでもっとも大切なポイントは、「肩関節を動かさない」ことで、肩関節が動く=肘が前後に動いてしまうと、胸の筋肉や背中の筋肉に負荷が分散してしまいますので、肘の位置をしっかりと固定することが重要です。
また、肘を開き気味に動作を行うと二の腕裏側の外側(上腕三頭筋短頭)に、肘を閉じ気味に動作を行うと二の腕裏側の内側(上腕三頭筋長頭)に負荷が集中します。
なお、座って行うシーテッドバリエーションもありますが、肘位置の固定がさらに難しくなりますので、初心者の方には画像のようなライイングバリエーションがおすすめです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ベンチに仰向けになり、肘位置を固定して構える
②肘から先だけで、肘を伸ばしながらバーベルを上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
■背筋群の自宅トレーニング
●斜め懸垂
斜め懸垂は懸垂ができなくても比較的簡単に背筋を鍛えられる自重筋トレです。
斜め懸垂を行う場合にもっとも注意したいポイントは、「胸を張り肩甲骨を寄せる」ことで、背中が丸くなったり、肩甲骨を寄せないと二の腕ばかり効いてしまいますので注意してください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①バーの下に入り、肩幅より広く手幅をとって背筋を真っ直ぐにして構える
②胸を張り、肩甲骨を寄せながら上半身を引き上げる
③上半身を引き上げたら、肩甲骨を寄せきり背筋群を完全収縮させる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●懸垂
懸垂(チンニング)は背筋群を高負荷で鍛えられる自重筋トレです。 懸垂を行う場合にもっとも大切なポイントは、ただ身体を引き上げるのではなく、肩甲骨を寄せて背筋群をしっかりと収縮させることです。
このため、一般的な懸垂の概念である「バーから顎を出して一回」ということにこだわらず、「バーに胸をつけにいく軌道」で確実に肩甲骨を寄せることが、背筋トレーニングとしての懸垂には重要です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肩幅より広く手幅をとり、バーをグリップして背すじを真っ直ぐにして構える
②胸を張り、肩甲骨を寄せながら上半身を引き上げる
③上半身を引き上げたら、肩甲骨を寄せきり背筋群を完全収縮させる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●パラレル懸垂
パラレル懸垂は背中の中央部に効果的な自重筋トレです。
パラレル懸垂は通常の懸垂よりも背中の中央部に負荷がかかりやすい懸垂バリエーションです。
また、通常の懸垂よりもやや動作が楽なため、順手懸垂ができない人の練習種目としてもおすすめします。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①手の平が向き合うように懸垂バーをグリップし、背すじを真っ直ぐにして構える
②胸を張り、肩甲骨を寄せながら上半身を引き上げる
③上半身を引き上げたら、肩甲骨を寄せきり背筋群を完全収縮させる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●バックエクステンション
バックエクステンションは脊柱起立筋に効果的な自重筋トレです。 バックエクステンションは、うつ伏せになり上半身を反らせる動作のトレーニングで、自身の手と腕が負荷として働くため、手をどこに構えるかで強度が変わってきます。
うつ伏せになった状態から、手を指先まで伸ばしながら上半身を起こしていきますが、この時に勢いをつけて動作を行うと、腰に強い負担がかかりますので、ゆっくりと動き出すように十分に注意してください。
また、背筋群と首の連動性から、上半身を反らせながら顎を上げるように意識をしてください。苦しいと、つい顎を引いてしまいがちですが、顎を引くと背中が丸まり背筋が十分に収縮しません。苦しい時ほど顎を上げるイメージで動作を行ってください。
なお、トレーニングに慣れてきたら、手の位置を真横に、さらに手の位置を前方にすることで、本種目の負荷を少しずつ高めることが可能です。
最終的には、手を前方にするとともに、足先を浮かせるようにすると最高負荷が得られますが、これはスーパーマンバックエクステンションと呼ばれています。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①うつ伏せになり手を腰位置に構える
②上半身を起こしながら手を指先まで伸ばす
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブローイング
チューブローイングは背筋群全体に効果的なゴムバンド筋トレで、背筋トレーニングの基本種目です。
チューブローイングは、背中の引き締めに効果の高い、上半身の引く動きのゴムバンド筋トレの基本種目です。
チューブローイングで大切なポイントは「肩甲骨を寄せながら腕を引く」ことで、腕を引ききったポジションで肩甲骨を寄せきり、背筋群を完全収縮させることが大切です。
また、背筋群の収縮と首の連動性から、最後に肩甲骨を寄せきりながら顎をやや上げることで効果が倍増します。
なお、上半身をあまり倒しすぎると、背筋群から負荷が逃げてしまい、腰に負荷がかかってしまうので過度に上半身を倒さないように注意してください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①胸を張って背すじを伸ばして構える
②腕を引きながら肩甲骨を寄せる
③肩甲骨を寄せきるとともに顎を上げて背筋群を完全収縮させる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブラットプル
チューブラットプルダウンは広背筋にに効果的なゴムバンド筋トレで、上半身を逆三角形にするのに有効です。
チューブラットプルダウンで大切なポイントは、しっかりと肩甲骨を寄せる動作を行い、広背筋を収縮させることです。
なお、広背筋は上から腕を引き下げる動作のなかで鍛えられますので、高い位置にトレーニングチューブを取り付けてください。
高いトレーニングチューブを取り付けられない場合は、身体を前傾させるなどして、頭の上方向から負荷をかけられるように工夫が必要です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①身体に対して上からテンションがかかるようにトレーニングチューブを取り付け、頭の上方向で肘を伸ばして構える
②肩甲骨を寄せながら、腕を引き下げる
③拳が肩の位置にくるまで腕を引き下げたら、肩甲骨を寄せきって広背筋を完全に収縮させる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブプルオーバー
チューブプルオーバーはやり方によって大胸筋から広背筋まで効果のある部位が変化するゴムバンド筋トレです。
チューブプルオーバーで負荷のかかる部位が大胸筋か広背筋かを決めるのは、主に肘の角度で、それは以下の通りです。
◯ベントアームチューブプルオーバー
肘を曲げて行うバリエーションで、主に大胸筋に負荷がかかります。
◯ストレートアームチューブプルオーバー
肘を伸ばして行うバリエーションで、主に広背筋に負荷がかかります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①頭の上からテンションがかかるようにトレーニングチューブを取り付け、肘を鍛えたい部位に合わせて曲げる(または伸ばす)ように構える
②肘の角度を保ち、チューブをヘソの位置まで引き下げる
③大胸筋の場合は肩甲骨を解放して大胸筋を完全収縮させ、広背筋の場合は肩甲骨を寄せて広背筋を完全に収縮させる
④同じ軌道で元に戻る
●ダンベルデッドリフト
ダンベルデッドリフトは背筋群全体に効果的なトレーニングの基本となるダンベル筋トレです。
ダンベルデッドリフトは非常に効果の高いトレーニング方法ですが、正しいやり方で実施しないと腰や膝を痛めるリスクが高い種目ですので、しっかりと基本フォームをマスターしてください。
そのフォームのポイントは以下の通りです。
・胸を張って背すじを伸ばす(腰椎保護のため)
・目線は常に上に向ける(腰椎保護のため)
・曲げた膝はつま先より前に出さない(膝関節保護のため)
・ガニ股や内股にならない(膝関節保護のため)
ダンベルデッドリフトには、大きく二つのバリエーションがあり、一つは肩幅に開いた足の外側でダンベルを持つ「ルーマニアンダンベルデッドリフト」で、もう一つは大きく開いた足と足の内側でダンベルを持つ「ダンベルスモウデッドリフト」です。
背中の筋肉をメインのターゲットにする場合は前者が、下半身の筋肉をメインのターゲットにする場合は後者が効率的なバリエーションになります。
どちらのバリエーションも、先の基本的なフォームポイントは同じで、ダンベルを引きかげながら息を吐き、最後に肩甲骨を寄せきって背筋群を完全収縮させるのも共通の動作ポイントです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①胸をあり背すじを伸ばして構える
②膝がつま先よりも前に出ないように気をつける
③肩甲骨を寄せながらダンベルを引き上げる
④肩甲骨を寄せきって背筋群を完全収縮させる
⑤ゆっくりと元に戻る
●ダンベルローイング
ダンベルローイングは広背筋に効果的な筋トレです。
ダンベルローイングには数多くのバリエーションがありますが、なかでも最もおすすめなのがワンハンドダンベルローイングで、全てのバリエーション中で最大の可動範囲がとれ、とくに広背筋に有効な方法です。
ベンチなどに片手をついて構え、ダンベルを胸の高さまで引き上げていきますが、効率的に広背筋に効かせるためにはいくつかのポイントがあります。もっとも大切なのは、「背筋群を完全収縮させること」で、そのためには以下のようなフォームに気をつける必要があります。
・胸を張って背すじを伸ばす
・前方に目線をやる
また、腕を引きながら肩甲骨を寄せていき、ダンベルを胸の高さまで上げたら、肩甲骨を寄せきって広背筋を完全収縮させることがとても重要な動作ポイントです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①片手をつき前を見て構える
②肩甲骨を寄せながらダンベルを上げる
③肩甲骨を寄せきり広背筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ダンベルシュラッグ
ダンベルショルダーシュラッグは僧帽筋に集中的な効果があるダンベル筋トレです。
ダンベルショルダーシュラッグは、ダンベルを両手に保持して真っ直ぐに立って構え、そこから肩をすくめて肩甲骨を寄せる動作を行います。
この時に、肩甲骨以外の関節を動かさないように注意するのが大切で、肩関節などを動かしてしまうと、ターゲットとなる僧帽筋から刺激が分散してしまいますので気をつけてください。
また、息を吐きながら肩甲骨を寄せていき、最後に息を吐ききって顎をやや上げることで僧帽筋が完全収縮して効果が倍増します。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①胸を張り背すじを伸ばしてダンベルを持って構える
②息を吐きながら肩甲骨を寄せていく
③息を吐ききり、肩甲骨も寄せきり僧帽筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ダンベルプルオーバー
ダンベルプルオーバーはやり方によって大胸筋から広背筋に効果のある部位が変化するダンベル筋トレです。
ダンベルプルオーバーはベンチに仰向けになり、ダンベルを胸の上で構え、そこから頭のほうにダンベルを下ろして元に戻すのが基本的な動作です。この時に、肘の曲げ方と開き方によって、負荷のかかる部分が大胸筋から広背筋まで変化しますが、それは以下の通りです。
〇大胸筋に効かせるプルオーバー
肘を曲げて内側に絞るように閉じて動作をする
〇広背筋に効かせるプルオーバー
肘を伸ばして外側に張るように開いて動作をする
大胸筋に効かせるバリエーションを「ベントアームプルオーバー」、広背筋に効かせるバリエーションを「ストレートアームプルオーバー」とも呼びます。
前者は数少ない「縦方向に刺激を入れられる大胸筋トレーニング」、後者は「数少ない広肺禁則部に刺激を入れられる背筋トレーニング」として、とくに自宅でのウエイトトレーニングでは重宝する種目です。
また、通常のウエイトとレーニンでは力を入れながら息を吐き、元に戻ってから息を吸いますが、本種目の場合は胸郭が膨らんでいるときに筋収縮させることが重要ですので、「息を大きくためたままダンベルを上げる」ことが大切です。
なお、筋力トレーニングとしてだけでなく、バストの土台となる胸郭自体を拡張する作用も本種目にはあり、その場合はスクワットなど息の上がる種目の後、インターバルを摂らずに連続でセットを行なうと効果的です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①仰向けになり胸の上でダンベルを構える
②目的の筋肉にあわせて肘を決める
③息を大きく胸にためる
④ダンベルを下ろす
⑤ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ダンベルリバースフライ
ダンベルリバースフライは僧帽筋に効果的な筋トレです。
ダンベルリバースフライはニーベントスタイルと呼ばれる「中腰の前傾姿勢」で行いますが、この姿勢は筋トレで多用する基本姿勢ですので、是非習得するようにしてください。
また、本種目は背筋群のトレーニングの基本である「肩甲骨を寄せて背筋群を完全収縮させる」ことがとても重要です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ニーベントスタイルになり、ダンベルを持ち、腕を下ろして構える
②肘を伸ばしたままダンベルを横に上げていくら
③ダンベルを肩の高さまで上げたら、肩甲骨を寄せきって背筋群を完全収縮させる
■背筋群のジムトレーニング
●T-バーローイング
Tバーローイングは背筋群に爆発的な負荷の掛かるジムマシン筋トレです。
Tバーローイングでもっとも大切な動作ポイントは「背中を丸めない」ことで、本種目は爆発的な効果がある反面、間違ったフォームで行うと非常に強い負担が腰にかかりますので十分に注意して下さい。
背中を丸めないためには以下のフォームポイントが重要です。
・胸を張る
・お尻を突き出す
・前を見る
動作の正しい手順は以下の通りです。
①バーをまたぎ、胸を張り前を見て、背筋を伸ばしてシャフトをグリップする
②肩甲骨を寄せながらシャフトを引き上げる
③シャフトを引き上げたら、肩甲骨を寄せきって背筋群を完全収縮させる
④ある程度筋力でコントロールし、ウエイト負荷に耐えながら元に戻る
●ケーブルローイング
ケーブルローイングは背筋群に効果的な基本となるジムマシン筋トレです。
まずは、シートの位置を前後に調整しますが、ポイントは腕をもっとも伸ばして構えた位置(スタートポジション)でウエイトが着地せず、筋肉にテンションがかかるようにセットすることです。
シート位置を決めてアタッチメントバーをグリップしたら、胸を張り顎を上げて前を見ます。これは、背中が丸まらないようにするためで、背筋トレーニング共通の基本となる姿勢です。
スタートポジションのフォームが決まったら、そこから腕を引き寄せていきますが、この時に肩甲骨を寄せながら腕を引き寄せることが大切です。肩甲骨の寄せ動作をともなわずに腕を引いてくると、腕の筋力だけでの動作となり、肝心の背筋群に負荷がほとんどかかりません。そして、腕を引ききったら肩甲骨を寄せきり、背筋群を完全収縮させてください。
また、引く時だけでなく、戻す時にもウエイトに耐えながらゆっくりと動作し、背筋群をエキセントリック収縮(伸張性収縮)させることも、しっかりと効かせるためには重要なコツです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①シートの前後位置を調節する
②グリップを握り肩甲骨を寄せながら腕を引いていく
③腕を引ききったら肩甲骨を寄せきり、背筋群を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
なお、ケーブルローイングにはいくつかのバリエーションが、各アタッチメントに対応してありますが、それは以下の通りです。
○ナローグリップケーブルローイング
パラレルアタッチメントを使う、狭い手幅で両手の平が向き合う(パラレルグリップ)で行うバリエーションで、僧帽筋と広背筋中央部に効果があります。
○ワイドグリップケーブルローイング
ワイドアタッチメントを使う、広い手幅で手の平が下向きになるグリップで行うバリエーションで、広背筋の側部に効果があります。
○リバースグリップケーブルローイング
ストレートバーアタッチメントを使う、狭い手幅で手の平が上向きになるグリップで行うバリエーションで、広背筋下部に効果があります。
○ロープケーブルローイング
ロープアタッチメントを使うバリエーションで、金属製のアタッチメントと違いフレキシブルに手幅が変えられるため、自在にターゲットにする背筋部位を変えられますが、コントロールにはかなりの慣れが必要となる、上級者むけのバリエーションです。
●ケーブルラットプルダウン
ラットプルダウンは広背筋に効果的な筋トレです。
まず、ラットマシンに座り、膝パットの高さを調整してトレーニング中に腰が浮かないようにセットします。
バーをグリップしたら、上半身を倒しすぎないように、肩甲骨を寄せながら腕を引き寄せていきます。この時に、背中が丸まらないように目線を上に向けるのがコツです。
腕を引き寄せたら、肩甲骨を寄せきり背筋群を完全収縮させます。そして、同じ軌道でゆっくりと効かせながら(筋肉にエキセントリック収縮を加えながら)元に戻ります。
また、ラットマシンプルダウンはケーブルアタッチメントとグリップ方法によって効果のある部位が異なりますが、それは次のようになります。
◯ノーマルワイドグリップ
広背筋側部に集中的な負荷がかかります。
◯ナローパラレルグリップ
僧帽筋に集中的な負荷がかかります。
◯リバースグリップ
僧帽筋と広背筋下部に負荷がかかり、画像のバリエーションがこのグリップです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①膝パットを密着させてマシンに座り、バーをグリップして構える
②あまり上半身を倒さず、肩甲骨を寄せながら腕を引き寄せていく
③腕を引き寄せたら、肩甲骨を寄せきり背筋を完全収縮させる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●ケーブルプルオーバー
ケーブルプルオーバーは広背筋に対して縦方向の刺激を加えられるジムマシン筋トレです。
ケーブルプルオーバーで適切に広背筋に負荷をかけるために重要なポイントは、「肘を伸ばして動作する」ことで、肘が曲がってしまうと大胸筋に負荷が逃げてしまいますので注意してください。
また、ケーブルを引ききったポジションで肩甲骨を寄せきり、広背筋を完全収縮させることも大切です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ケーブルマシンに正対し、肩幅より広くストレートバーアタッチメントをグリップする
②肩甲骨を寄せながら、肘は伸ばしたままアタッチメントを下に引き下ろす
③アタッチメントを引ききったら、肩甲骨を寄せきり広背筋を完全収縮させる
④ゆっくりと負荷に耐えながら元に戻る
●スミスマシンシュラッグ
スミスマシンショルダーシュラッグは僧帽筋に集中的な効果のあるジム筋トレです。
スミスマシンショルダーシュラッグは、スミスマシンのシャフトを肩幅程度の手幅で保持して真っ直ぐに立って構え、そこから肩をすくめて肩甲骨を寄せる動作を行います。
この時に、肩甲骨以外の関節を動かさないように注意するのが大切で、肩関節などを動かしてしまうと、ターゲットとなる僧帽筋から刺激が分散してしまいますので気をつけてください。
また、息を吐きながら肩甲骨を寄せていき、最後に息を吐ききって顎をやや上げることで僧帽筋が完全収縮して効果が倍増します。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①胸を張り背すじを伸ばしてダンベルを持って構える
②息を吐きながら肩甲骨を寄せていく
③息を吐ききり、肩甲骨も寄せきり僧帽筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ハイパーバックエクステンション
ハイパーバッックエクステンションは脊柱起立筋に効果的なジム筋トレです。
まず、マシン(ローマンベンチ)にうつ伏せになり、パッドにふくらはぎを引っかけるように固定して構えます。
そこから上半身を下ろしていきますが、この時に背中が丸まらないように胸を張り、顎を上げて背すじを伸ばすことが大切なポイントです。
上半身を下ろしたら、背中のテンションが抜けないようにしつつ一度静止し、上半身を上げていきます。上半身を下ろしてから上げ始める折り返し位置で、反動を使って動作をすると腰に強い負担がかかりますので、十分に注意してください。
上半身を上げすぎて腰が反ってしまうと、これも腰椎に負担となりますので、上半身を起こすのは床と平行までにとどめましょう。
なお、負荷が足らない場合は手を前方に伸ばすか、手でウエイトを保持することで強度を上げることが可能です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ふくらはぎをパッドに固定し、マシンにうつ伏せになって構える
②ゆっくりとコントロールして上半身を下ろす
③下で一度静止してから、床と平行の高さまで上半身を上げる
●バーベルデッドリフト
バーベルデッドリフトは背筋群に効果的な筋力トレーニングです。
バーベルデッドリフトは非常に効果の高いトレーニング種目ですが、正しいやり方で行わないと、膝や腰を痛めるリスクが高い筋力トレーニング方法ですので、しっかりと適切なフォームを身につけて行ってください。
・バーベルデッドリフトの二大スタイル(種類)
①ルーマニアン(ナロースタンス)デッドリフトこちらは、ヨーロピアン(ルーマニアン)スタイルと呼ばれるデッドリフトのバリエーションで、肩幅程度に開いた足の外側をグリップするのが特徴で、背筋を使う比率が高いため、背中にターゲットを絞ったエクササイズとしてはこちらのスタイルのほうがおすすめです。
②スモウ(ワイドスタンス)デッドリフト
一方、こちらは主に競技選手が行うワイドスタンス(スモウ)デッドリフトと呼ばれるバリエーションで、大きく開いた足の内側をグリップするのが特徴です。背中の筋肉だけでなく下半身の筋肉も多く使ってバーベルを挙げるので、挙上重量を狙うパワーリフター選手が愛用する方法になります。
細マッチョ筋力トレーニングとしては、下半身も同時に使うので、全身ダイエット運動としての効果が高く、忙しい週に背中と下半身の両方を一度にトレーニングしたい場合などにおすすめです。
・バーベルデッドリフトの正しいフォーム
いずれのスタイルにしろ、バーベルデッドリフトを行う上でもっとも大切で、怪我を防ぐために必要なことは「背中を丸めない」ことで、背中が丸まった状態でバーベルを持ち上げると非常にリスクが高いので、まずはこのことを徹底して意識してください。
背中が丸まらないためには、バーベルを握って構えたと時にいくつかのポイントに中止すればよいのですが、それは次のようになります。
・胸を張る
・顎を上げる
・背中を真っ直ぐにする
・お尻を突き出す
この4点を、構えた時にチェックし、全てクリアした状態であれば「背中が丸まった状態でスタートする」ことは防げます。
このほかに、膝関節を痛めないために次の2点もあわせてチェックしてください。
・膝をつま先より前に出さない
・つま先の方向に膝を向ける
以上の6点を全てクリアしたフォームであれば、怪我のリスクを大幅に回避できます。
・脚で引き始める意識をする
次に、構えた後のスタートですが、意識として「腕・背中で引き始める」のではなく、「脚で引き始める」ようにし、バーベルを地面から浮かせる初動は必ず脚の筋力で行ってください。腕や背中で引き始めるイメージで初動を行うと、どうしても背中が丸くなってしまいがちです。「脚で引き始め」→「背中で引き上げる」というのが正しい挙上の順番になります。
・肩甲骨を寄せる
脚で初動を行ってバーベルを引き上げ始めたら、次に主働筋を背中に移していき、「背中で引きながら肩甲骨を寄せる」ことが大切です。この肩甲骨の寄せを行わないと上半身にバーベルがぶら下がったまま立ち上がるような動作となり、特に背中の上半分には効果が低くなってしまいます。そして、肩甲骨を寄せながらバーベルを引き上げ、フィニッシュポジションで肩甲骨を寄せきり、背筋群を完全収縮させます。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①胸を張り、背すじを伸ばし、お尻を突き出してバーベルを握る
②膝をつま先のほうに向け、なおかつ、つま先より前に出ないように構える
③脚の筋力でバーベルを床から浮かせる
④肩甲骨を寄せながら背中でバーベルを引く
⑤引き上げたら、肩甲骨を寄せきり背筋群を完全収縮させる
●ベントオーバーローイング
バーベルベントオーバーローイングは背筋群に効果的なバーベル筋力トレーニングです。
バーベルベントオーバーローは、背中に高い効果がありますが、やり方を間違えると腰に大きな負担がかかりますので、正しいフォームで行うことが重要です。その、フォームのポイントは次の通りです。
・胸を張る
・背中を真っ直ぐにする
・顎を上げる
・お尻を突き出す
この4点をしっかりとチェックして構えれば、腰に負担のかかる「背中が丸まった状態」になることを防ぐことができます。
次に、バーベルベントオーバーローの挙上動作で大切なのは、バーベルと身体の重心を垂直線上に保つことで、具体的には常にヘソの真下にバーベルのセンターがくるように引き上げます。
このためには、太ももの上を滑らすような軌道で挙げていくと確実です。
そして、バーベルを引き上げながら肩甲骨を寄せていき、最後に肩甲骨を寄せきって背筋群を完全収縮させます。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①胸を張り、背すじを真っ直ぐにし、お尻を突き出してバーベルを握る
②顎を上げて、太ももに沿わせてバーベルを引き上げる
③バーベルを引き上げたら、肩甲骨を寄せきり背筋群を完全収縮させる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●バーベルショルダーシュラッグ
バーベルショルダーシュラッグは僧帽筋に集中的な効果があるバーベル筋力トレーニングです。
バーベルショルダーシュラッグは、シャフトを肩幅程度の手幅でグリップして真っ直ぐに立って構え、そこから肩をすくめて肩甲骨を寄せる動作を行います。
この時に、肩甲骨以外の関節を動かさないように注意するのが大切で、肩関節などを動かしてしまうと、ターゲットとなる僧帽筋から刺激が分散してしまいますので気をつけてください。
また、息を吐きながら肩甲骨を寄せていき、最後に息を吐ききって顎をやや上げることで僧帽筋が完全収縮して効果が倍増します。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①胸を張り背すじを伸ばしてバーベルを持って構える
②息を吐きながら肩甲骨を寄せていく
③息を吐ききり、肩甲骨も寄せきり僧帽筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●バーベルプルオーバー
バーベルプルオーバーは肘の開き方によって、効果のある部位が大胸筋から広背筋まで変化するバーベル筋力トレーニングです。
・ストレートアームプルオーバー
また、肘を伸ばして肩甲骨を寄せる動作を加えることで広背筋に負荷がかかり、このやり方をストレートアームプルオーバーと呼びます。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①仰向けになり、胸の上にバーベルを上げ、目的に合わせて肘を決めて構える
②ゆっくりと胸郭にストレッチをかけながらバーベルを頭の後ろに下ろす
③肘の角度を動かさず、バーベルを元の位置まで押し上げる
■上腕二頭筋の自宅トレーニング
●逆手懸垂
一般的な懸垂トレーニングでは「肩甲骨を寄せ背筋群を完全収縮させる」ことが大切ですが、上腕二頭筋をターゲットにした逆手懸垂の場合は、できるだけ背筋群の筋力を使わずに、腕力だけで動作を行うことが大切です。
このためには、あえて背中を丸め気味に構え、肩甲骨を寄せずに動作するのがポイントになります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肩幅よりやや狭く手幅をとり、逆手で懸垂バーをグリップし、背すじを少し丸めて構える
②肩甲骨を寄せずに、腕力だけで上半身を引き上げる
③上半身を引き上げたら、同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブカール
チューブカールは上腕二頭筋に効果的なゴムバンド筋トレです。
チューブカールを行う場合の最大のポイントは「肘を固定し前後に動かさない」ことで、肘が前後に動く=肩関節が動いてしまうと、負荷の多くが背中の筋肉に逃げてしまいます。ですので、しっかりと肘の位置を固定し、肘から先だけで動作を行うことが大切です。
また、肘を固定していても上半身を前後に動かすような反動を使うと、二の腕に負荷がほとんどかからなくなりますので、背すじを伸ばして直立姿勢を崩さずに行うことも重要になります。
なお、両手同時に肘を曲げるやり方だと、どうしても肩が動いたり上半身が動いてしまうという方は、左右の腕を交互に曲げるオルタネイト式で行うことをおすすめします。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①背すじを伸ばし肘を腰の横に固定して構える
②肘から先だけを動かしてチューブを引き上げる
③同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブハンマーカール
チューブハンマーカールは上腕二頭筋長頭に効果的な筋トレです。
チューブハンマーカールでもっとも大切なポイントは、肘の位置を固定して動かさないことです。
肘が前後に動いてしまうと、負荷の多くが僧帽筋に逃げてしまいますので注意してください。
また、肘を曲げていくときに上半身を反らさないことも重要で、上半身を反らせてしまうと負荷が背筋下部にかかってしまいます。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①背すじを伸ばし肘を腰の横に固定して構える
②肘から先だけを動かしてチューブを引き上げる
③同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブリバースカール
チューブリバースカールは前腕筋群に効果的なゴムバンド筋トレです。
チューブリバースカールを行う上で大切なポイントは、「肘の位置を動かさない」ことと「上半身を反らさない」という二点です。
これができていないと、負荷が僧帽筋や背筋下部に逃げてしまいますので注意してください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①背すじを伸ばし肘を腰の横に固定して構える
②肘から先だけを動かしてチューブを引き上げる
③チューブを引き上げたら、やや手首を反らせて前腕筋群を完全に収縮させる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●ダンベルカール
ダンベルカールは上腕二頭筋に効果的な筋トレです。
ダンベルカールは上半身を真っ直ぐに固定し、ダンベルを持って構えます。そこからダンベルを上げていきますが、この時にいくつかの注意点があり、正しいフォームで行わないと負荷が腕ではなく体幹に分散してしまいます。
まず、一つ目のポイントは「上半身を後ろに反らせない」ことで、後ろに反らせてダンベルを上げると負荷が僧帽筋に逃げてしまいますので、上半身の直立を保って動作するようにしてください。
二つ目のポイントは「肘の位置を固定する」ことで、肘が前後に動いてしまうと、肩関節が動くことになり負荷が僧帽筋(背中の筋肉)に逃げてしまうので、肘をしっかりと体幹横側に固定し、肘から先だけで動作するようにしてください。
三つ目のポイントは「下ろす時に効かせる」ことです。本種も言うのターゲットとなる上腕二頭筋は、ダンベルを上げる時のコンセントリック収縮(短縮性収縮)だけでなく、ウエイトに耐えながら下ろす動作でのエキセントリック収縮(伸張性収縮)でも反応の良い筋肉です。ゆっくりとダンベルを下ろしながら効かせるようにしましょう。
また、ダンベルカールの基本は立って行うスタンディング形式ですが、反動を使わないようにでき、よりストリクトに効かせることができるので、ダイエット筋トレには座って行うシーテッド形式のほうがおすすめです。
なお、通常は両手のダンベルを同時に上げていきますが、どうしても反動を使ってしまうという方は、画像のように交互にダンベルを上げるオルタネイト形式で行ってください。
ダンベルカールはダンベル保持方法で効果のある部位が違ってきますが、普通に構える(ノーマルグリップ)と二の腕前内側の上腕二頭筋短頭に、並行に構える(ハンマーグリップ)と二の腕前外側の上腕二頭筋長頭に、逆手で構える(リバースグリップ)と前腕筋群と上腕筋に負荷がかかります。セットごとに三種類の持ち方をローテーションして、まんべんなく二の腕を引き締めていきましょう。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ダンベルを持ち、肘を固定して構える
②上半身を反らせたり、肩を動かさずにダンベルを上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ダンベルハンマーカール
ダンベルハンマーカールは上腕二頭筋長頭に効果的な筋トレです。
ダンベルハンマーカールの動作ポイントは、通常のダンベルカールと同様ですが、相違点はダンベルを縦持ちでグリップするということです。
これにより、上腕二頭筋のなかでも長頭に集中的な負荷が加わります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ダンベルを縦に持ち、肘を固定して構える
②上半身を反らせたり、肩を動かさずにダンベルを上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ダンベルコンセントレーションカール
ダンベルコンセントレーションカールは上腕二頭筋短頭に集中的な効果があり、力こぶを大きくするのに有効なダンベル筋トレです。
ダンベルコンセントレーションカールの最大のポイントは、上腕二頭筋の収縮時(肘を曲げたポジション)に回外回旋を行い、上腕二頭筋短頭を完全収縮させることです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ベンチなどに座り、ダンベルを持った腕の肘を太もも内側に当てて構える
②肘の位置がずれないようにしっかりと固定し、ダンベルを持ち上げていく
③ダンベルを膝より上に持ち上げたら、回外回旋(小指が上を向く方向に手首を回す)して上腕二頭筋短頭を完全収縮させる
④同じ軌道でウエイトをコントロールしながら元に戻る
●ダンベルサイドカール
ダンベルサイドカールは上腕二頭筋長頭に効果的なややマイナーなダンベル筋トレです。
ダンベルサイドカールは、あまり高重量で行うのには不向きな種目ですので、上腕二頭筋トレーニングの仕上げに軽めでゆっくり行うことをおすすめします。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①片手にダンベルを持ち、背すじを伸ばして構える
②肘の位置を固定して、肘から先だけでダンベルを胸の前に上げる
③ダンベルをみぞおちの高さまで上げたら、同じ軌道でゆっくり効かせながら元に戻る
●ダンベルリバースカール
ダンベルリバースカールは上腕二頭筋だけでなく前腕筋群にも効果的なダンベル筋トレです。
ダンベルリバースカールの動作ポイントは、通常のダンベルカール同様に肘の位置を固定して肘から先だけで動作をすることです。
これに加え、フィニッシュポジションで手首を上に反らせることで前腕筋群が完全収縮して効果が高まります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ダンベルを逆手でグリップし、背すじを伸ばして構える
②肘の位置を固定して、肘から先だけでダンベルを持ち上げていく
③ダンベルを持ち上げたら、最後に手首を反らせて前腕筋群を完全収縮させる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
■上腕二頭筋のジムトレーニング
●マシンカール
マシンカールは上腕二頭筋に効果的な筋トレです。
マシンカールは、まずマシンに座り、肘をパッドにつけ、バーをグリップして構えます。この時に前のめりに構えがちですが、そうなると上半身の前後運動を使ってしまい、上腕二頭筋に対する負荷が弱くなりますので、やや後ろに上半身を倒すように構えてください。
そこから、肘を曲げてウエイトを上げていきますが、肘を支点にするのではなく、上腕の裏側をパッドにつけ、できるだけてこの力を使えないようにするのが、上腕二頭筋に効率的な負荷をかけるためのコツです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①パッドに上腕裏側をつけ、やや上半身を後ろに倒してバーをグリップして構える
②しっかりと上腕をパッドにつけて動かさないように気をつけ、肘から先だけの動作でバーを上げていく
③肘が直角になるまでバーを上げたら、できるだけゆっくりと効かせながら元に戻る
●ケーブルカール
ケーブルカールは上腕二頭筋に集中的な効果のあるジムマシン筋トレです。
ケーブルカールの注意点は主に二つあり、一つは「肘を動かさない」ことです。肩関節が動く=肘が前後に動いてしまうと、負荷の多くが背筋群(とくに僧帽筋)に逃げてしまいます。
ですので、肘を身体の横側で固定して構え、肘から先だけで動作を行ってください。
もう一つは、「身体を後ろに傾けない」ことで、身体を後傾させて動作を行うと、体重を利用してウエイトを引き上げている状態です。
あまり身体を後ろに傾けず、上腕二頭筋の筋力でウエイトを引き上げるようにしましょう。
また、ケーブルカールは腕を曲げていく時だけでなく、元に戻る時にウエイトに耐えながらゆっくりとエキセントリック収縮(伸長性収縮)で効かせることも重要です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①マシンに正対し、バーをグリップして構える
②肘を動かさないように気をつけ、肘から先だけでウエイトを引き上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
なお、ケーブルカールにはアタッチメントの種類によって以下のようなバリエーションがあります。
◯ノーマルケーブルカール
手の平が上を向くようにバーをグリップして行うバリエーションで、上腕二頭筋全体に効果があります。
◯ロープケーブルカール
ロープアタッチメントを使い、手の平が向き合うようにハンマーグリップで行うバリエーションで、上腕二頭のなかでも外側にある長頭に集中的な効果があります。
◯リバースグリップケーブルカール
手の平が下を向くようにバーをグリップして行うバリエーションで、上腕二頭筋のほか前腕筋に高い効果があります。
●バーベルカール
バーベルカールは上腕二頭筋に効果的なバーベル筋トレです。
バーベルカールでもっとも大切なポイントは、「肘を動かさない」ことで、肘が前後に動く=肩関節が動いてしまうと負荷が背中の筋肉に逃げてしまいます。
肘を身体の横側でしっかりと固定し、肘から先だけで動作を行うようにしてください。
また、上半身を後ろに反らせないことも重要で、上半身が反ったフォームだと負荷が上腕二頭筋から分散してしまいますので、直立姿勢を保つ意識でトレーニングしましょう。
なお、バーベルカールは上げる時だけでなく、元に戻る時にウエイトに耐えながらゆっくりとエキセントリック収縮(伸縮性収縮)で効かせることも大切です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①直立しバーベルをグリップして構える
②上半身を反らせたり、肘を動かさないようにバーベルを上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●EZバーカール
EZバーカールは上腕二頭筋長頭に効果的な筋トレです。
EZバーを使ったカールでは、手の平が向き合うハンマーグリップに近い状態で行います。
もっとも大切なポイントは、肘の位置を固定して前後に動かさないようにし、負荷が背筋群に逃げないようにすることです。
また、バーベルを上げるときに上半身を反らせると負荷が背筋下部に分散してしまいますので注意が必要です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①直立しバーベルをハンマーグリップで握って構える
②上半身を反らせたり、肘を動かさないようにバーベルを上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●バーベルプリチャーカール
バーベルプリチャーカールは上腕二頭筋に効果的な筋トレです。
バーベルプリチャーカールは、まずカール台に座り、肘をパッドにつけ、シャフトをグリップして構えます。この時に前のめりに構えがちですが、そうなると上半身の前後運動を使ってしまい、上腕二頭筋に対する負荷が弱くなりますので、やや後ろに上半身を倒すように構えてください。
そこから、肘を曲げてバーベルを上げていきますが、肘を支点にするのではなく、上腕の裏側をパッドにつけ、できるだけてこの力を使えないようにするのが、上腕二頭筋に効率的な負荷をかけるためのコツです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①パッドに上腕裏側をつけ、やや上半身を後ろに倒してシャフトをグリップして構える
②しっかりと上腕をパッドにつけて動かさないように気をつけ、肘から先だけの動作でバーベルを上げていく
③肘が直角になるまでバーベルを上げたら、できるだけゆっくりと効かせながら元に戻る
●バーベルリバースカール
バーベルリバースカールは上腕二頭筋長頭と前腕筋群に効果的な筋トレです。
バーベルリバースカールの動作ポイントは、通常のバーベルカール同様に肘の位置を固定して肘から先だけで動作をすることです。
これに加え、フィニッシュポジションで手首を上に反らせることで前腕筋群が完全収縮して効果が高まります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①バーベルを逆手でグリップし、背すじを伸ばして構える
②肘の位置を固定して、肘から先だけでバーベルを持ち上げていく
③バーベルを持ち上げたら、最後に手首を反らせて前腕筋群を完全収縮させる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●バーベルドラッグカール
バーベルドラッグカールは上腕二頭筋短頭に効果的な筋トレです。
バーベルドラッグカールは、通常は肘関節だけを動かすアームカールに肩関節を動かす(肘を後ろに引く)動作を加えて複合関節運動(コンパウンド種目)にしたやり方です。
これにより、さらに高負荷を上腕二頭筋に加えることが可能になるだけでなく、上腕二頭筋短頭をより強く収縮させられるようになります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①バーベルを肩幅程度の手幅でグリップし、背すじを伸ばして構える
②まずは肘の位置を動かさずに、肘から先だけの動作でバーベルを持ち上げていく
③肘が直角になるまでバーベルを上げたら、肘を後ろに引き、限界まで肘を曲げてバーベルを持ち上げ、上腕二頭筋短頭を完全収縮させる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
■腹筋群の自宅トレーニング
●カールアップクランチ
カールアップクランチは腰に負担が少なく、腰を痛めにくい腹筋自重筋トレです。 腹筋のトレーニング全般に言えることですが、最大のポイントは「正しい呼吸で腹筋群を完全収縮させること」です。このためには、息を吐きながら身体を起こしていき、身体をもっとも上げたポジションで息を吐き切り、ギュッとお腹を縮める動作を加えることが大切です。
また、腹筋の収縮と首の連動性から、腹筋を縮めると同時に顎を引いてヘソを見るようにすることがコツになります。
クランチ(カールアップ)で、腰を痛めないためにはいくつかのポイントがあり、もっとも大切なのは「腰を反らせるような反動動作で折り返さない」ことです。これに加え、膝を90度程度に曲げてトレーニングを行うことも重要です。
なお、腰に不安感が強い場合には、足を台などの上に乗せ、クランチ(カールアップ)を行うとさらに腰への負担は軽減します。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①膝を90度に曲げ、頭の後ろで手を組んで構える
②ゆっくりと息を吐きながら上半身を起こす
③最後に息を吐き切り、顎を引いて腹筋群を完全収縮させる
④同じ軌道で元に戻る
⑤腰を反らせるような反動を使わずに繰り返す。
●レッグレイズ
レッグレイズは下腹に集中的な効果のある腹筋自重筋トレです。 レッグレイズ(足上げ腹筋)でもっとも大切なポイントは「足を下した時に反動を使わない」ことです。反動を使い、特に腰が反ってしまうような動作で行うと、腰椎に非常に強い負担がかかりますので十分に注意してください。
腰への負担を避けるためには、足を上げる時も下す時も、確実にコントロールした動作でゆっくりと行うことが肝心です。
また、腹直筋に効率的に効かせるためには、息を吐きながら足を上げていき、足をもっとも上げた位置で息を吐き切り腹直筋を完全収縮させること、足を下した時に足を床につけないようにし、腹直筋のテンションを維持することが大切です。
なお、腹筋群の収縮と首の連動性から、腹筋群が収縮するポジションで顎を引いて、ぎゅっとお腹を縮める意識をすることもコツになります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①仰向けになり足を床から浮かせて構える
②息を吐きながら足を上げていく
③足を上げたら息を吐き切り、顎を引いて腹直筋を完全収縮させる
④ゆっくっりとコントロールしながら元に戻る
⑤腰を反らせたり、反動を使わずに動作を繰り返す
●リバースクランチ
リバースクランチは比較的低負荷ながら腹直筋に効果的な筋トレです。 リバースクランチは、仰向けになって足を真上に上げ、腰を浮かせて足を上下させることで腹直筋を収縮させるトレーニングです。
あまり負荷は高くありませんが、呼吸方法をあわせることで高い効果があります。
また、腰に対する負担が少ないことも魅力的な要素ですが、腰が床につくポジションでお尻をバウンドさせるような反動を使うと、さすがに腰に負担がかかりますので注意してください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①仰向けになって足を上げて構える
②息を吐きながら、腰を浮かせて足を真上に上げていく
③足を高く上げたら、息を吐ききり、顎を引いて腹直筋を完全に収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●クランチツイスト
クランチツイストは腹斜筋に効果的な腹筋自重筋トレです。
クランチツイストで腰を痛めないようにするためには、膝を曲げて構え、必要以上に腰を反らせないようにすることが大切です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①仰向けになり足を固定し、膝を90度に曲げて構える
②息を吐きながら上半身を起こしていく
③半分ほど上半身を起こしてたら、左右に上半身を捻る
④さらに上半身を起こし、息を吐ききり顎を引いて腹筋を完全に収縮させる
⑤反動を使わないように気をつけ、ゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブクランチ
チューブクランチは腹直筋に効果的なゴムバンド筋トレです。
チューブクランチの動作で大切になるのは「呼吸の仕方」と「顎の使い方」です。
スタートポジションから息を吐きながら身体を曲げていきますが、もっとも身体を曲げたポジションで息を吐ききり、腹筋群を最大収縮するようにしてくだい。
また、腹筋群の収縮と首の連動性の観点から、身体を曲げきったフィニッシュポジションで、顎を引いてぎゅっと腹筋群を完全収縮させることで効果が倍増します。
なお、身体を戻した折り返しポイントで、腰を反らせたり、反動を使った動作を行うと腰に強い負担となりますので、しっかりとコントロールした動作で確実に反復してください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①膝をつきゴムバンドを頭上で保持して構える
②息を吐きながら身体を曲げていく
③身体を曲げきったら息を全て吐いて腹筋群を最大収縮させる
④同時に顎を引いて腹筋群を完全収縮させる
⑤同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブレッグレイズ
チューブレッグレイズは腹直筋下部に効果的な筋トレです。
もっとも大切なポイントは「反動を使わない」「腰を反らさない」ことで、特に足を下ろしてから再び上げる折り返しポジションで、焦って反動を使って動作を行うと腰が反ってしまいます。
これを防ぐために、ゆっくりと常にコントロールした動作で行う意識を持ってトレーニングしてください。
また、足を上げながら息を吐いていき、足をもっとも高く上げた位置で息を吐ききるとともに、やや顎を引いて腹筋群を完全収縮させることがコツです。
なお、セット中は腹筋のテンションが抜けてしまわないように、足を床につけないようにすることも重要です。
このほかに、上半身を倒しすぎると負荷が腹筋から抜けてしまうので、あまり上半身を倒さないこと、どうしても反復が厳しくなってきたら膝をやや曲げて負荷を軽くすることなどもポイントです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①上半身は倒しすぎずに構える
②息を吐きながら足を上げていく
③足を上げたら息を吐ききり顎を引いて腹直筋を完全収縮させる
④同じ軌道でしっかりと効かせながら元に戻る
⑤反動を使ったり腰を反らせないように繰り返す
●チューブサイドベント
チューブサイドベントは腹斜筋に効果的でお腹回りのくびれを作るゴムバンド筋トレです。
チューブサイドベントでもっとも大切なポイントは、大きな動きで腹斜筋を最大伸展させてから最大収縮させることです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①下からテンションのかかった状態で片側の手でトレーニングチューブをグリップし、真っ直ぐに立つ
②身体を大きく真横に傾け、トレーニングチューブをグリップした側の横腹を最大伸展させる
③ゴムの張力に耐えながらゆっくりと元に戻り、息を吐ききって腹斜筋を最大収縮させる
●ダンベルクランチ
ダンベルクランチ(カールアップ)は腹直筋に高負荷をかけられるダンベル腹筋運動です。
ダンベルクランチ(カールアップ)は、自重だけでのクランチ(カールアップ)と違い、「上半身を起こすこと」よりも、「ダンベルを高く上げること」に意識を集中することで腹筋群を最大収縮させるトレーニングです。このため、必要以上に上半身を起こす必要はありません。
腹筋のトレーニング全般に言えることですが、最大のポイントは「正しい呼吸で腹筋群を完全収縮させること」です。このためには、息を吐きながら身体を起こしていき、身体をもっとも上げたポジションで息を吐き切り、ギュッとお腹を縮める動作を加えることが大切です。
また、腹筋の収縮と首の連動性から、腹筋を縮めると同時に顎を引いてヘソを見るようにすることがコツになります。
ダンベルクランチ(カールアップ)で、腰を痛めないためにはいくつかのポイントがあり、もっとも大切なのは「腰を反らせるような反動動作で折り返さない」ことです。これに加え、膝を90度程度に曲げてトレーニングを行うことも重要です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①仰向けになりダンベルを胸の上で構える
②ダンベルを高く上げながら息を吐いていく
③ダンベルを上げたら、息を吐ききるとともに顎を引いて腹直筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ダンベルレッグレイズ
ダンベルレッグレイズでもっとも大切なポイントは「足を下した時に反動を使わない」ことです。反動を使い、特に腰が反ってしまうような動作で行うと、腰椎に非常に強い負担がかかりますので十分に注意してください。
腰への負担を避けるためには、足を上げる時も下す時も、確実にコントロールした動作でゆっくりと行うことが肝心です。
また、腹直筋に効率的に効かせるためには、息を吐きながら足を上げていき、足をもっとも上げた位置で息を吐き切り腹直筋を完全収縮させること、足を下した時にダンベルを床につけないようにし、腹直筋のテンションを維持することが大切です。
なお、腹筋群の収縮と首の連動性から、腹筋群が収縮するポジションで顎を引いて、ぎゅっとお腹を縮める意識をすることもコツになります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①仰向けになりダンベルを足で挟んで構える
②息を吐きながらダンベルを上げていく
③ダンベルを上げたら息を吐ききり、やや顎を引いて腹直筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ダンベルサイドベント
ダンベルサイドベントは腹斜筋に効果的な筋トレです。
ダンベルサイドベントの最大のポイントは、いかに横腹の筋肉である腹斜筋(内腹斜筋・外腹斜筋)を最大伸展から最大収縮させるかということです。このためには、できるだけ多いな動作でトレーニングを行うことが大切です。
また、上半身を傾ける動作のなかで、股関節をスライドして動かしてしまうと、負荷が内もものインナーマッスルである内転筋群に分散してしまいますので、腰から下をしっかりと固定して動作することも重要です。
なお、上半身を倒す角度を、セットによって前よりにしたり、後ろよりにしたりすることでまんべんなく横腹を引き締めていきましょう。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ダンベルを持ち、直立して構える
②大きく上半身を横に倒す
③ゆっくりと効かせながら大きく反対側に上半身を倒す
●ダンベルトゥタッチクランチ
ダンベルトゥタッチクランチは腹筋群全体を高負荷で鍛えられるダンベル筋トレです。
ダンベルトゥタッチクランチは呼吸と動作を合わせることで効果が倍増します。つまり、もっとも腹筋群が収縮するダンベルとつま先が合わさるタイミングで、息を吐ききって腹筋群を完全収縮させることが重要です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①仰向けになり、片手にダンベルを持ち、ダンベル側の脚の膝を立てて構える
②息を吐きながらダンベルを対角線側のつま先に近づける
③ダンベルとつま先が合わさったら、息を吐ききり腹筋群を完全収縮させる
④ゆっくりと元に戻る
■腹筋群のジムトレーニング
●マシンクランチ
マシンクランチは比較的動作が簡単で腹直筋に効果的なジムマシン筋トレです。
マシンクランチは、まずシートに座りバーをグリップして構えます。そこから上半身を前に倒していきますが、この時に息を吐きながら動作を行います。
そして、上半身を完全に倒したら、息を吐ききるとともに顎を引いて腹直筋を完全収縮させます。この時に、意識をしてギュッとお腹に力を入れると、さらに腹直筋が強く収縮して効果が倍増します。
そこから、元の位置まで戻りますが、ゆっくりとウエイトに耐えながら動作し、腹直筋にエキセントリック収縮(伸張性収縮)を加えることで、さらに効果が高まります。
元の位置に戻ったら、再び前に上半身を倒していきますが、この折り返しポイントで注意したいことが二点あります。一つは、「反動を使わないこと」で、もう一つは「腰を反らせて勢いをつけないこと」です。いずれも、腰椎に負担をかけないことが理由です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①マシンのシートに座り、バーをグリップして構える
②息を吐きながら上半身を曲げていく
③上半身を曲げたら、息を吐ききって腹直筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
⑤反動を使ったり、腰を反らせたりせずに再び上半身を倒していく
●トルソーマシンローテーション
トルソーマシンローテーションは腹斜筋に集中的な効果があるジムマシン筋トレです。
トルソーマシンローテーションの最大のポイントは、できるだけ大きな動きで腹斜筋を最大伸展から最大収縮させていくことです。
また、腰を痛めないために折り返し点で反動を使わないことも大切で、一回一回動作を止めて、しっかりと筋肉を収縮(反対側はストレッチ)させてください。
なお、収縮させるほうの横腹を見るイメージで、顎を引いて首を向けると腹斜筋が完全収縮して効果的です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①シートに座りバーをグリップして構える
②身体を捻り、収縮するほうを見ながら顎を引いて筋肉を完全収縮させる
③反動を使わずに、反対側へ身体を捻っていく
●ケーブルクランチ
ケーブルクランチは腹直筋に集中的な効果があるジムマシン筋トレです。
ケーブルクランチは、ケーブルマシンに正対し膝をつき、アタッチメントをグリップして構えます。
そこから、息を吐きながら上半身を曲げていき、下まで曲げた位置で息を吐ききって腹直筋を完全収縮させます。
この時に、顎を引く動作を加えると腹直筋がさらに強く収縮して効果が倍増します。
また、ケーブルクランチで注意したいポイントは、元の位置に戻ってから再び上半身を曲げていく時に、反動を使ったり腰を反らせたりしないことです。
このような反動動作を行うと、腰に強い負担がかかりますので、十分に注意してください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①マシンに正対し、膝をつき、アタッチメントをグリップして構える
②息を吐きながら上半身を曲げていく
③上半身を深く曲げたら、息を吐ききって腹直筋を完全収縮させる
④同時に顎を引いてさらに腹直筋を強く収縮させる
⑤ゆっくりと元に戻り、反動を使わずに上半身を再び曲げていく
■下半身の自宅トレーニング
●スクワット
自重スクワットはとても効果の高いトレーニングですが、やり方を間違えると膝に強い負担がかかりますので、しっかりと正しいフォームで行うことが大切です。
そのフォームのポイントは以下のようになります。
・胸を張り背すじを伸ばす
・膝をつま先より前に出さない
・目線はやや上に向ける
・斜め後ろにしゃがむ
このフォームを一言であらわすと「胸を張って椅子に座る動作」ですので、そのイメージで動作を行ってください。
そして、膝への負担がかからないよう、しゃがむのは膝が90度まで(太ももが床と平行)にすることをおすすめします。
また、これも膝への負担を考慮してですが、しゃがんでから立ち上がる折り返しポジションで、反動を使わないように気をつけてください。
なお、斜め後ろにしゃがむてバランスがとりづらい方は、かかとで板などを踏んで行うと動作がやりやすくなります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①胸を張り背すじを伸ばして構える
②膝がつま先より前に出ないよう、斜め後ろにしゃがむ
③目線をやや上に向け、反動を使わずに立ち上がる
●シシースクワット
シシースクワットは大腿四頭筋に集中的な効果があるスクワットバリエーションです。
シシースクワットは後方に大きくのけぞるようにしゃがむことで、大腿四頭筋に負荷を集中させられます。
完全に自立する必要はなく、転倒リスクを避けるためにも柱などを持って行うことをおすすめします。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①柱などを持ち、肩幅程度に足を開き、胸を張って背筋を伸ばして構える
②膝を曲げながら後方にのけぞるようにしゃがむ
③膝が直角になるまでしゃがんだら、反動を使わずに膝を伸ばして立ち上がり、元に戻る
●ワイドスクワット
ワイドスクワットは、大きく足を開いて構えることで、足を閉じる作用のある内転筋群に負荷をかけられるスクワットバリエーションです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①足を大きく開き、胸を張って背すじを伸ばして構える
②つま先の方向に膝を向けて曲げ、真下にしゃがむ
③太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、反動を使わずに膝を伸ばして立ち上がり元に戻る
●ブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットは、片足を前に出し、片足を後ろの台などに乗せることで、非常に高い強度で下半身に負荷がかけられるスクワットバリエーションです。
一説では、ブルガリアの五輪体操チームが発案したためこのような種目名になったとも言われています。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①片足を大きく前に出し、片足を後ろの台などに乗せ、胸を張って背すじを伸ばして構える
②前にした足の膝がつま先より前に出ないように気をつけ、やや斜め後方にしゃがむ
③前に足の太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、反動を使わずに後ろの足を主体にして立ち上がり元に戻る
●フロントランジ
フロントランジはハムストリングスに効果的でヒップアップに最適なスクワットバリエーションです。
フロントランジは足を前後に開いて構え、後ろ側にした脚の膝を下げるようにしてしゃがみます。この時に、膝への負担を避けるため、前側の脚の膝がつま先より前に出ないように気をつけてください。
前側の脚の太ももが、床と平行になるまでしゃがんでから立ち上がりますが、後ろ側にした脚を主体にして立ち上がる意識で動作を行うと、より一層下半身後ろ側に効果的です。
筋力的に動作が辛い方は、手を軽く振り子のように使って立ち上がってください。ただし、膝のバネを反動にして立ち上がると、膝関節に大きな負担がかかりますので、十分に気をつけてトレーニングしましょう。
また、背すじを伸ばし、やや目線を上に向けた姿勢を作ることも大切なポイントです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①足を前後に開いて構える
②背すじを伸ばし、やや目線を上げる
③前足の太ももが床と平行になるまでしゃがむ
④後ろ足に意識を集中して立ち上がる
●サイドランジ
サイドランジは内転筋群に効果的で内もも引き締めに最適なスクワットバリエーションです。
サイドランジは大きく横に足を広げて構え、そこから片側の膝を曲げて横向きにしゃがんでいきます。この時に、曲げる方の脚の膝をつま先と平行(同じ向き)になるように注意しないと、膝関節に捻れ負荷がかかってしまいますので、十分に気をつけてください。
あわせて、膝関節保護のため、曲げる方の脚の膝がつま先より前に出ないように注意することも大切です。
しゃがんでから立ち上がる時は、伸ばした方の脚で身体を行き寄せるようにするのがポイントで、この動作によって内ももの筋肉である内転筋群に負荷をかけることができます。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①足を横に広げて構える
②片側の膝を曲げ、横方向にしゃがむ
③伸ばした脚で引き寄せるようにして立ち上がる
④反対側の膝を曲げて再びしゃがみ、同様に立ち上がる
●チューブスクワット
チューブスクワットは下半身全体に効果的な下半身トレーニングの基本となるゴムバンド筋トレです。
チューブスクワットは、自重スクワットにチューブのゴム張力負荷を追加して強度を高めた種目で、基本的なフォームややり方は自重でのスクワットに準じます。そのポイントは以下の通りです。
・胸を張り背すじを伸ばす
・膝をつま先より前に出さない
・目線はやや上に向ける
・斜め後ろにしゃがむ
このフォームを一言であらわすと「胸を張って椅子に座る動作」ですので、そのイメージで動作を行ってください。
そして、膝への負担がかからないよう、しゃがむのは膝が90度まで(太ももが床と平行)にすることをおすすめします。
また、これも膝への負担を考慮してですが、しゃがんでから立ち上がる折り返しポジションで、反動を使わないように気をつけてください。
なお、斜め後ろにしゃがむてバランスがとりづらい方は、かかとで板などを踏んで行うと動作がやりやすくなります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①下からテンションがかかるようにトレーニングチューブをグリップし、胸を張り背すじを伸ばして構える
②膝がつま先より前に出ないよう、斜め後ろにしゃがむ
③目線をやや上に向け、反動を使わずに立ち上がる
●チューブレッグプレス
チューブレッグプレスは大腿四頭筋に効果的な筋トレです。
チューブレッグプレスは、仰向けになり膝を曲げて足先にゴムバンドをかけて構え、そこからゴムチューブの張力に逆らって足を押し出していきます。
足を押し出す方向に注意が必要で、あまり低いと腹筋群や背筋群に負荷が分散してしまいますので、斜め上方にむけて足を押し出すことが大切です。
また、足を押し出す動きのなかで太もも前側に、ゴムの張力に耐えて足を戻す動きのなかで太もも裏側に負荷がかかりますので、足を押し出す時だけでなく、戻す時にもしっかりとコントロールした動作で丁寧に効かせるようにしてください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①仰向けになり膝を曲げ足先にゴムをかけて構える
②斜め上方にむけて足を押し出す
③張力に耐えながらゆっくりと元に戻る
●チューブレッグエクステンション
チューブレッグエクステンションは大腿四頭筋に集中的な効果があるゴムバンド筋トレです。
チューブレッグエクステンションを行うときは、足に後ろからテンションをかけ、膝下の動作だけに集中できるように構えます。
そこから、足を前に上げていきますが、この時に上半身を後ろに倒してしまうと負荷が腹筋群に分散してしまいますので、上半身は床と垂直に保つようにしてください。
また、足を上げたポジションで、つま先を手前に向けるような動きを加えることで、太もも前側の筋肉が完全収縮して効果が倍増します。
なお、反動を使って動作を行うと、あまり負荷がかからなくなりますので、足を上げる時も下ろす時も、しっかりとコントロールした動作で丁寧に効かせるのがポイントです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①椅子に座り背すじを伸ばして構える
②上半身を倒さないように足を上げる
③足を上げたらつま先を手前に向ける
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブレッグカール
チューブレッグカールはハムストリングスに効果的なゴムバンド筋トレで、ヒップアップに最適な方法です。
チューブレッグカールはうつ伏せになり足にチューブをセットして構えます。そこから、膝を曲げていき、90度まで曲げたらつま先を伸ばす動きを加えて太ももの裏側の筋肉・ハムストリングスを完全収縮させます。
この時に、少し太ももを床から浮かせ、お尻にギュッと力を入れると臀筋群も収縮するのでさらにヒップアップに効果的です。
なお、ハムストリングスは収縮するときだけでなく、戻す時にゴムの張力に逆らいながらゆっくりと戻すことで、エキセントリック収縮(伸張性収縮)によって非常に効率的に聞かせることが可能です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①うつ伏せになり足にゴムをセットして構える
②膝を90度まで曲げ、つま先を伸ばして筋肉を完全収縮させる
③やや太ももを浮かせてお尻にも効かせる
④ゆっくりとゴムの張力に逆らいながら元に戻る
●ダンベルスクワット
ダンベルスクワットは下半身全体に効果的な基本となるダンベル筋トレです。
ダンベルスクワットは、自重スクワットにダンベルのウエイト負荷を追加して強度を高めた種目で、基本的なフォームややり方は自重でのスクワットに準じます。そのポイントは以下の通りです。
・胸を張り背すじを伸ばす
・膝をつま先より前に出さない
・目線はやや上に向ける
・斜め後ろにしゃがむ
このフォームを一言であらわすと「胸を張って椅子に座る動作」ですので、そのイメージで動作を行ってください。
そして、膝への負担がかからないよう、しゃがむのは膝が90度まで(太ももが床と平行)にすることをおすすめします。
また、これも膝への負担を考慮してですが、しゃがんでから立ち上がる折り返しポジションで、反動を使わないように気をつけてください。
なお、斜め後ろにしゃがむてバランスがとりづらい方は、かかとで板などを踏んで行うと動作がやりやすくなります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ダンベルを持ち、胸を張り背すじを伸ばして構える
②膝がつま先より前に出ないよう、斜め後ろにしゃがむ
③目線をやや上に向け、反動を使わずに立ち上がる
●ダンベルワイドスクワット
ダンベルワイドスクワットは内転筋群を高負荷で鍛えられるダンベル筋トレです。
ダンベルワイドスクワットは、自重でのワイドスクワットにダンベルの負荷を追加することで強度を高めた種目ですので、そのやり方やフォームのポイントは自重でのワイドスクワットに準じます。
ダンベルワイドスクワットは、大きく足を開いて構えることで、足を閉じる作用のある内転筋群に負荷をかけられるスクワットバリエーションです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①足を大きく開き、胸を張って背すじを伸ばして構える
②つま先の方向に膝を向けて曲げ、真下にしゃがむ
③太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、反動を使わずに膝を伸ばして立ち上がり元に戻る
●ダンベルフロントランジ
ダンベルフロントランジはハムストリングスに効果的な筋トレです。
ダンベルフロントランジは、自重でのフロントランジにダンベルの負荷を追加して強度を上げたトレーニングで、フォームややり方は自重でのフロントランジに準じます。
ダンベルフロントランジは足を前後に開いて構え、後ろ側にした脚の膝を下げるようにしてしゃがみます。この時に、膝への負担を避けるため、前側の脚の膝がつま先より前に出ないように気をつけてください。
前側の脚の太ももが、床と平行になるまでしゃがんでから立ち上がりますが、後ろ側にした脚を主体にして立ち上がる意識で動作を行うと、より一層下半身後ろ側に効果的です。
筋力的に動作が辛い方は、手を軽く振り子のように使って立ち上がってください。ただし、膝のバネを反動にして立ち上がると、膝関節に大きな負担がかかりますので、十分に気をつけてトレーニングしましょう。
また、背すじを伸ばし、やや目線を上に向けた姿勢を作ることも大切なポイントです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ダンベルを持ち、足を前後に開いて構える
②背すじを伸ばし、やや目線を上げる
③前足の太ももが床と平行になるまでしゃがむ
④後ろ足に意識を集中して立ち上がる
●ダンベルサイドランジ
ダンベルサイドランジは内転筋群に効果的な筋トレです。
ダンベルサイドランジは、自重でのサイドランジにダンベルの負荷を追加することで強度を高めた種目ですので、そのやり方やフォームのポイントは自重でのサイドランジに準じます。
ダンベルサイドランジは大きく横に足を広げて構え、そこから片側の膝を曲げて横向きにしゃがんでいきます。この時に、曲げる方の脚の膝をつま先と平行(同じ向き)になるように注意しないと、膝関節に捻れ負荷がかかってしまいますので、十分に気をつけてください。
あわせて、膝関節保護のため、曲げる方の脚の膝がつま先より前に出ないように注意することも大切です。
しゃがんでから立ち上がる時は、伸ばした方の脚で身体を行き寄せるようにするのがポイントで、この動作によって内ももの筋肉である内転筋群に負荷をかけることができます。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ダンベルを持ち、足を横に広げて構える
②片側の膝を曲げ、横方向にしゃがむ
③伸ばした脚で引き寄せるようにして立ち上がる
④反対側の膝を曲げて再びしゃがみ、同様に立ち上がる
●ダンベルレッグエクステンション
ダンベルレッグエクステンションは大腿四頭筋に集中的な効果があるダンベル筋トレです。
ダンベルレッグエクステンションはベンチなどに腰かけ、ダンベルを足で挟んで構えます。そこから膝を伸ばしてダンベルを上げていきますが、この時に上半身を後ろに倒すと、負荷が腹筋群に分散してしまいますので、上半身はできるだけ倒さずに膝から先だけで動作をするようにしてください。
また、ダンベルを上げる時だけでなく、下ろす時にもウエイト負荷をかけて筋肉をエキセントリック収縮(伸張性収縮)させて効かせることが大切なポイントです。
なお、膝を伸ばしたポジションでつま先を手前に向けるような動作を加えると、大腿四頭筋が完全収縮して効果が倍増します。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ベンチなどに座り、足にダンベルを挟んで構える
②上半身を倒さずに、膝から先だけでダンベルを上げる
③ゆっくりと効かせながらダンベルを下ろす
●ダンベルレッグカール
ダンベルレッグカールはハムストリングスに集中的な効果があるダンベル筋トレです。
ダンベルレッグカールはベンチなどにうつ伏せになり、足にダンベルを挟んで構えます。そこから膝を曲げてダンベルを上げていきますが、この時に反動を使って腰を反らせてしまうと、腰椎に大きな負担がかかってしまいますので、常にコントロールした動きで反動を使わないように行ってください。
また、ダンベルを上げる時だけでなく、下ろす時にもウエイト負荷をかけて筋肉をエキセントリック収縮(伸張性収縮)させて効かせることが大切なポイントです。
なお、膝を曲げたポジションでつま先を伸ばすような動作を加えると、ハムストリングスと臀筋群が完全収縮して効果が倍増します。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ベンチなどにうつ伏せになり、ダンベルを足に挟んで構える
②反動を使わないように膝を曲げてダンベルを上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
■下半身のジムトレーニング
●スミスマシンスクワット
スミスマシンスクワットは下半身全体に効果的なジムマシン筋トレです。
スミスマシン共通の特徴として、ウエイトのブレをマシンレールが支えてくれるので筋肉に負荷を加えることに集中できる反面、軌道が固定されているのでズレが全て関節にかかってしまうというものがあります。事前に十分に構え方のチェックをして、関節に負担がかからないフォームか確認してください。
スミスマシンスクワットの場合、足の置き場所が重要で、通常のスクワットよりも少し前に足を置きややマシンにもたれるような感覚で構えることが重要です。マシンシャフトの真下に足を置いてしまうと、膝への負荷の逃げ場がなくなり膝関節に強い負担とまりますので十分に気をつけてください。
やや前よりに足を置いたら、シャフトを肩の下のほうでかつぎ、胸を張って背すじを伸ばし、シャフトをラックアウトします。
そこからしゃがんでいきますが、そのまましゃがむのではなく、お尻を突き出しながら上半身を少し前傾させるような動きでしゃがみます。
太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、そこから立ち上がっていきますが、このポジションで膝がつま先よりも前に出ていないことも、膝関節保護には重要です。また、この位置で一旦静止し、反動を使わないようにしましょう。
立ち上がるときは、目線をやや上に向けることで背中が丸くなることを防ぎ、太ももに意識を集中して効かせながら立ち上がってください。
膝が伸びるまで完全に立ち上がったら、呼吸を整え、再びしゃがんでいきます。
なお、スミスマシンスクワットは、立ち上がる時に太もも前側に負荷がかかり、ウエイトに耐えながらしゃがむ時に太もも裏側に負荷がかかります。立ち上がる動作だけでなく、しゃがむ動作もしっかりと筋力でコントロールして、太もも全体の筋肉に効かせるようにすることがコツです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①やや前に足を置き、胸を張り背すじを伸ばして構える
②シャフトをラックアウトし、お尻を突き出しながら太ももが床と並行になるまでしゃがみ、そのポジションで一旦静止する
③膝が完全に伸びるまで立ち上がる
④呼吸を整え、再びしゃがんでいく
●マシンレッグプレス
マシンレッグプレスは大腿四頭筋に効果的なジムマシン筋トレです。
マシンレッグプレスでもっとも注意したいポイントは、「膝がつま先よりも上にならない」位置で構えることです。膝がつま先より上に出たフォームで脚に力を入れると、膝に対して強い負担となりますので十分に気をつけてください。
正しいフォームで構えるためには二つのことを調整しますが、一つはシートの前後調整で、膝の角度が90度前後になるようにしてください。そして、もう一つが足の置き場ですが、これもひざの角度が90度前後になるようにするとともに、膝よりも上につま先がくるようにします。
マシンに座り、正しい構え方をしたら、そこから脚に力を入れてウエイトを押し上げていきます(マシンによってシートが動くタイプもあります)。しっかりと膝が伸びるまで押し切るようにしましょう。
マシンレッグプレスは、押す動作のなかで太もも前側の大腿四頭筋に負荷がかかり、戻す時にウエイトに耐えながらゆっくりと動作することで太もも裏側のハムストリングスにも効果があります。戻り動作も大切に、筋肉に効かせながら行ってください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①膝が90度前後でつま先よりも上にならないようにシートを調整して構える
②膝が伸びる位置までウエイトを押し上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●マシンレッグエクステンション
マシンレッグエクステンションは大腿四頭筋に効果的なジムマシン筋トレです。
マシンレッグエクステンションは、マシンのシートに座り、脛にパッドを当てて構えます。そこから膝関節を伸ばしてウエイトを上げていきますが、この時に上半身を後ろに傾けないことが大切です。後傾姿勢で動作を行うと、負荷が腹筋群に分散してしまいますので、上半身は真っ直ぐに保って動作を行ってください。
また、ウエイトを上げる時だけでなく、下ろす時にも負荷をかけて筋肉をエキセントリック収縮(伸張性収縮)させて効かせることが大切なポイントです。
なお、膝を伸ばしたポジションでつま先を手前に向けるような動作を加えると、大腿四頭筋が完全収縮して効果が倍増します。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①シートに座り脛にパッドを当てる
②上半身を倒さずに、膝を伸ばしてウエイトを上げる
③膝を伸ばしたら、つま先を手前に向けて大腿四頭筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●マシンレッグカール
マシンレッグカールはハムストリングスに集中的な効果があるジムマシン筋トレです。
マシンレッグカールはベンチにうつ伏せになり、足首の後ろをパッドに当てて構えます。そこから、膝を曲げてウエイトを上げていきます。この時に腰を反らさないようにすることが大切で、腰の反ったフォームで行うと腰椎に負担がかかりますので、上半身をしっかりとシートにつけて、膝から先だけで動作するようにしてください。
また、膝を曲げたら、その位置でつま先を伸ばす動作を加えることで太もも裏側の筋肉(ハムストリングス)が完全収縮して効果が高まります。
なお、本種目はウエイトを上げる時のコンセントリック収縮(短縮性収縮)で効かせることも大事ですが、ウエイトを下げる時にゆっくりと動作しエキセントリック収縮(伸張性収縮)で効かせることも重要です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①シートにうつ伏せになり、足首後ろにパッドを当てて構える
②腰を反らさないように気をつけ、膝から先だけを動作させてウエイトを上げる
③膝を曲げたら、つま先を伸ばしてハムストリングスを完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●マシンアダクション
マシンアダクションは内転筋群に効果的な筋トレです。
マシンアダクションは、シートに座り太ももにパッドを当てて構えます。そこから、脚を閉じていきますが、ターゲットとなる内ももの筋肉・内転筋群はインナーマッスルですので速い動作で行うのではなく、ゆっくりとした動作で確実に内もものなかが収縮するイメージで行ってください。
また、脚を閉じる動作だけでなく、戻る動作もしっかりとコントロールしてエキセントリック収縮(伸張性収縮)で負荷をかけていくことも大切です。
なお、背もたれにもたれて後傾姿勢で行うと内転筋群のお尻側に、逆に前傾姿勢で行うと内転筋群の膝側に負荷がかかります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①シートに座り太ももにパッドを当てる
②ゆっくりとした動作で脚を閉じる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●バーベルスクワット
バーベルスクワットは下半身全体に効果的な筋トレBIG3の一種目です。
バーベルスクワットは、まず、肩にバーベルシャフトを担ぎますが、その位置は首ではなく肩の上、肩甲骨の上部に当てるように構えます。
シャフトを担いだら、胸を張り、背すじを伸ばし、バーベルをラックアウトします。そこから、背中が丸まらないように上を見て、お尻を突き出しながら斜め後方にしゃがんでいきます。しゃがむ軌道としては、椅子に座る軌道をイメージしてください。
この、斜め後ろにお尻を突き出しながらしゃがむ動作ができていないと、膝がつま先よりも前に出てしまい、膝関節に強い負荷がかかりますので十分に注意してください。特に、はじめてバーベルスクワットにチャレンジする方は、いきなりバーベルを担ぐのではなく、事前に自重だけでスクワットのフォームを再確認・練習することをおすすめします。
太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、そこから立ち上がっていきます。この時も視線は上に向け、背中が丸くならないように注意しましょう。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①バーベルを肩に担いでラックアウトする
②胸を張り、背すじを伸ばし、お尻を突き出して斜め後方にしゃがむ
③太ももが床と並行までしゃがんだら、背中が丸まらないように上を見て立ち上がる
●バーベルフロントランジ
バーベルフロントランジはハムストリングスに効果的な筋トレです。
バーベルフロントランジは、自重でのフロントランジにバーベルの負荷を追加して強度を上げたトレーニングで、フォームややり方は自重でのフロントランジに準じます。
バーベルフロントランジは足を前後に開いて構え、後ろ側にした脚の膝を下げるようにしてしゃがみます。この時に、膝への負担を避けるため、前側の脚の膝がつま先より前に出ないように気をつけてください。
前側の脚の太ももが、床と平行になるまでしゃがんでから立ち上がりますが、後ろ側にした脚を主体にして立ち上がる意識で動作を行うと、より一層下半身後ろ側に効果的です。
筋力的に動作が辛い方は、手を軽く振り子のように使って立ち上がってください。ただし、膝のバネを反動にして立ち上がると、膝関節に大きな負担がかかりますので、十分に気をつけてトレーニングしましょう。
また、背すじを伸ばし、やや目線を上に向けた姿勢を作ることも大切なポイントです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①バーベルを担ぎ、足を前後に開いて構える
②背すじを伸ばし、やや目線を上げる
③前足の太ももが床と平行になるまでしゃがむ
④後ろ足に意識を集中して立ち上がる
●バーベルサイドランジ
バーベルサイドランジは内転筋群に効果的な筋トレです。
バーベルサイドランジは、自重でのサイドランジにバーベルの負荷を追加することで強度を高めた種目ですので、そのやり方やフォームのポイントは自重でのサイドランジに準じます。
バーベルサイドランジは大きく横に足を広げて構え、そこから片側の膝を曲げて横向きにしゃがんでいきます。この時に、曲げる方の脚の膝をつま先と平行(同じ向き)になるように注意しないと、膝関節に捻れ負荷がかかってしまいますので、十分に気をつけてください。
あわせて、膝関節保護のため、曲げる方の脚の膝がつま先より前に出ないように注意することも大切です。
しゃがんでから立ち上がる時は、伸ばした方の脚で身体を行き寄せるようにするのがポイントで、この動作によって内ももの筋肉である内転筋群に負荷をかけることができます。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①バーベルを担ぎ、足を横に広げて構える
②片側の膝を曲げ、横方向にしゃがむ
③伸ばした脚で引き寄せるようにして立ち上がる
④反対側の膝を曲げて再びしゃがみ、同様に立ち上がる
■具体的な一週間の自宅筋トレプログラム
ここからは、具体的な一週間のプログラムメニューを例示していきます。各セット数は目安ですので、体力にあわせて増減してください。また、トレーニングの順番は筋トレの基本的な順序である「複合関節運動」→「単関節運動」または「高負荷トレーニング」→「低負荷トレーニング」の順になっていますので、そのまま実施してください。
●月曜日のトレーニング
①膝つき腕立て伏せまたは腕立て伏せまたは足上げ腕立て伏せまたはチューブチェストプレスまたはダンベルプレスを2~3セット②インクラインダンベルプレスまたはリバースグリップダンベルプレスを1~2セット
③ディップスまたはデクラインダンベルプレスを1~2セット
④チューブチェストフライまたはダンベルフライまたはインクラインダンベルフライを1~2セット
⑤パイクプッシュアップまたは逆立ち腕立て伏せまたはチューブショルダープレスまたはチューブアップライトローまたはダンベルショルダープレスまたはダンベルアップライトローを2~3セット
⑥チューブフロントレイズまたはダンベルフロントレイズまたはチューブサイドレイズまたはダンベルサイドレイズを1~2セット
⑦チューブリアラテラルレイズまたはチューブフェイスプルまたはダンベルリアラテラルレイズまたはダンベルフェイスプルを1~2セット
⑧ダイヤモンド腕立て伏せまたはベンチディップまたはチューブフレンチプレスまたはチューブプレスダウンまたはチューブキックバックまたはダンベルフレンチプレスまたはダンベルキックバックまたはダンベルテイトプレスを2~3セット
●火曜日のトレーニング
①カールアップクランチまたはチューブクランチまたはダンベルクランチを2~3セット②レッグレイズまたはリバースクランチまたはチューブレッグレイズまたはダンベルレッグレイズを1~2セット
③クランチツイストまたはチューブサイドベントまたはダンベルサイドベントを1~2セット
④ダンベルトゥタッチクランチを1~2セット
●水曜日のトレーニング
①自重スクワットまたはチューブスクワットまたはチューブレッグプレスまたはダンベルスクワットを2~3セット②ワイドスクワットまたはダンベルワイドスクワットを1~2セット
③フロントランジまたはブルガリアンスクワットまたはダンベルフロントランジを1~2セット
④サイドランジまたはダンベルサイドランジを1~2セット
⑤シシースクワットまたはチューブレッグエクステンションまたはダンベルレッグエクステンションを1~2セット
⑥チューブレッグカールまたはダンベルレッグカールを1~2セット
●木曜日のトレーニング
①カールアップクランチまたはチューブクランチまたはダンベルクランチを2~3セット②レッグレイズまたはリバースクランチまたはチューブレッグレイズまたはダンベルレッグレイズを1~2セット
③クランチツイストまたはチューブサイドベントまたはダンベルサイドベントを1~2セット
④ダンベルトゥタッチクランチを1~2セット
●金曜日のトレーニング
①斜め懸垂または懸垂またはダンベルデッドリフトを2~3セット②パラレル懸垂またはチューブローイングまたはダンベルローイングを2~3セット
③チューブラットプルまたはチューブプルオーバーまたはダンベルプルオーバーを1~2セット
④ダンベルシュラッグまたはダンベルリバースフライを1~2セット
⑤逆手懸垂またはチューブカールまたはダンベルカールを2~3セット
⑥チューブハンマーカールまたはダンベルハンマーカールを1~2セット
⑦ダンベルコンセントレーションカールを1~2セット
⑧ダンベルサイドカールを1~2セット
⑨チューブリバースカールまたはダンベルリバースカールを1~2セット
■具体的な一週間のマシン筋トレプログラム
●週1回目の筋トレメニュー例
①マシンチェストプレスまたはスミスマシンベンチプレスを2~3セット②マシンチェストフライまたはケーブルフライを2~3セット
③マシンショルダープレスまたはスミスマシンショルダープレスまたはスミスマシンアップライトローまたはケーブルアップライトローを1~2セット
④スミスマシンナロープレスまたはトライセプスプレスダウンを1~2セット
⑤ケーブルキックバックを1~2セット
⑥マシンクランチまたはケーブルクランチを1~2セット
⑦トルソーローテーションを1~2セット
●週2回目の筋トレメニュー例
①マシンレッグプレスまたはスミスマシンスクワットを2~3セット②マシンレッグエクステンションを2~3セット
③マシンレッグカールを2~3セット
④マシンアダクションを2~3セット
●週3回目の筋トレメニュー例
①ケーブルローイングまたはスミスマシンデッドリフトまたはT-バーローイングを2~3セット②ラットマシンプルダウンまたはケーブルプルオーバーを2~3セット
③スミスマシンショルダーシュラッグを1~2セット
④ハイパーバックエクステンションを1~2セット
⑤マシンカールまたはケーブルカールを2~3セット
⑥マシンクランチまたはケーブルクランチを1~2セット
⑦トルソーローテーションを1~2セット
■具体的な一週間のバーベル筋トレプログラム
●週1回目の筋トレメニュー
①バーベルベンチプレスを2~3セット②バーベルデクラインベンチプレスを1~2セット
③バーベルインクラインベンチプレスまたはバーベルリバースグリップベンチプレスを1~2セット
④バーベルワイドグリップベンチプレスを1~2セット
⑤バーベルショルダープレスまたはバーベルアップライトローイングを2~3セット
⑥バーベルナローベンチプレスまたはバーベルフレンチプレスを2~3セット
⑦バーベルフロントレイズまたはバーベルフェイスプルを1~2セット
⑧腹筋運動
●週2回目の筋トレメニュー
①バーベルスクワットを2~3セット②バーベルフロントランジを2~3セット
③バーベルサイドランジを2~3セット
●週3回目の筋トレメニュー
①バーベルデッドリフトを2~3セット②バーベルベントオーバーローを2~3セット
③バーベルプルオーバーを1~2セット
④バーベルカールまたはEZバーカールを2~3セット
⑤バーベルプリチャーカールまたはバーベルドラッグカールを1~2セット
⑥バーベルリバースカールをを1~2セット
⑦腹筋運動
■筋トレの質を高めるメソッド
筋トレを続けていくと、やがて筋肉は負荷刺激に慣れてしまい発達が停滞してしまいます。そのような時に有効な代表的トレーニングメソッド・テクニックをご紹介します。
●フォーストレップス法
フォーストレップス法は 、自力でのウエイト挙上限界が来た時に、パートナーやトレーナーに補助してもらうことにより、さらに数レップの挙上を行い限界を突破するトレーニング法です。一般的には「スリー・モア・プレス」=限界時点から3レップを追加挙上しますが、それでもこの手法に慣れてきて防御作用が働く場合は、さらに「ワンモア」することにより真の限界まで追い込めるでしょう。●チーティング法
チーティング(反動を使うこと)は、基本的なトレーニングではNGとされています。しかし、補助者がいない環境や補助がしにくいトレーニング種目では、正しいフォームで行って限界がきた筋肉をさらに追い込むのに有効です。ただし、無理な重量を振り回すだけになると非効率でリスクだけ高いトレーニングになりますので、正しく扱える適正重量で行うことが大切です。●ディセンディングセット法
ディセンディングセット法(ドロップセット法)は、1セットのなかで挙上するウエイト重量を限界のたびに落としていくトレーニング法です。素早くウエイトの着脱をするために補助者の手助けが必要ですが、アジャスタブルダンベルやウエイトスタック式マシンなどを使えば一人でも可能です。具体的には、同一種目を30kg4レップ(限界)→25kg2セット(限界)→20kg2セットというように行います。この手法を使えば、標準的な8レップセットで3回の限界突破刺激を加えることが可能になります。
●スーパーセット法
筋肉は反復動作により負荷を加えると徐々にパンプ(血液と疲労物質の集中)し、反復動作が不可能になります。そこで、すぐさま鍛えるターゲットの拮抗筋をトレーニングして血液と疲労物質を流すことにより、再びターゲットの筋肉を動かせるようになります。ですので、ターゲットの筋肉→拮抗筋→ターゲットの筋肉という組み合わせを組む必要があります。具体的には上腕三頭筋がターゲットの場合、ダンベルキックバック→ダンベルカール→ダンベルキックバックという組み方になります。なお、拮抗筋は限界まで追い込む必要はありません。
●コンパウンドセット法
コンパウンドセット法とは、同一の筋肉に対して複数のトレーニング種目を連続して行うことで高強度の刺激を与えるトレーニング法です。組合せ方は、高重量→低重量、複合関節運動→単関節運動などの順に組み合わせてください。なお、3種目目を追加する場合は「トライセット」、さらに4種目目も追加するならば「ジャイアントセット」と呼びます。
●さらに詳しい筋トレメソッド
さらに詳しい筋トレメソッド・テクニックについては、下記の記事をご参照ください。▼詳細記事
筋トレ効果を高める最強メソッド集|停滞期を3ヶ月で突破し成果を出す方法
■前腕筋群の筋トレ
前腕筋群は20近い筋肉から構成される筋肉群で、「手首を伸展する」「手首を屈曲する」「手首を内旋する」「手首を外旋する」「手首を回内する」「手首を回外する」「手を握る」「手を開く」という多様な作用を持っています。
前腕筋群には、円回内筋・橈側手根屈筋・長掌筋・尺側手根屈筋・浅指屈筋・深指屈筋・長母指屈筋・方形回内筋・腕橈骨筋・長橈側手根伸筋・短橈側手根伸筋・回外筋・尺側手根伸筋・総指伸筋・小指伸筋・示指伸筋・長母指伸筋・短母指伸筋・長母指外転筋があり、それぞれが複雑に共働・拮抗して「手首の屈曲・伸展」「手首の内転・外転」「手首の回内・回外」「手の開閉」を行っていますが、わかりやすく分類すると以下のようになります。
①手首を屈伸させる動き(伸展・屈曲)
②手首を縦に曲げる動き(内転・外転)
③手首を回す動き(回内・回外)
④手を開閉する動き(手の開閉)
▼詳細記事
【前腕の鍛え方完全版】自宅で太く強くする筋トレ方法をアームレスラーが徹底解説
■下腿三頭筋の筋トレ
多くのスポーツ競技で重要な筋肉でありながら、日常での使用頻度が高いため効果的に鍛えるのが難しいのが、ふくらはぎ・下腿三頭筋や前脛骨筋です。
ふくらはぎのなかでも主となる筋肉が下腿三頭筋で、足首関節を伸展させる作用があります。下腿三頭筋の拮抗筋として、足首関節を屈曲させる作用があるのが前脛骨筋です。
▼詳細記事
【ふくらはぎの鍛え方完全版】下腿三頭筋と前脛骨筋の筋トレ方法をトレーナーが解説
■小胸筋の筋トレ
小胸筋の作用と鍛え方・筋トレ方法およびストレッチ法についてご紹介します。小胸筋は僧帽筋の拮抗筋として作用するインナーマッスルですが、大胸筋の存在の大きさに隠されて、あまり着目されません。しかしながら、日常生活やスポーツ競技に重要な筋肉です。
こちらの図の赤い部分が小胸筋です。ちょうど大胸筋の下に埋まるように位置しているインナーマッスルです。大胸筋の収縮方向は主に体軸に対して垂直方向(横向き)ですが、小胸筋の収縮方向は体軸に対してほぼ平行です。小胸筋の上部は肩甲骨に、下部は肋骨に接合しており、この筋肉が収縮すると肩甲骨を前方および下方に引きつける作用があります。
小胸筋の収縮方向は肩甲骨を後方に引き上げる働きのある僧帽筋と正反対となり、僧帽筋の拮抗筋として働いています。日常の動作はもちろん、スポーツ競技においても「肩甲骨を完全に寄せきったまま」であるとか「肩甲骨を完全にゆるめた状態」でいることはほぼありません。小胸筋は僧帽筋と互いに肩甲骨を引き合いながら、肩周辺の関節を安定させており、僧帽筋と並行して小胸筋を鍛えることでより腕の動作が安定制御できるようになります。
また、小胸筋は腕を体側よりやや前方で固定する働きがあるため、アームレスリングや組み技系格闘競技においては特に重要な筋肉です。
なお。女性においてはバストを上方に引き上げる「バストアップの筋肉」としても知られています。
▼具体的な小胸筋トレーニング方法
【小胸筋の鍛え方】その作用と筋トレ&ストレッチ方法を完全解説|女性のバストアップにも重要
■前鋸筋の筋トレ
前鋸筋は小胸筋とともに僧帽筋の拮抗筋として作用するインナーマッスルで通称「ボクサー筋」とも呼ばれています。
前鋸筋は、胸部を構成する筋肉群の一つで、胸郭の外側に位置しています。第1~第9肋骨を起点とし、体側を後上方に向かって分布し、肩甲骨に接合しています。その作用は、「肩甲骨を前外方に引く」「肋骨を引き上げる」「腕を前に押し出す」という働きになります。
前鋸筋は別名「ボクサー筋」とも呼ばれますが、これは、ボクサーがよく発達している筋肉であることに理由があります。すなわち、「腕を前に押し出す」という作用を持つことから、ストレート系パンチを打つために発達してくる筋肉なのです。
前鋸筋を鍛えると、まずは「腕を前に押し出す力」が強くなります。これによりボクシングなどのパンチを使う格闘競技の能力が向上するほか、筋トレにおいてもベンチプレスをはじめとしたプレス系種目での安定感が向上します。
また、この筋肉は筋肥大しないインナーマッスルのため、鍛えると筋密度が向上し引き締まるという特性があります。このため、前鋸筋を鍛えることで大胸筋周辺が引き締まり、筋肥大した大胸筋をさらに際立たせるという外見上のメリットがあります。
▼具体的な前鋸筋トレーニング方法
【前鋸筋の機能・作用と鍛え方】自重やダンベルを使ったトレーニング方法|別名ボクサー筋
■ローテーターカフ(回旋筋腱板)の筋トレ
ローテーターカフは肩甲骨周辺のインナーマッスルで、肩甲骨後面の棘上筋・棘下筋・小円筋、肩甲骨前面の肩甲下筋から構成され、肩関節を回内・回外・内旋・外旋・内転・外転させるといった複雑な作用をつかさどっています。
このため、投げる、打つといった動作が多いスポーツ競技において、競技能力向上に重要なだけでなく、肩の損傷予防にも鍛えておく重要性の高い筋肉群です。
ローテーターカフをトレーニングするのに最も適しているのはチューブトレーニングで、インターナルローテーション・エクスターナルローテーションと呼ばれる拮抗するに種目で鍛えていきます。
▼詳細記事
【肩のインナーマッスルのチューブ筋トレ】ローテーターカフ(回旋筋腱板)をゴムで鍛える方法
■大円筋の筋トレ
大円筋(Teres major)はあまり有名ではない広背筋の補助筋として働く小さな筋肉ですが、発達するとメリハリのある逆三角形の背中のフォルムになります。
大円筋は肩甲骨下角部と上腕骨小結節稜をつなぐ筋肉で、肩関節の伸展・内転・内旋といった作用を持っています。具体的には肘を体側で開いた状態で上から腕を引く動作で収縮します。
こちらの図が、大円筋が最大収縮するポジションをあらわしたものです。なお、大円筋は広背筋の補助筋であるため、単体で鍛えることは難しく、広背筋のトレーニングのなかでも外側をターゲットにした筋トレで同時に鍛えていきます。
▼詳細記事
【大円筋の鍛え方】広背筋の補助筋を筋トレしてメリハリのある逆三角形ボディーを目指す
■腸腰筋の筋トレ
腸腰筋群のなかでも大きな筋肉が大腰筋(画像左)と腸骨筋(画像右)です。なお、小腰筋は、大腰筋の補助筋となる小さな筋肉です。これら腸腰筋群は見ての通り、体幹と大腿部をつないでいる筋肉群で「太ももを前に上げる」働きを持っています。
誤解されがちなことに、「脚を速く強く動かすには脚を鍛える」というものがありますが、脚を速く強く動かすためには「脚自体を動かす腸腰筋群を鍛える」必要があります。
腸腰筋を鍛えるメリットは、骨盤が正しい位置に維持されるようになることで、姿勢がよくなったり、内臓の働きが活発になることですが、これ以外にも、各種スポーツ競技においても腸腰筋群(特に大腰筋)の強さは非常に重要なファクターです。
より具体的に言えば、腸腰筋群(特に大腰筋)を鍛えると「足が速くなる」というメリットがあり、野球・サッカー・陸上などの競技では特に重要になってきます。
▼詳細記事
【腸腰筋の鍛え方完全版】大腰筋を中心にした筋トレとストレッチの方法|陸上・野球・サッカーにもメリット大
■内転筋群の筋トレ
内転筋群は骨盤から大腿部にかけて位置する筋肉群で、主に大内転筋・小内転筋・長内転筋・短内転筋から構成され、大腿部を内転させる作用を持ちます。
大内転筋は大腿部の内転作用のほかに、腸腰筋群と連動して大腿部の屈曲(脚をあげる)働きも持っています。小内転筋は大内転筋の補助筋として大腿部の内転および屈曲の作用を持つほか、大腿部の外旋(つま先を開く)にも関わっています。長内転筋は大腿部の内転のほか、大腿部の外旋に大きな働きをします。また、大腿部の屈曲にも関わっています。短内転筋は長内転筋を補助する小筋肉で、大腿部の内転・屈曲・外旋に関わっています。
これらのことから、一般的に「内転筋を鍛える」という場合は、大内転筋と長内転筋のトレーニングをさします。
▼詳細記事
【内転筋の鍛え方完全版】構造と作用や美脚効果のある筋トレ方法を解説
■筋トレ効果を高めるストレッチ
●筋トレ前のストレッチ
筋トレ前にストレッチを行う理由は、筋肉をほぐしウォーミングアップになることです。トレーニング前のストレッチにより血行がよくなり、筋肉をこれから運動する状態にするだけでなく、自律神経のうち交感神経を刺激して身体を活動モードにすることができます。
●筋トレ中のストレッチ
筋トレ中のストレッチは、トレーニングセットのインターバルに、鍛えている当該筋肉部位に対して行います。これにより、パンプしてこわばった筋肉がほぐれるとともに、血行がよくなり疲労物質の排出にもつながります。インターバルに的確にストレッチをしていくことで、1セット1セットをフルに活用することが可能です。
●筋トレ後のストレッチ
筋トレ後のストレッチは、筋肉のクールダウンになるだけでなく、血行をよくすることにより疲労物質の排出を促進し、これにより少しでも早い超回復を促すことができます。また、ゆっくりと静かにストレッチをすることで、トレーニングで活性化した自律神経を副交感神経優位の休息モードにスイッチすることができます。
●筋肉部位別の具体的なストレッチ方法
・胸筋群のストレッチ
胸筋群は、大胸筋を中心として小胸筋、前鋸筋、外肋間筋、内肋間筋、肋下筋、長肋骨挙筋、短肋骨挙筋、胸横筋などの周辺インナーマッスルから構成されています。その詳細なストレッチ方法は下記の記事に詳しく記載してあります。
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【大胸筋のストレッチ】トレーニング前・中・後に効果的な胸筋を伸ばすやり方
・背筋群のストレッチ
背筋群は、僧帽筋と広背筋を中心として最長筋、多裂筋、小菱形筋、大菱形筋、肩甲挙筋、棘肋筋、上後鋸筋、下後鋸筋、頭板状筋、頸板状筋、胸棘筋、頸棘筋、頭棘筋、半棘筋、回旋筋、短背筋、後頭下筋などの周辺インナーマッスルから構成されています。その詳細なストレッチ方法は下記の記事に詳しく記載してあります。
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【背筋のストレッチ】猫背解消にも効果のある広背筋・僧帽筋を伸ばす方法
・肩と腕のストレッチ
肩と上腕の筋肉群は、三角筋・上腕二頭筋・上腕三頭筋を中心として、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋、上腕筋などの周辺インナーマッスルから構成されています。その詳細なストレッチ方法は下記の記事に詳しく記載してあります。
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【肩と腕のストレッチ】筋トレ前・中・後に三角筋・上腕二頭筋・上腕三頭筋を伸ばす方法
・下半身のストレッチ
大腿部や臀部の筋肉群は、臀筋群・大腿四頭筋・ハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)を中心として、内転筋群(大内転筋・長内転筋・短内転筋)や腸腰筋群(大腰筋・小腰筋・腸骨筋)などの周辺インナーマッスルから構成されています。その詳細なストレッチ方法は下記の記事に詳しく記載してあります。
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【大腿部のストレッチ】筋トレ時に大腿四頭筋・大臀筋・ハムストリングス・下腿三頭筋を伸ばす方法
・股関節インナーマッスルのストレッチ
ダイエットにも大きく関わるのが、腸腰筋と内転筋の柔軟性を高める股関節ストレッチです。
加齢とともに身体の筋肉は柔軟性を失っていきますが、そのなかでも真っ先に老化が始まると言われているのが股関節周辺のインナーマッスルです。
股関節周辺には数多くの筋肉が集まっていますが、なかでも特に重要なのが腸腰筋群と内転筋群と呼ばれる筋肉グループです。
これらの股関節インナーマッスルをストレッチなどで柔らかくすることによって得られるメリットは主に二つです。
まず一つは、これらの筋肉群の柔軟性が高まると「足が前後左右に上がりやすくなる」ということで、これにより同じ距離を歩く場合でも、自然と足が上がりより活動的になる=消費カロリーが向上します。
そして、もう一つはこれらの筋肉群が柔らかくなると、前傾または後傾しがちな骨盤が自然な位置に調整され、内臓の働きが活発になるということです。
いずれも、ダイエットだけでなく健康にも大切なことです。具体的なストレッチ方法は下記の記事にまとめましたので、ご参照ください。
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【股関節ストレッチ】腸腰筋と内転筋の柔軟性を高めてダイエット効果
●PNFストレッチ法
トップアスリートのコンディショニングなどにも取り入れられ、近年注目を浴びているストレッチ方法の「PNFストレッチ法」です。
・PNFストレッチとは
PNFストレッチとは、「Proprioceptive Neuromuscular Facilitation」の頭文字をとったストレッチ方法で、直訳すると「固有感覚神経筋機能促進」となり、一般的には「固有受容性神経筋促通法」と呼ばれています。
PNFストレッチは、筋肉と靭帯にある二つの器官である「ゴルジ腱器官」と「筋紡錘」の二つの感覚器官を利用したストレッチ法です。この二つの器官の機能は以下の通りです。
・ゴルジ腱器官:筋肉と骨のつなぎ目にあたる「腱」にある感覚器官で、筋肉と腱の張力の状態を感知し、脳に情報を送る器官です。
・筋紡錘:筋肉内にある器官で、筋肉の伸展具合を感知し、筋断裂を起さないように制御情報を脳に送っている器官です。
少々難しくなりましたが、PNFストレッチとはストレッチの直前に筋肉を収縮させてから筋肉を伸展させることにより、上記の二つのセンサー器官を一時的に混乱させて、通常よりもより大きく筋肉を伸ばすメソッドです。
・具体的な部位別PNFストレッチ
具体的なPNFストレッチのやり方については下記の記事をご参照ください。▼関連記事
【PNFストレッチ法】ストレッチ効果を倍増させる筋収縮から筋弛緩させる方法を解説
■筋トレ効果を高める食事・栄養の基礎知識
筋トレの効果を最大限高めるためには、いかに鍛えるか=筋トレメニューの知識だけでなく、いかに効率的に食べるか=筋トレ食事メニューの栄養的な知識も重要です。筋トレの成果を出すためには、筋トレ4割、食事6割と言われるくらいです。
●食事の三大栄養素について
まず、はじめに知っていただきたいのが、食事の三大栄養素で、それはタンパク質(protein)・糖質(carbohydrate)・脂質(fat)の三種類です。そして、その三種類の栄養素の頭文字をとって、栄養素バランスのことをPCFバランスと呼びます。
この三種類の栄養素の特徴とグラムあたりのカロリーは以下の通りです。
○タンパク質(4kcal/g)
タンパク質は筋肉を構成する物質で、筋トレで鍛えた筋肉を大きくするための材料となります。
○糖質(4kcal/g)
糖質は活動のためのエネルギー源になるだけでなく、タンパク質を筋肉として合成する時の筋肉合成カロリーとして働きます。
○脂質(9kcal/g)
脂質も糖質と同様のエネルギー源としての働きを持ちますが、グラムあたりの熱量が高く、貯蔵エネルギーとして効率的なので、余剰カロリーは体脂肪として貯えられます。
●筋トレ目的別に適切なPCFバランス
筋トレの食事メニューは、まずは摂取タンパク質量の算出を基準にします。
・バルクアップなら3:6:1のPCFバランス
バルクアップ筋トレの場合、体重1kgあたり2gの純タンパク質(肉類換算10g)が一日に必要で、体重60kgの場合120g(肉類換算600g)の純タンパク質が必要になります。そして、バルクアップのためにはタンパク質の2~3倍の筋肉合成カロリーが必要となるため、そのPCFバランスはおよそ3:6:1とされていますので、約240gの糖質と約40gの脂質が必要となります。
・ダイエットなら4:5:1のPCFバランス
ダイエットに最適なPCFバランスは、タンパク質の比率が高めの4:5:1とされています。同様に計算すると、体重60kgの場合120g(肉類換算600g)の純タンパク質に対して、およそ150gの糖質と15gの脂質が必要となります。●グリセミック指数にも気を配る
ダイエット系の筋トレでは、特に食品の血糖値の上がりやすさの指標となるグリセミック指数について知っておく必要があります。
グリセミック指数とは食品における血糖値の上がり方を客観的に数値化したものです。GI値とも呼ばれ、その基準は50gのブドウ糖を100として算出します。
代表的な炭水化物食品のグリセミック指数は以下の記事で解説しています。
●アミノ酸スコアとは
アミノ酸スコアとは、人間にとっての必須アミノ酸(体内合成できないアミノ酸)全9種類の含有率を点数化したものです。
人間の必須アミノ酸にはバリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、ヒスチジンがあり、その比率は決まっています。ですので、摂取したタンパク質食品全てがアミノ酸として分解・吸収されるわけではなく、比率として最も少ない必須アミノ酸に合わせた分しか吸収利用できません。
そして、タンパク質食品のうちどのくらいが利用可能かを点数化したものがアミノ酸スコアと呼ばれるもので、アミノ酸スコアが100に近い食品ほどタンパク質食品として優秀で、多くの肉類・魚介類はアミノ酸スコア100点です。
■ダイエット筋トレの食事の基本
ダイエット目的の筋トレに最適な食事とは、筋肉の新陳代謝が落ちないようにしっかりとタンパク質は摂取し、余分な炭水化物と脂肪を控えることです。
とにかく低カロリーにこだわってしまい「野菜だけ」というような食生活では身体は不完全燃焼を起し、「ブヨブヨに軽くなるだけ」という状態になります。
これでは、基礎代謝も下がり、「太りやすく痩せにくいリバウンド体質」になってしまいますので、くれぐれもタンパク質はしっかりと摂取しましょう。
先ほどの最低限必要なタンパク質・カロリー量から余分に500kcal分食べたとしても、一日の平均必要カロリーから制限している値は1000kcalになります。
体脂肪は1kgあたり9000kcalですので、このペースでダイエット筋トレ+食事制限を行えば、9日間で1kg・1ヶ月で約3kgずつ体重が減少する計算になります。
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