筆者の運営するジムには、これまで多くの30~40代主婦のダイエット会員、いわゆるアラフォー女性が入会してトレーニングを行ってきていますが、実際に多くの方が健康的に痩せた筋トレメニュープログラムをご紹介します。
なお、記載内容は、自宅種目(自重+チューブ)とジム種目(マシン)に分けていますので、自宅ダイエットにもジムダイエットにも応用できます。
■30~40代のダイエットに筋トレがおすすめな理由
●落ちがちな基礎代謝が向上する
筋トレが有酸素運動よりもダイエットに対して有効なことは、これまでも何度も解説してきましたが、特に30~40代のダイエットに筋トレがおすすめな理由は以下の通りです。
①単位時間あたりの運動カロリーは、筋トレ≧有酸素運動であり、仕事に忙しい40代でも最短時間で効率的にカロリー消費ができます。一日30分程度でも十分に有効です。
②運動しない日でも筋トレの筋肉痛回復のために新陳代謝エネルギーとしてカロリー消費が発生します(有酸素運動は運動しない日はカロリー消費は発生しない)。代謝が落ちがちな40代にはとくに効果的です。
③筋トレをすると筋密度が向上し「太りにくく痩せやすい」基礎代謝の高い体質になり、リバウンドも抑えられます。何もしないと筋力が低下していく40代に筋トレをしておくと、50代、60代でも筋量が維持しやすくなります。
これらが、40代のダイエットに特に筋トレが有効な理由ですが、若い時と違い、ただやみくもに筋トレをするとかえって逆効果になる場合もありますので、ポイントを押さえてダイエット筋トレを行っていくことが大切です。
■アラフォー女性におすすめの筋トレ方法は?
●自宅なら自重+チューブ・ジムならマシンがおすすめ
筋トレの種類には、自宅で行えるものとして自重トレーニング・チューブトレーニング・ダンベルトレーニング、ジムで行うものとしてマシントレーニング・バーベルトレーニングがあります。
このなかでも、フリーウエイトと呼ばれるダンベルとバーベルでの筋トレは、ややとっつきにくいので、特に初心者のアラフォー女性の方には、自宅であれば自重+チューブ、ジムであればマシンでのトレーニングをおすすめしています。
それらの特徴は以下の通りです。
●自重トレーニング
自重トレーニングは器具なしで手軽にダイエットトレーニングを行える反面、特定の部位を個別に引き締めるのにはむきません。
●チューブトレーニング
チューブトレーニングは自重トレーニングの後に個別に部位を引き締めるのに最適な方法ですが、大きな筋肉に対しては負荷が不足しがちです。
●マシン筋トレ
マシントレーニングは動作の軌道が決められているので初心者の方でも取り組みやすいのが特徴ですが、マシンがウエイトを支えてくれるので体幹インナーマッスルが鍛えにくい面があります。
■30~40代のダイエット筋トレで気をつけるポイント
●関節や靭帯に負荷の少ない種目と負荷回数設定で行う
30~40代は筋肉の回復が20代よりも遅くなることは多くの人が認識していますが、まだ30~40代ですから、それほど大幅な変化はありません。しかし、30~40代になると大幅に回復が遅れる身体の部位があり、それが「関節」と「靭帯」です。
年齢に関係なく、筋トレを継続するのを断念する理由として多いものの一つに「関節や靭帯を痛めて筋トレができなくなる」というものがあります。筋肉は最大で72時間あれば、元よりも強く「超回復」しますが、関節や靭帯は痛めると数週間単位で時間がかかる上、「回復」するだけです。無理な筋トレを続けてていると関節や靭帯を痛めてしまう理由がここにあります。
30~40代ともなると、関節や靭帯を痛めると数ヶ月単位で回復をさせなくてはいけないケースも増えてきます。ですので、30~40代のダイエット筋トレで、最大に気をつけなくてはいけないことは、関節や靭帯に負担の少ない筋トレ種目を選ぶとともに、負担の少ない負荷回数設定で行っていくということです。
■ムキムキにならずに綺麗に痩せる負荷回数設定
●筋肥大する速筋繊維TYPE2bを刺激しないよう15回以上で行う
筋肉を構成する筋繊維には大きく三種類があり、それは以下の通りです。
〇筋繊維TYPE2b(速筋FG筋)
収縮が速く(Fast)、グリコーゲン(Glycogen)を消費する。30秒以内の瞬発動作で収縮し、鍛えると強く筋肥大する。10回前後の反復回数で限界がくる負荷設定でトレーニングする。筋肥大バルクアップ筋トレのターゲット。
〇筋繊維TYPE2a(速筋FO筋)
収縮が比較的速く(Fast)、グリコーゲン(Oxygen)を消費する。60秒以内の瞬発的動作で収縮し、鍛えると筋肥大する。15回前後の反復回数で限界がくる負荷設定でトレーニングする。細マッチョ筋トレや女性の部分ボリュームアップのターゲット。
〇筋繊維TYPE1(遅筋SO筋)
収縮が比較的遅く(Slow)、グリコーゲン(Oxygen)を消費する。60秒以上の持久動作で収縮し、鍛えると筋密度が向上し引き締まる。20回以上の反復回数で限界がくる負荷設定でトレーニングする。引き締めダイエット筋トレのターゲット。
つまり、ムキムキにならずに綺麗に痩せるためには、まず筋肥大しやすい筋繊維TYPE2bを刺激するような高負荷低反復回数のトレーニングを避け、筋繊維TYPE1をターゲットにして低負荷高反復回数=20回以上の反復動作でトレーニングを行うのが適切です。
なお、バストアップやヒップアップ目的で部分的にボリュームを上げたい場合は、筋繊維TYPE2aをターゲットにして15回で限界がくる反復回数でトレーニングをしていきます。
■30~40代のダイエット筋トレの負荷回数設定
●ゆっくりとした動作で20回の反復で行う
ダイエットのために筋トレをする場合にターゲットとなるのは、鍛えても筋肥大せず筋密度が向上するだけの遅筋(持久筋)です。遅筋は1分以上の継続的な収縮で鍛えられるので、筋トレにおいては、20回以上の反復回数で限界がくる負荷回数設定でトレーニングしていきます。
若い人は、少々反動を使ってでも、30回、40回と回数をこなしたほうが効果的なケースもありますが、30~40代でその方法をとると、関節や靭帯に大きな負担がかかってしまいます。
30~40代のダイエット筋トレでは、回数を増やすのではなく、ゆっくりとした動作のスロートレーニングで、じんわりと筋肉に効かせていく方法のほうが、怪我をせずに継続するという観点からも最適です。
■アラフォー筋トレの頻度と部位分割法
●全身を4部位に分けて週3回でトレーニングを行う
トレーニングを効率的に行っていくためには、まずは全身を構成する主な筋肉と、その連動グループを理解する必要があります。全身の筋肉は、「上半身の押す筋肉」「上半身の引く筋肉」「体幹部の筋肉」「下半身の筋肉」にグループ分けすることができ、それぞれを構成する筋肉と作用は以下の通りです。
〇上半身の押す筋肉
大胸筋:腕を前に押し出す
三角筋:腕を上横前後に上げる
上腕三頭筋:肘関節を伸ばす
〇上半身の引く筋肉
広背筋:腕を後ろに引く
僧帽筋:肩甲骨を寄せる
上腕二頭筋:腕を曲げる
〇体幹部の筋肉
腹筋群:体幹を曲げる・捻る
脊柱起立筋:体幹を伸ばす
〇下半身の筋肉
大腿四頭筋:膝を伸ばす
ハムストリングス:膝を曲げる
臀部筋群:脚を後ろに上げる
下腿三頭筋:足首を伸ばす
前脛骨筋:足首を曲げる
▼さらに詳しい筋肉の名前と働き
女性が鍛えるべき筋肉部位の名称と役割・メリット|筋トレ女子のボディメイク基礎知識
筋肉はトレーニングを行うと筋繊維に微細な損傷を受け、その回復に24~72時間が必要になります。そして、回復するときにはトレーニング前よりも筋密度が向上して回復する特性があり、これを超回復と言います。そして、この超回復を適切に繰り返すことで筋密度を上げていくのがダイエット筋トレの基本です。
超回復前に筋肉に負荷を与えてしまうと、筋肉は筋密度が上がるどころか、逆に縮小してしまいますので、いかに超回復を妨げずに高い頻度でトレーニングを行うかがポイントですが、一日に全身全てをトレーニングしてしまうと、特に40歳前後の場合は回復にかなりの時間が必要になってしまいます。
そこで、全身の筋肉をグループごとにローテーションで鍛えていき、超回復を行いながら高頻度でトレーニングをしていくメソッド「部位分割法|スプリットトレーニング」を導入するのがもっとも効率的です。
代謝が落ちぎみの40歳前後のダイエット筋トレは、回復にも重点を置く必要があります。若い人のように、週4~5回の高頻度でプログラムを組むと、回復が追いつかず、疲れがたまり筋トレ自体が継続できなくなることも考えられます。
そこで、ベストなのが、週三回のスプリットトレーニング(部位分割法)で行うことで、具体的には以下のようになります。
週一日目:上半身の押す筋肉+腹筋
週二日目:下半身の筋肉
週三日目:上半身の引く筋肉
この分割法ですと、アラフォー女性の超回復を妨げず、なおかつ常に代謝の高い状態も維持することが可能です。
■ダイエット筋トレの呼吸法
●力を入れる時に口から吐き戻ってから鼻から吸う
筋トレのような運動は、無酸素運動と呼ばれる筋細胞内のグリコーゲンを直接燃焼させますが、ダイエット筋トレのように多い反復回数で行う場合には、有酸素運動の要素もくわわります。
ダイエット筋トレ時に同時発生する有酸素運動を、より効果的にするためには腹式呼吸が有効で、このためには「鼻から吸って口から吐く」呼吸を行うだけで、自然と腹式呼吸になります。
なお、筋肉は息を吐く時に収縮する(力が入る)特性があります。ダイエット筋トレにおいては、力を入れながら口から息を吐き、元のポジションに戻ってから鼻から息を吸う、というのが最も効率的な呼吸方法です。
それでは、次の項目からは、具体的な部位別の筋トレメニューを、自宅(自重&チューブ)、ジム(マシーン)に分けてご紹介していきます。
■大胸筋のアラフォー自宅筋トレメニュー
●膝つき腕立て伏せ
膝つき腕立て伏せは、普通の腕立て伏せができない多くの女性が、自宅で器具なしでバストアップをするのに最適な自重トレーニングです。
膝つき腕立て伏せの大切なポイントは「背すじを伸ばして動作すること」、そして、常に「手首の真上に肘がくるように動作すること」です。また、肘を肩関節より前に出さないようにすることが、肩関節保護のためには重要ですので、十分に注意して動作を行ってください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①膝をつき背すじを伸ばし、肩幅よりやや広く手幅を置いて構える
②背すじを伸ばしたまま上半身を倒す
③同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブチェストプレス
チューブチェストプレスは、バストアップゴムバンド筋トレの基本となる種目で、腕を押し出す角度によって効果のある部位が変化します。
チューブチェストプレスは、大胸筋の作用である「腕を前に押し出す」動作によって胸の筋肉を刺激します。腕を押し出す角度によって、効果のある大胸筋の部位が以下のように変化し、それぞれに違った種目名称がつけられていますが、それは以下の通りです。
・腕を前方に押し出す:チューブチェストプレス|大胸筋全体に効果のある基本種目
・腕を斜め上方に押し出す:インクラインチューブチェストプレス|大胸筋上部に効果がありバストをリフトアップする
・腕を斜め下方に押し出す:デクラインチューブチェストプレス|大胸筋下部に効果がありバストの土台をボリュームアップする
いずれの種目も動作のポイントは共通で、もっとも大切なのは「肩甲骨を寄せたまま腕を押し出す」ことです。
肩甲骨をしっかりと寄せていないと、大胸筋ではなく肩の筋肉・三角筋が主働になってしまい、胸に十分な負荷がかからなくなってしまいますので、セット中は常に肩甲骨を寄せたままにするように意識してください。
また、大胸筋の収縮と首の連動性から、腕を押し出したポジションで顎を引き、大胸筋を完全収縮させるのも大切なポイントです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肩甲骨を寄せたて構える
②肩甲骨を寄せたまま腕を押し出す
③腕を押し出した位置で顎を引き、大胸筋を完全収縮させる
●チューブチェストフライ
チューブチェストフライは胸の筋肉・大胸筋内側に効果があり、バストを寄せるのに最適なゴムバンド筋トレで、腕を閉じる角度によって効果のある部位が変化します。
チューブチェストフライは、腕を閉じる動作で大胸筋の内側に効かせていきますが、その閉じる角度によって負荷のかかる部位が変化し、種目名称もそれぞれに異なります。それは、以下の通りです。
・腕を前方で閉じる:チューブチェストフライ|大胸筋内側全体に効果がある基本種目
・腕を斜め上方で閉じる:インクラインチューブチェストフライ|大胸筋内側上部に効果がありバストを寄せて上げる
・腕を斜め下方で閉じる:デクラインチューブチェストフライ|大胸筋内側下部に効果があるが女性はあまり行わない
いずれの種目も、もっとも大切なポイントは「肩甲骨を寄せたまま腕を閉じる」ことで、肩甲骨の寄せ方が甘いと、肩から先に動いてしまい、大胸筋に対する負荷が逃げてしまうので注意してください。
また、一般的な筋トレは力を入れながら息を吐きますが、本種目は大胸筋の収縮に胸郭のテンションを保つ必要がありますので、息を大きくためたまま腕を閉じる動作を行います。
なお、腕を閉じたポジションで手を前方に突き出す動作と顎を引く動作を加えると、大胸筋内側が完全収縮して効果が倍増します。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肩甲骨を寄せて構える
②肩甲骨を寄せたまま腕を閉じる
③腕を閉じたら顎を引き手を少し前に突き出す
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
■大胸筋のアラフォージム筋トレメニュー
●マシンチェストプレス
マシンチェストプレスは、バストアップトレーニングの基本となるジムマシン筋トレです。
チェストプレスマシンは、まず座る前に適切なシート高に調整するのが大切で、グリップが肩関節より下になるようにセットしてください。
グリップが肩関節より高い状態でチェストプレスを行うと、肩関節に開き負荷がかかり痛めるリスクがありますので注意が必要です。
シートに座ったら、まず肩甲骨をしっかりと寄せて構えます。肩甲骨の寄せ方が甘いと、肩から先に動作するフォームになり肝心の胸の筋肉に効かないので、セット中は常に肩甲骨を寄せた状態を保ちます。
肩甲骨を寄せて構えたら、そこから腕を押し出していきます。胸の筋肉・大胸筋と首の連動性を考慮して、腕を押しきったポジションでやや顎を引くようにすると、大胸筋が完全収縮して効果が高まります。
また、戻る時はウエイトに耐えながらエキセントリック収縮(伸長性収縮)を筋肉にかけるよう、ゆっくりとコントロールして動作してください。
なお、チェストプレスマシンは機種によっては腕を押し出す角度を変えられるタイプがありますが、バストアップの観点からは、斜め上方に押し出す(マシンインクラインチェストプレス)設定が大胸筋上部に負荷がかかりますのでおすすめです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①グリップが肩関節より下になるようにシートを調整する
②肩甲骨を寄せて腕を押し出す
③腕を押し出したら、顎を引いて大胸筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
・女性アスリートのワンポイントアドバイス
【MIKIKO氏プロフィール】
[戦績] ミスフィットネスJAPAN三位など
インクラインチェストプレスは、デコルテのボリューム不足でお悩みの方におすすめです。鎖骨の下〜胸の上部に効きますが、基本はチェストプレスマシンの項と同じですが、このマシンはイスに角度がついているので、斜め上に押し出す形になります。肩甲骨を寄せ気味にし、肩をすくめないように注意して繰り返してみましょう。▼引用記事
【ジムでのバストアップ筋トレ】フィットネストップ選手がマシン&ベンチプレスを解説
●マシンチェストフライ
マシンチェストフライは、胸の筋肉・大胸筋の内側に集中的な効果があり、女性のバストを寄せる作用のあるジムマシン筋トレです。
マシンチェストフライは、まずマシンに座る前にシートの高さを適切に調整することが大切です。グリップの位置が肩関節より上になると、動作を行った時に肩関節に開き負荷がかかりますので、必ずグリップが肩関節よりも下になるようにシートを調整しましょう。
シートに座ったらしっかりと肩甲骨を寄せて構えます。肩甲骨の寄せ方が甘いと、肩から先に動作することになり、肝心の大胸筋に対する効果が半減してしまいますから、セット中は常に肩甲骨を寄せた状態を保つことが大切なポイントです。
シートに座り、グリップを握ったら前方に向かって腕を閉じていきます。大胸筋と首の連動性を考慮して、腕を閉じきったポジションでやや顎を引くようにすると大胸筋が完全収縮して効果が倍増します。
また、本種目の重要な要素として、「大胸筋を完全伸展させてから完全収縮させる」ということがありますので、戻る位置はできるだけ腕を開いた位置まで戻し、そこから再び腕を閉じていきます。
なお、元に戻る時はウエイト負荷に耐えながら、大胸筋をエキセントリック収縮(伸長性収縮)させることも大切ですので、ゆっくりとコントロールした動作を行ってください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①グリップが肩関節より下になるようにシートを調整する
②肩甲骨を寄せて腕を閉じていく
③腕を閉じたら、やや顎を引いて大胸筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
■三角筋のアラフォー自宅筋トレメニュー
●パイクプッシュアップ
パイクプッシュアップは、肩の筋肉に効果的で肩まわり痩せに効果的な自重トレーニングです。
パイクプッシュアップの最大のポイントは、肩の筋肉・三角筋の作用方向、つまり腕を上に押し出す軌道=上半身を斜め後ろに押し上げる向きに動作を行うことです。
また、肘が体幹より背面にくるフォームで行うと、肩関節に開き負荷がかかり、損傷の原因になりますので、常に肘は体幹前側に位置するように気をつけてトレーニングしてください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①腰を大きく曲げ、肩幅より広く手幅を置いて構える
②斜め後ろ方向に上半身を押し上げる
③ゆっくりと効かせながら、同じ軌道で元に戻る
◆チューブトレーニング
●チューブショルダープレス
チューブショルダープレスは肩周り痩せの基本エクササイズとも言えるゴムバンド筋トレです。
チューブショルダープレスの最大のポイントは「肘を体幹よりも後ろにしない」ことで、肘が身体の後ろ側に回ってしまうフォーム(背中を反らせすぎた姿勢)だと、肩関節に開き負荷がかかってしまうので、常に身体の前側に肘がくるように気をつけて動作を行ってださい。
腕を上に押し上げる動作のなかで、肩の筋肉・三角筋の前部と中部が刺激を受け、腕を下ろす時にゴムの張力に耐えることで後部にも効果があります。
腕を押し上げる時だけでなく、下ろす時にもゆっくりとコントロールして動作を行うことが大切なポイントです。また、上半身を前後左右に動かさず、真っ直ぐな姿勢を維持し、肩から先だけで動作をすることも重要です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①真っ直ぐに立って構える
②肘が背中側に回らないように腕を押し上げる
③上半身を傾けないように腕を伸ばしきる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
■三角筋のアラフォージム筋トレメニュー
●マシンショルダープレス
マシンショルダープレスは、肩の筋肉・三角筋に効果的で、女性の肩周り痩せエクササイズとして有効です。
まずは、マシンのシートに座ってバーを握りますが、この時に肘が体幹の後ろ側にならないように気をつけて構えてください。肘が後ろにいきすぎると、肩関節に開き負荷がかかり痛めるリスクがあります。
次に、バーを押し上げていきますが、バーの真下に手首と肘がくるように注意し、ウエイトを前腕骨に垂直に乗せるイメージで動作してください。
マシンショルダープレスは、腕を押し上げる時に三角筋の前部と中部に、ウエイトに耐えながら下ろす時に三角筋後部に効果があります。
元に戻る時も、しっかりと筋力でコントロールして効かせるようにしましょう。
また、マシンによっては手の平が向き合うパラレルグリップで行えるタイプもあり、肩関節への負担が少ないのが特徴です。グリップが選べる場合は、両方試してみて、ご自身に合ったグリップをチョイスするとよいでしょう。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①シートに座りバーをグリップする
②肘が体幹の後ろ側にならないように構える
③バーの真下に手首と肘がくるように注意し、バーを押し上げる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●ケーブルアップライトロー
ケーブルアップライトローイングは、比較的動作が簡単で、初心者女性におすすめのジムマシン筋トレです。
ケーブルアップライトローイングの動作ポイントは二つあり、一つは「肘を先行させて動作する」ことで、手が先行するフォームになると背筋群に負荷が分散してしまいますので、「肘でウエイトを引き上げる」イメージで行ってください。
もう一つのポイントは「肩甲骨を寄せずに動作する」ことです。肩甲骨を寄せてしまうと、肩の筋肉ではなく首の後ろの筋肉・僧帽筋のトレーニングになってしまいますので注意が必要です。
また、本種目は引き上げる動作で三角筋前部と中部に、ウエイトに耐えながら下ろす時に三角筋後部に効果があります。元に戻る時も、しっかりと筋力でコントロールして効かせるようにしてください。
なお、施設によってはロープアタッチメントがあり、金属製のバーよりもフレキシブルな動作が可能です。ケーブルアップライトローイングに慣れてきたら、負荷のかかり方を確認しながら、ターゲットにしたい場所をトレーニングしていくとよいでしょう。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①マシンに正対しバーを握って構える
②肘を先行させて、肩甲骨を寄せないように気をつけてバーを引き上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
■上腕三頭筋のアラフォー自宅筋トレメニュー
●ベンチディップ
ベンチディップ(逆腕立て伏せ)は、自宅で器具なしでもできて、二の腕引き締めに効果の高い自重トレーニングです。
ベンチディップを二の腕裏側に効果的に効かせるために大切なポイントは「脇を閉めて行う」ことです。これにより、二の腕裏側の筋肉・上腕三頭筋のなかで、体積の大きな内側(長頭)に集中的な負荷をかけることか可能です。
また、椅子(ベンチ)を使わず床に手をついて行うこともでき、このようなやり方を逆腕立て伏せとも呼びます。
しかしながら、効果の高いのは椅子(ベンチ)を使って行うやり方で、これは可動範囲が広がり、上腕三頭筋を最大伸展から最大収縮させることが可能だからです。
ですので、基本的には床ではなく椅子(ベンチ)を使ってトレーニングすることをおすすめします。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①椅子(ベンチ)に肩幅よりやや狭く手をつく
②脇を閉めて、できるだけ深く身体を下ろす
③反動を使わずに効かせながら元に戻る
◆チューブトレーニング
●チューブフレンチプレス(トライセプスエクステンション)
チューブトライセプスエクステンションは、二の腕引き締めに効果的なゴムバンド筋トレです。
チューブトライセプスエクステンションは、肘をしっかりと固定して動作をするのが最大のポイントで、肘が前後に動いてしまい肩関節が稼動してしまうと、負荷が胸の筋肉・大胸筋に逃げてしまいますので注意が必要です。
肘を頭の横にしっかりと固定し、肘から先だけで動作を行うようにしてください。
なお、肘を開き気味に動作を行うと二の腕外側に、肘を閉じ気味で動作を行うと二の腕内側に負荷がかかりますので、セットごとに肘の開き具合を変えて、まんべんなく二の腕裏側を刺激するようにしてください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肘を頭の横に固定して構える
②肘から先だけを動かして肘を伸ばす
③同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
■上腕三頭筋のアラフォージム筋トレメニュー
●トライセプスプレスダウン
トライセプスプレスダウンは、二の腕裏側の引き締めに集中的な効果があるケーブルマシン筋トレです。
トライセプスプレスダウンは、マシンに正対して構えますが、この時に前傾しないことが大切で、前のめりで動作を行って行うと筋力ではなく体重でウエイトを押し込むことになり、肝心の二の腕の筋肉に負荷がかかりませんので注意してください。
また、肘をしっかりと固定することも重要で、肘が動く=肩関節が動いてしまうと、胸の筋肉・大胸筋に負荷が分散してしまいます。
肘を身体の横側で固定し、肘から先だけで動作を行ってください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①マシンに正対し、真っ直ぐに立ちバーを握って構える
②肩関節を動かさないように気をつけて、肘から先だけでバーを押し込む
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
なお、ケーブルトライセプスプレスダウンは、アタッチメントにより効果のある部位が変化し、それぞれの種目名と特徴は以下の通りです。
◯ノーマルトライセプスプレスダウン
手の平が下を向くようにバーをグリップして行うバリエーションで、二の腕裏側の外側(上腕三頭筋短頭)に効果的です。
◯ロープトライセプスプレスダウン
手の平が向き合うようにロープをグリップして行うバリエーションで、二の腕裏側の内側(上腕三頭筋長頭)に効果的です。
◯リバースグリップトライセプスプレスダウン
手の平が上を向くようにバーをグリップして行うバリエーションで、二の腕裏側全体に効果的です。刺激に慣れてきた頃に組み込むことをおすすめします。
●ケーブルキックバック
ケーブルキックバックは、二の腕裏側(上腕三頭筋)に集中的な効果がある、二の腕引き締めトレーニングです。
ケーブルキックバックの動作フォームでもっとも大切なポイントは、「肘を動かさない」ことで、肩関節が動き肘が前後に動いてしまうと、負荷の多くが背筋群に逃げてしまいます。
肘を身体の横側でしっかりと固定し、肘から先だけで動作を行ってください。
また、肘を伸ばしたポジションで手の平が上を向くように、前腕の回内回旋動作を加えると上腕三頭筋が完全収縮して効果が高まります。
なお、二の腕引き締めトレーニングの場合、ターゲットになる筋肉は上腕三頭筋のなかでも内側に位置する長頭です。
上腕三頭筋長頭には、肘関節の伸展作用(肘を伸ばす働き)のほか、上腕の内転作用(脇を閉める働き)もあります。ですので、上腕三頭筋長頭に集中的な負荷を加えるためには、脇を閉めて構える必要があります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①マシンに向かい前傾し、アタッチメントをグリップして構える
②脇を閉め、肘を身体の横側で固定して肘を伸ばす
③肘を伸ばしたら、手の平を上を向く方向に捻る
④同じ動作軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
■背筋群のアラフォー自宅筋トレメニュー
●斜め懸垂
斜め懸垂は自宅で器具なしで背中を引き締めるのに最適な自重トレーニングです。
斜め懸垂を行う場合にもっとも注意したいポイントは、「胸を張り肩甲骨を寄せる」ことで、背中が丸くなったり、肩甲骨を寄せないと二の腕ばかり効いてしまいますので注意してください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①机の下に入り、縁を持って背筋を真っ直ぐにして構える
②胸を張り、肩甲骨を寄せながら上半身を引き上げる
③上半身を引き上げるたら、肩甲骨を寄せきり背筋群を完全収縮させる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●ドア斜め懸垂
ドア斜め懸垂は、シーツをドアに挟んで行う斜め懸垂の一種で、かなり負荷の低い角度まで調整ができるため、懸垂はもちろん、机などを使った斜め懸垂ができない方でも、比較的簡単に背中の引き締めができるトレーニング方法です。
ドア斜め懸垂の最大のポイントは、「肩甲骨を寄せながら上半身を引き上げる」ことで、この意識ができていないと背中の筋肉があまり使われず、腕ばかり効いてしまいますので注意してください。
また、動作の最後に肩甲骨を寄せきり、背筋群を完全収縮させることも大切です。
なお、初心者の方に多く見られるのが、「苦しくなると顎を引いてしまう」ことですが、背筋群の収縮方向に適切な首の連動動作は「顎を上げる」ことです。さらに、顎を引いてしまうと背中が丸まり腕にばかり負荷がかかってしまいますので、苦しい時ほど顎を上げる意識で行ってください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①二つに折り、真ん中を玉結びにしたシーツをドアに挟んで固定する
②適度な角度になるように足の位置を決める
③シーツを握り、顎を上げて肩甲骨を寄せながら身体を引き上げる
④肩甲骨を寄せきり、背筋群を完全収縮させる
⑤同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●バックエクステンション
バックエクステンションは、自宅で器具なしで簡単にできる、美姿勢作りに欠かせない自重トレーニングです。
バックエクステンションは、うつ伏せになり上半身を反らせる動作のトレーニングで、自身の手と腕が負荷として働くため、手をどこに構えるかで強度が変わってきます。
運動経験のあまりない女性におすすめなのが、動画のように手を腰位置に構えるやり方です。
うつ伏せになった状態から、手を指先まで伸ばしながら上半身を起こしていきますが、この時に勢いをつけて動作を行うと、腰に強い負担がかかりますので、ゆっくりと動き出すように十分に注意してください。
また、背筋群と首の連動性から、上半身を反らせながら顎を上げるように意識をしてください。苦しいと、つい顎を引いてしまいがちですが、顎を引くと背中が丸まり背筋が十分に収縮しません。苦しい時ほど顎を上げるイメージで動作を行ってください。
なお、トレーニングに慣れてきたら、手の位置を真横に、さらに手の位置を前方にすることで、本種目の負荷を少しずつ高めることが可能です。
最終的には、手を前方にするとともに、足先を浮かせるようにすると最高負荷が得られますが、これはスーパーマンバックエクステンションと呼ばれています。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①うつ伏せになり手を腰位置に構える
②上半身を起こしながら手を指先まで伸ばす
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブローイング
チューブローイングは、背中の引き締めに効果の高い、上半身の引く動きのゴムバンド筋トレの基本種目です。
チューブローイングで大切なポイントは「肩甲骨を寄せながら腕を引く」ことで、腕を引ききったポジションで肩甲骨を寄せきり、背筋群を完全収縮させることが大切です。
また、背筋群の収縮と首の連動性から、最後に肩甲骨を寄せきりながら顎をやや上げることで効果が倍増します。
なお、上半身をあまり倒しすぎると、背筋群から負荷が逃げてしまい、腰に負荷がかかってしまうので過度に上半身を倒さないように注意してください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①胸を張って背すじを伸ばして構える
②腕を引きながら肩甲骨を寄せる
③肩甲骨を寄せきるとともに顎を上げて背筋群を完全収縮させる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブリバースフライ
チューブリバースフライは背中の引き締めトレーニングの仕上げにおすすめの種目です。
チューブリバースフライの最大のポイントは「しっかりと肩甲骨を寄せる動作を行う」ことで、肩甲骨を寄せずに動作すると、背筋群には効かずに肩の後ろ(三角筋後部)にばかり効いてしまいますので、しっかりと肩甲骨を寄せて行ってください。
また、あまり後ろに上半身を倒すと、負荷が腰にかかってしまいますので、しっかりと背すじを伸ばして直立姿勢で行うことがコツになります。
なお、腕を後ろに広げる動作の軌道角度により効果のある部位が若干変化しますが、それは以下の通りです。
・真っ直ぐ後ろに腕を広げる:僧帽筋と広背筋中央部に効果がある
・斜め後ろ上方に腕を広げる:僧帽筋に効果がある
・斜め後ろ下方に腕を広げる:広背筋中央下部に効果がある
動作の正しい手順は以下の通りです。
①胸を張り背すじを伸ばして構える
②腕を後方に広げながら肩甲骨を寄せる
③腕を開いたら肩甲骨を寄せきり背筋群を完全収縮させる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブグッドモーニング
チューブグッドモーニングは、背中のインナーマッスルである脊柱起立筋に集中的な効果があるトレーニング方法です。
チューブグッドモーニングは、脊柱起立筋に対して大きな効果がありますが、正しいフォームで行わないと腰に大きな負担がかかりますので、十分に気をつけてトレーニングしてください。
チューブグッドモーニングで腰を痛めないためには、身体を曲げてから元に戻る折り返し点で、反動をつかって勢いをつけないことが大切です。
常に動作をコントロールし、折り返し点では一度静止するようにしてください。そして、身体を倒す角度は床と平行までにとどめることも大切です。
また、背中が丸まっていると脊柱起立筋が十分に収縮しませんので、胸を張り、やや上を見て動作することが効かせるコツになります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①胸を張りやや上を見て構える
②上半身を床と平行まで倒す
③反動を使わずにゆっくりと効かせながら元に戻る
■背筋群のアラフォージム筋トレメニュー
●ケーブルローイング
ケーブルローイングは背中の筋肉・広背筋や僧帽筋に効果的で、背筋のジムマシン筋トレの基本ともいえる種目です。
まずは、シートの位置を前後に調整しますが、ポイントは腕をもっとも伸ばして構えた位置(スタートポジション)でウエイトが着地せず、筋肉にテンションがかかるようにセットすることです。
シート位置を決めてアタッチメントバーをグリップしたら、胸を張り顎を上げて前を見ます。これは、背中が丸まらないようにするためで、背筋トレーニング共通の基本となる姿勢です。
スタートポジションのフォームが決まったら、そこから腕を引き寄せていきますが、この時に肩甲骨を寄せながら腕を引き寄せることが大切です。肩甲骨の寄せ動作をともなわずに腕を引いてくると、腕の筋力だけでの動作となり、肝心の背筋群に負荷がほとんどかかりません。そして、腕を引ききったら肩甲骨を寄せきり、背筋群を完全収縮させてください。
また、引く時だけでなく、戻す時にもウエイトに耐えながらゆっくりと動作し、背筋群をエキセントリック収縮(伸張性収縮)させることも、しっかりと効かせるためには重要なコツです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①シートの前後位置を調節する
②グリップを握り肩甲骨を寄せながら腕を引いていく
③腕を引ききったら肩甲骨を寄せきり、背筋群を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
なお、ケーブルローイングにはいくつかのバリエーションが、各アタッチメントに対応してありますが、それは以下の通りです。
○ナローグリップケーブルローイング
パラレルアタッチメントを使う、狭い手幅で両手の平が向き合う(パラレルグリップ)で行うバリエーションで、僧帽筋と広背筋中央部に効果があります。
○ワイドグリップケーブルローイング
ワイドアタッチメントを使う、広い手幅で手の平が下向きになるグリップで行うバリエーションで、広背筋の側部に効果があります。
○リバースグリップケーブルローイング
ストレートバーアタッチメントを使う、狭い手幅で手の平が上向きになるグリップで行うバリエーションで、広背筋下部に効果があります。
○ロープケーブルローイング
ロープアタッチメントを使うバリエーションで、金属製のアタッチメントと違いフレキシブルに手幅が変えられるため、自在にターゲットにする背筋部位を変えられますが、コントロールにはかなりの慣れが必要となる、上級者むけのバリエーションです。
●ラットマシンプルダウン
ラットマシンプルダウンは、背中の横側に効果的で、背中から腰にかけてのくびれ作りに有効なジムマシン筋トレです。
まず、ラットマシンに座り、膝パットの高さを調整してトレーニング中に腰が浮かないようにセットします。
バーをグリップしたら、上半身を倒しすぎないように、肩甲骨を寄せながら腕を引き寄せていきます。この時に、背中が丸まらないように目線を上に向けるのがコツです。
腕を引き寄せたら、肩甲骨を寄せきり背筋群を完全収縮させます。そして、同じ軌道でゆっくりと効かせながら(筋肉にエキセントリック収縮を加えながら)元に戻ります。
また、ラットマシンプルダウンはケーブルアタッチメントとグリップ方法によって効果のある部位が異なりますが、それは次のようになります。
◯ノーマルワイドグリップ
広背筋側部に集中的な負荷がかかります。
◯ナローパラレルグリップ
僧帽筋に集中的な負荷がかかります。
◯リバースグリップ
僧帽筋と広背筋下部に負荷がかかり、動画のバリエーションがこのグリップです。女性にもっともおすすめのやり方になります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①膝パットを密着させてマシンに座り、バーをグリップして構える
②あまり上半身を倒さず、肩甲骨を寄せながら腕を引き寄せていく
③腕を引き寄せたら、肩甲骨を寄せきり背筋を完全収縮させる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●ハイパーバックエクステンション
ハイパーバックエクステンションは、美姿勢作りに効果的な脊柱起立筋のジムマシン筋トレです。
まず、マシンにうつ伏せになり、パッドにふくらはぎを引っかけるように固定して構えます。
そこから上半身を下ろしていきますが、この時に背中が丸まらないように胸を張り、顎を上げて背すじを伸ばすことが大切なポイントです。
上半身を下ろしたら、背中のテンションが抜けないようにしつつ一度静止し、上半身を上げていきます。上半身を下ろしてから上げ始める折り返し位置で、反動を使って動作をすると腰に強い負担がかかりますので、十分に注意してください。
上半身を上げすぎて腰が反ってしまうと、これも腰椎に負担となりますので、上半身を起こすのは床と平行までにとどめましょう。
なお、負荷が足らない場合は手を前方に伸ばすか、手でウエイトを保持することで強度を上げることが可能です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ふくらはぎをパッドに固定し、マシンにうつ伏せになって構える
②ゆっくりとコントロールして上半身を下ろす
③下で一度静止してから、床と平行の高さまで上半身を上げる
■上腕二頭筋のアラフォー自宅筋トレメニュー
●チューブカール
チューブカールは二の腕の前側を引き締めるのに効果的なゴムバンド筋トレです。
チューブカールを行う場合の最大のポイントは「肘を固定し前後に動かさない」ことで、肘が前後に動く=肩関節が動いてしまうと、負荷の多くが背中の筋肉に逃げてしまいます。ですので、しっかりと肘の位置を固定し、肘から先だけで動作を行うことが大切です。
また、肘を固定していても上半身を前後に動かすような反動を使うと、二の腕に負荷がほとんどかからなくなりますので、背すじを伸ばして直立姿勢を崩さずに行うことも重要になります。
なお、両手同時に肘を曲げるやり方だと、どうしても肩が動いたり上半身が動いてしまうという方は、左右の腕を交互に曲げるオルタネイト式で行うことをおすすめします。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①背すじを伸ばし肘を腰の横に固定して構える
②肘から先だけを動かしてチューブを引き上げる
③同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
■上腕二頭筋のアラフォージム筋トレメニュー
●ケーブルカール
ケーブルカールの注意点は主に二つあり、一つは「肘を動かさない」ことです。肩関節が動く=肘が前後に動いてしまうと、負荷の多くが背筋群(とくに僧帽筋)に逃げてしまいます。
ですので、肘を身体の横側で固定して構え、肘から先だけで動作を行ってください。
もう一つは、「身体を後ろに傾けない」ことで、身体を後傾させて動作を行うと、体重を利用してウエイトを引き上げている状態です。
あまり身体を後ろに傾けず、上腕二頭筋の筋力でウエイトを引き上げるようにしましょう。
また、ケーブルカールは腕を曲げていく時だけでなく、元に戻る時にウエイトに耐えながらゆっくりとエキセントリック収縮(伸長性収縮)で効かせることも重要です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①マシンに正対し、バーをグリップして構える
②肘を動かさないように気をつけ、肘から先だけでウエイトを引き上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
なお、ケーブルカールにはアタッチメントの種類によって以下のようなバリエーションがあります。
◯ノーマルケーブルカール
手の平が上を向くようにバーをグリップして行うバリエーションで、上腕二頭筋全体に効果があります。
◯ロープケーブルカール
ロープアタッチメントを使い、手の平が向き合うようにハンマーグリップで行うバリエーションで、上腕二頭のなかでも外側にある長頭に集中的な効果があります。
◯リバースグリップケーブルカール
手の平が下を向くようにバーをグリップして行うバリエーションで、上腕二頭筋のほか前腕筋に高い効果があります。
■腹筋群のアラフォー自宅筋トレメニュー
●カールアップクランチ
クランチ(カールアップ)はお腹前側に集中的な効果のある自重腹筋トレーニングで、シットアップに比べると腰への負担も少なく取り組みやすい種目と言えます。
腹筋のトレーニング全般に言えることですが、最大のポイントは「正しい呼吸で腹筋群を完全収縮させること」です。このためには、息を吐きながら身体を起こしていき、身体をもっとも上げたポジションで息を吐き切り、ギュッとお腹を縮める動作を加えることが大切です。
また、腹筋の収縮と首の連動性から、腹筋を縮めると同時に顎を引いてヘソを見るようにすることがコツになります。
クランチ(カールアップ)で、腰を痛めないためにはいくつかのポイントがあり、もっとも大切なのは「腰を反らせるような反動動作で折り返さない」ことです。これに加え、膝を90度程度に曲げてトレーニングを行うことも重要です。
なお、腰に不安感が強い場合には、足を台などの上に乗せ、クランチ(カールアップ)を行うとさらに腰への負担は軽減します。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①膝を90度に曲げ、頭の後ろで手を組んで構える
②ゆっくりと息を吐きながら上半身を起こす
③最後に息を吐き切り、顎を引いて腹筋群を完全収縮させる
④同じ軌道で元に戻る
⑤腰を反らせるような反動を使わずに繰り返す。
●レッグレイズ
レッグレイズ(足上げ腹筋)は下腹に対して集中的な効果がありますが、正しいやり方で行わないと腰を痛めるリスクもあります。
足上げ腹筋)でもっとも大切なポイントは「足を下した時に反動を使わない」ことです。反動を使い、特に腰が反ってしまうような動作で行うと、腰椎に非常に強い負担がかかりますので十分に注意してください。
腰への負担を避けるためには、足を上げる時も下す時も、確実にコントロールした動作でゆっくりと行うことが肝心です。
また、腹直筋に効率的に効かせるためには、息を吐きながら足を上げていき、足をもっとも上げた位置で息を吐き切り腹直筋を完全収縮させること、足を下した時に足を床につけないようにし、腹直筋のテンションを維持することが大切です。
なお、腹筋群の収縮と首の連動性から、腹筋群が収縮するポジションで顎を引いて、ぎゅっとお腹を縮める意識をすることもコツになります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①仰向けになり足を床から浮かせて構える
②息を吐きながら足を上げていく
③足を上げたら息を吐き切り、顎を引いて腹直筋を完全収縮させる
④ゆっくっりとコントロールしながら元に戻る
⑤腰を反らせたり、反動を使わずに動作を繰り返す
●四の字クランチ
四の字クランチは、自宅で器具なしで簡単にできる、横腹引き締めに効果的な自重トレーニングで、運動強度があまり高くないので女性におすすめの種目です。
四の字クランチは、仰向けになり足を組んで行う腹筋運動で、上半身を起こすことよりも捻ることに意識を集中するのがポイントです。
対角線になる肘と膝をつけるように動作しますが、息を吐きながら肘と膝を近づけていき、肘と膝が当たるポジションで息を吐ききって腹筋群を最大収縮させてください。
また、腹筋の収縮と首の連動性から、この時に顎を引いてぎゅっと腹筋を縮める動作を加えることが、効果を高めるためのコツになります。
なお、腰への負担を避けるため、上半身を戻した位置から反動で折り返し動作をしたり、腰を反らせて動作をしたりしないように気をつけてください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①仰向けになり足を組んで構える
②息を吐きながら肘を対角線の膝に近づける
③肘と膝をつけたら息を吐ききり、顎を引いて腹筋を完全収縮させる
④同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブクランチ
チューブクランチは、お腹の前側の引き締めに効果的なゴムバンド筋トレです。
チューブクランチの動作で大切になるのは「呼吸の仕方」と「顎の使い方」です。
スタートポジションから息を吐きながら身体を曲げていきますが、もっとも身体を曲げたポジションで息を吐ききり、腹筋群を最大収縮するようにしてくだい。
また、腹筋群の収縮と首の連動性の観点から、身体を曲げきったフィニッシュポジションで、顎を引いてぎゅっと腹筋群を完全収縮させることで効果が倍増します。
なお、身体を戻した折り返しポイントで、腰を反らせたり、反動を使った動作を行うと腰に強い負担となりますので、しっかりとコントロールした動作で確実に反復してください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①膝をつきゴムバンドを頭上で保持して構える
②息を吐きながら身体を曲げていく
③身体を曲げきったら息を全て吐いて腹筋群を最大収縮させる
④同時に顎を引いて腹筋群を完全収縮させる
⑤同じ軌道でゆっくりと効かせながら元に戻る
●チューブレッグレイズ
チューブレッグレイズは下腹(腹直筋下部)に非常に効果的なトレーニング方法ですが、正しいやり方で行わないと腰に強い負担がかかってしまいますので、しっかりと正しいフォームで行ってください。
もっとも大切なポイントは「反動を使わない」「腰を反らさない」ことで、特に足を下ろしてから再び上げる折り返しポジションで、焦って反動を使って動作を行うと腰が反ってしまいます。
これを防ぐために、ゆっくりと常にコントロールした動作で行う意識を持ってトレーニングしてください。
また、足を上げながら息を吐いていき、足をもっとも高く上げた位置で息を吐ききるとともに、やや顎を引いて腹筋群を完全収縮させることがコツです。
なお、セット中は腹筋のテンションが抜けてしまわないように、足を床につけないようにすることも重要です。
このほかに、上半身を倒しすぎると負荷が腹筋から抜けてしまうので、あまり上半身を倒さないこと、どうしても反復が厳しくなってきたら膝をやや曲げて負荷を軽くすることなどもポイントです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①上半身は倒しすぎずに構える
②息を吐きながら足を上げていく
③足を上げたら息を吐ききり顎を引いて腹直筋を完全収縮させる
④同じ軌道でしっかりと効かせながら元に戻る
⑤反動を使ったり腰を反らせないように繰り返す
●チューブアブツイスト
チューブアブツイストは、くびれ作りの基本となるゴムバンド筋トレです。
チューブアブツイストのもっとも大切なポイントは「大きな動作で腹斜筋を最大伸展させる」ことで、最大伸展させてから、逆方向に大きく捻り、腹斜筋を最大収縮させることが重要です。
腹斜筋を大きく伸ばしてスタートポジションについたら、そこから息を吐きながら対角線に身体を捻っていき、捻りきったポジションで息を全て吐き、なおかつ手の方向に顔を向けて顎を引いて腹斜筋を完全収縮させます。
なお、動作の最初と最後のポジションで反動を使うと、腰に負担をかけてしまいますので、折り返し点では一度動作を止めて反動を使わないようにしてください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①ゴムバンドを保持して構える
②息を吐きながら対角線に身体を捻る
③身体を捻ったら息を吐ききり、顎を引いて腹斜筋を完全収縮させる
④反動を使わないように元に戻る
■腹筋群のアラフォージム筋トレメニュー
●マシンクランチ
マシンクランチは腹直筋に高い効果があり、お腹引き締めの基本となるジムマシン筋トレです。
マシンクランチは、まずシートに座りバーをグリップして構えます。そこから上半身を前に倒していきますが、この時に息を吐きながら動作を行います。
そして、上半身を完全に倒したら、息を吐ききるとともに顎を引いて腹直筋を完全収縮させます。この時に、意識をしてギュッとお腹に力を入れると、さらに腹直筋が強く収縮して効果が倍増します。
そこから、元の位置まで戻りますが、ゆっくりとウエイトに耐えながら動作し、腹直筋にエキセントリック収縮(伸張性収縮)を加えることで、さらに効果が高まります。
元の位置に戻ったら、再び前に上半身を倒していきますが、この折り返しポイントで注意したいことが二点あります。一つは、「反動を使わないこと」で、もう一つは「腰を反らせて勢いをつけないこと」です。いずれも、腰椎に負担をかけないことが理由です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①マシンのシートに座り、バーをグリップして構える
②息を吐きながら上半身を曲げていく
③上半身を曲げたら、息を吐ききって腹直筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
⑤反動を使ったり、腰を反らせたりせずに再び上半身を倒していく
●ケーブルクランチ
ケーブルクランチは、腹直筋の引き締めに集中的な効果があるジムマシン筋トレです。
ケーブルクランチは、ケーブルマシンに正対し膝をつき、アタッチメントをグリップして構えます。
そこから、息を吐きながら上半身を曲げていき、下まで曲げた位置で息を吐ききって腹直筋を完全収縮させます。
この時に、顎を引く動作を加えると腹直筋がさらに強く収縮して効果が倍増します。
また、ケーブルクランチで注意したいポイントは、元の位置に戻ってから再び上半身を曲げていく時に、反動を使ったり腰を反らせたりしないことです。
このような反動動作を行うと、腰に強い負担がかかりますので、十分に注意してください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①マシンに正対し、膝をつき、アタッチメントをグリップして構える
②息を吐きながら上半身を曲げていく
③上半身を深く曲げたら、息を吐ききって腹直筋を完全収縮させる
④同時に顎を引いてさらに腹直筋を強く収縮させる
⑤ゆっくりと元に戻り、反動を使わずに上半身を再び曲げていく
●トルソーローテーション
トルソーマシンローテーションは横腹(腹斜筋)の引き締め、くびれ作りに効果的なジムマシン筋トレです。
トルソーマシンローテーションの最大のポイントは、できるだけ大きな動きで腹斜筋を最大伸展から最大収縮させていくことです。
また、腰を痛めないために折り返し点で反動を使わないことも大切で、一回一回動作を止めて、しっかりと筋肉を収縮(反対側はストレッチ)させてください。
なお、収縮させるほうの横腹を見るイメージで、顎を引いて首を向けると腹斜筋が完全収縮して効果的です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①シートに座りバーをグリップして構える
②身体を捻り、収縮するほうを見ながら顎を引いて筋肉を完全収縮させる
③反動を使わずに、反対側へ身体を捻っていく
■下半身のアラフォー自宅筋トレメニュー
●自重スクワット
自重スクワットは、器具なしで簡単に取り組めるので、自宅での下半身痩せエクササイズとして非常に有効なトレーニング方法です。
自重スクワットはとても効果の高いトレーニングですが、やり方を間違えると膝に強い負担がかかりますので、しっかりと正しいフォームで行うことが大切です。
そのフォームのポイントは以下のようになります。
・胸を張り背すじを伸ばす
・膝をつま先より前に出さない
・目線はやや上に向ける
・斜め後ろにしゃがむ
このフォームを一言であらわすと「胸を張って椅子に座る動作」ですので、そのイメージで動作を行ってください。
そして、膝への負担がかからないよう、しゃがむのは膝が90度まで(太ももが床と平行)にすることをおすすめします。
また、これも膝への負担を考慮してですが、しゃがんでから立ち上がる折り返しポジションで、反動を使わないように気をつけてください。
なお、斜め後ろにしゃがむてバランスがとりづらい方は、かかとで板などを踏んで行うと動作がやりやすくなります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①胸を張り背すじを伸ばして構える
②膝がつま先より前に出ないよう、斜め後ろにしゃがむ
③目線をやや上に向け、反動を使わずに立ち上がる
※20回の反復を目安にしてください。
●フロントランジ
フロントランジは下半身後ろ側に効果が高く、自宅で器具なしで簡単にできる自重トレーニングです。
フロントランジは足を前後に開いて構え、後ろ側にした脚の膝を下げるようにしてしゃがみます。この時に、膝への負担を避けるため、前側の脚の膝がつま先より前に出ないように気をつけてください。
前側の脚の太ももが、床と平行になるまでしゃがんでから立ち上がりますが、後ろ側にした脚を主体にして立ち上がる意識で動作を行うと、より一層下半身後ろ側に効果的です。
筋力的に動作が辛い方は、手を軽く振り子のように使って立ち上がってください。ただし、膝のバネを反動にして立ち上がると、膝関節に大きな負担がかかりますので、十分に気をつけてトレーニングしましょう。
また、背すじを伸ばし、やや目線を上に向けた姿勢を作ることも大切なポイントです。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①足を前後に開いて構える
②背すじを伸ばし、やや目線を上げる
③前足の太ももが床と平行になるまでしゃがむ
④後ろ足に意識を集中して立ち上がる
※片側20回の反復を目安にしてください。
●サイドランジ
サイドランジは内もも引き締めに効果的な、自宅で器具なしで簡単にできる自重トレーニングです。
サイドランジは大きく横に足を広げて構え、そこから片側の膝を曲げて横向きにしゃがんでいきます。この時に、曲げる方の脚の膝をつま先と平行(同じ向き)になるように注意しないと、膝関節に捻れ負荷がかかってしまいますので、十分に気をつけてください。
あわせて、膝関節保護のため、曲げる方の脚の膝がつま先より前に出ないように注意することも大切です。
しゃがんでから立ち上がる時は、伸ばした方の脚で身体を行き寄せるようにするのがポイントで、この動作によって内ももの筋肉である内転筋群に負荷をかけることができます。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①足を横に広げて構える
②片側の膝を曲げ、横方向にしゃがむ
③伸ばした脚で引き寄せるようにして立ち上がる
④反対側の膝を曲げて再びしゃがみ、同様に立ち上がる
※片側20回の反復を目安にしてください。
●バッグレッグリフト
バッグレッグリフトは、お尻の筋肉である臀筋群に効果的で、自宅で器具なしで簡単に取り組める、女性の美尻作りエクササイズの基本種目です。
バックレッグリフトは、肘と膝をついた四つん這いで構え、そこから脚を後方に上げていくエクササイズです。
足を高く上げるイメージよりも、足をより遠くに伸ばすイメージで行い、足を上げる高さは床と平行よりもやや高い程度で十分です。
また、背中が丸まっていると、臀筋群が完全収縮しませんので、顎を上げて前を見て、背すじを伸ばして動作することがコツになります。
なお、足をもっとも上げたポジションで、つま先を伸ばす動作を加えると、さらに強く臀筋群が収縮して効果的です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①肘と膝をついて構える
②前を見て背すじを伸ばしたまま、片側の足を斜め後方に伸ばすように上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
④もう片側の足を斜め後方に上げて、交互に動作を繰り返す
※片側20回の反復を目安にしてください。
●チューブレッグプレス
チューブレッグプレスは、下半身の引き締めトレーニングの基本となるゴムバンド筋トレです。
チューブレッグプレスは、仰向けになり膝を曲げて足先にゴムバンドをかけて構え、そこからゴムチューブの張力に逆らって足を押し出していきます。
足を押し出す方向に注意が必要で、あまり低いと腹筋群や背筋群に負荷が分散してしまいますので、斜め上方にむけて足を押し出すことが大切です。
また、足を押し出す動きのなかで太もも前側に、ゴムの張力に耐えて足を戻す動きのなかで太もも裏側に負荷がかかりますので、足を押し出す時だけでなく、戻す時にもしっかりとコントロールした動作で丁寧に効かせるようにしてください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①仰向けになり膝を曲げ足先にゴムをかけて構える
②斜め上方にむけて足を押し出す
③張力に耐えながらゆっくりと元に戻る
●チューブレッグカール
チューブレッグカールはヒップアップに効果的なゴムバンド筋トレです。
チューブレッグカールはうつ伏せになり足にチューブをセットして構えます。そこから、膝を曲げていき、90度まで曲げたらつま先を伸ばす動きを加えて太ももの裏側の筋肉・ハムストリングスを完全収縮させます。
この時に、少し太ももを床から浮かせ、お尻にギュッと力を入れると臀筋群も収縮するのでさらにヒップアップに効果的です。
なお、ハムストリングスは収縮するときだけでなく、戻す時にゴムの張力に逆らいながらゆっくりと戻すことで、エキセントリック収縮(伸張性収縮)によって非常に効率的に聞かせることが可能です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①うつ伏せになり足にゴムをセットして構える
②膝を90度まで曲げ、つま先を伸ばして筋肉を完全収縮させる
③やや太ももを浮かせてお尻にも効かせる
④ゆっくりとゴムの張力に逆らいながら元に戻る
●チューブアダクション
チューブアダクションは内ももに集中的な効果のある、内もも痩せの基本ゴムバンド筋トレです。
チューブアダクションは、通常のウエイトトレーニングでは集中して鍛えにくい内もも(内転筋群)に負荷が効率的にかけられるトレーニング種目で、内転筋群の作用である「足を閉じる」動きのなかで刺激を与えていきます。
内転筋群はインナーマッスルですので、強い負荷や速い動作で鍛えるのには不向きですので、ゆっくりとした動作で、他の筋肉を使わないように意識を集中してトレーニングすることが重要なコツです。
また、足を閉じるコンセントリック収縮(短縮性収縮)だけでなく、足を戻す時にゴムの張力に耐えながら戻すエキセントリック収縮(伸張性収縮)でも効果的に鍛えられますので、足を閉じる時だけでなく、戻す時にも丁寧に動作するようにしてください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①床に座りゴムチューブをセットする
②ゆっくりと足を閉じる
③意識を集中し、張力に耐えながらゆっくりと元に戻る
■下半身のアラフォージム筋トレメニュー
●マシンレッグプレス
マシンレッグプレスは、太もも前側の引き締めに集中的な効果のあるジムマシントレーニングです。
マシンレッグプレスでもっとも注意したいポイントは、「膝がつま先よりも上にならない」位置で構えることです。膝がつま先より上に出たフォームで脚に力を入れると、膝に対して強い負担となりますので十分に気をつけてください。
正しいフォームで構えるためには二つのことを調整しますが、一つはシートの前後調整で、膝の角度が90度前後になるようにしてください。そして、もう一つが足の置き場ですが、これもひざの角度が90度前後になるようにするとともに、膝よりも上につま先がくるようにします。
マシンに座り、正しい構え方をしたら、そこから脚に力を入れてウエイトを押し上げていきます(マシンによってシートが動くタイプもあります)。しっかりと膝が伸びるまで押し切るようにしましょう。
マシンレッグプレスは、押す動作のなかで太もも前側の大腿四頭筋に負荷がかかり、戻す時にウエイトに耐えながらゆっくりと動作することで太もも裏側のハムストリングスにも効果があります。戻り動作も大切に、筋肉に効かせながら行ってください。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①膝が90度前後でつま先よりも上にならないようにシートを調整して構える
②膝が伸びる位置までウエイトを押し上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
●マシンレッグエクステンション
マシンレッグエクステンションは、太もも前側に集中的な引き締め効果のあるジムマシン筋トレです。
マシンレッグエクステンションは、マシンのシートに座り、脛にパッドを当てて構えます。そこから膝関節を伸ばしてウエイトを上げていきますが、この時に上半身を後ろに傾けないことが大切です。後傾姿勢で動作を行うと、負荷が腹筋群に分散してしまいますので、上半身は真っ直ぐに保って動作を行ってください。
また、ウエイトを上げる時だけでなく、下ろす時にも負荷をかけて筋肉をエキセントリック収縮(伸張性収縮)させて効かせることが大切なポイントです。
なお、膝を伸ばしたポジションでつま先を手前に向けるような動作を加えると、大腿四頭筋が完全収縮して効果が倍増します。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①シートに座り脛にパッドを当てる
②上半身を倒さずに、膝を伸ばしてウエイトを上げる
③膝を伸ばしたら、つま先を手前に向けて大腿四頭筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●マシンレッグカール
マシンレッグカールは太もも裏側からお尻にかけて効果があり、ヒップアップエクササイズとして最適なジムマシン筋トレです。
マシンレッグカールはベンチにうつ伏せになり、足首の後ろをパッドに当てて構えます。そこから、膝を曲げてウエイトを上げていきます。この時に腰を反らさないようにすることが大切で、腰の反ったフォームで行うと腰椎に負担がかかりますので、上半身をしっかりとシートにつけて、膝から先だけで動作するようにしてください。
また、膝を曲げたら、その位置でつま先を伸ばす動作を加えることで太もも裏側の筋肉(ハムストリングス)が完全収縮して効果が高まります。
なお、本種目はウエイトを上げる時のコンセントリック収縮(短縮性収縮)で効かせることも大事ですが、ウエイトを下げる時にゆっくりと動作しエキセントリック収縮(伸張性収縮)で効かせることも重要です。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①シートにうつ伏せになり、足首後ろにパッドを当てて構える
②腰を反らさないように気をつけ、膝から先だけを動作させてウエイトを上げる
③膝を曲げたら、つま先を伸ばしてハムストリングスを完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●マシンアダクション
マシンアダクションは、内もも痩せに集中的な効果があるジムマシントレーニングです。
マシンアダクションは、シートに座り太ももにパッドを当てて構えます。そこから、脚を閉じていきますが、ターゲットとなる内ももの筋肉・内転筋群はインナーマッスルですので速い動作で行うのではなく、ゆっくりとした動作で確実に内もものなかが収縮するイメージで行ってください。
また、脚を閉じる動作だけでなく、戻る動作もしっかりとコントロールしてエキセントリック収縮(伸張性収縮)で負荷をかけていくことも大切です。
なお、背もたれにもたれて後傾姿勢で行うと内転筋群のお尻側に、逆に前傾姿勢で行うと内転筋群の膝側に負荷がかかります。
動作の正しい手順は以下の通りです。
①シートに座り太ももにパッドを当てる
②ゆっくりとした動作で脚を閉じる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
■具体的な一週間の自宅アラフォー筋トレ
ここからは、具体的な一週間のプログラムメニューを例示していきます。各セット数は目安ですので、体力にあわせて増減してください。また、トレーニングの順番は筋トレの基本的な順序である「複合関節運動」→「単関節運動」または「高負荷トレーニング」→「低負荷トレーニング」の順になっていますので、そのまま実施してください。
●月曜日の自宅ダイエットメニュー
・上半身の押す筋肉+腹筋の日
①膝つき腕立て伏せを1~2セット②チューブチェストプレスを1~2セット
③チューブチェストフライを1~2セット
④パイクプッシュアップまたはチューブショルダープレスを1~2セット
⑤ベンチディップまたはチューブフレンチプレスを1~2セット
⑥クランチまたはチューブクランチを1~2セット
⑦レッグレイズまたはチューブレッグレイズを1~2セット
⑧四の字クランチまたはチューブアブツイストを1~2セット
●水曜日の自宅ダイエットメニュー
・下半身の筋肉の日
①自重スクワットまたはチューブレッグプレスを1~2セット②フロントランジを1~2セット
③サイドランジを1~2セット
④チューブレッグエクステンションを1~2セット
⑤チューブレッグカールを1~2セット
⑥チューブアダクションを1~2セット
●金曜日の自宅ダイエットメニュー
・上半身の引く筋肉+腹筋の日
①斜め懸垂またはドア斜め懸垂を1~2セット②チューブローイングを1~2セット
③チューブリバースフライを1~2セット
④バックエクステンションまたはチューブグッドモーニングを1~2セット
⑤クランチまたはチューブクランチを1~2セット
②レッグレイズまたはチューブレッグレイズを1~2セット
③四の字クランチまたはチューブアブツイストを1~2セット
■具体的な週3回のジムアラフォー筋トレ
●週1回目の筋トレメニュー例
①マシンチェストプレスを2~3セット②マシンチェストフライを2~3セット
③マシンショルダープレスを1~2セット
④トライセプスプレスダウンを1~2セット
⑤ケーブルキックバックを1~2セット
⑥マシンクランチまたはケーブルクランチを1~2セット
⑦トルソーローテーションを1~2セット
●週2回目の筋トレメニュー例
①マシンレッグプレスを2~3セット②マシンレッグエクステンションを2~3セット
③マシンレッグカールを2~3セット
④マシンアダクションを2~3セット
●週3回目の筋トレメニュー例
①ケーブルローイングを2~3セット②ラットマシンプルダウンを2~3セット
③ハイパーバックエクステンションを2~3セット
④ケーブルカールを2~3セット
⑤マシンクランチまたはケーブルクランチを1~2セット
⑥トルソーローテーションを1~2セット