一般的にいわゆる「細マッチョ」と呼ばれる体型とはいったいどのようなものでしょう?
体脂肪率とBMI指数から算出した身長ごとの標準的な体重の基準値をご紹介します。
■細マッチョとは?
細マッチョとは、きっちりとした基準があるわけでなく、あくまでも一般的なイメージ・概念ですので、当然ながら明確な基準があるわけではありません。
しかしながら、一般的な概念としては、「体脂肪が少なく腹筋が割れて見える」「過度に筋肉がつきすぎていない」といったものがありますので、おおよその基準値として以下のことが言えるでしょう。
体脂肪率:腹筋が割れる10~15%前後
BMI値:中央値の22前後
■体脂肪率とBMI指数について
体脂肪率とは、体重における脂肪の割合のことで、以下のように算出できます。
除脂肪体重(kg)=体重(kg)ー筋肉重量(kg)ー骨格重量(kg)ー体液(kg)
体脂肪率(%)=除脂肪体重(kg)÷体重(kg)×100
このように算出できますが、一般的には体脂肪率計つきの体重計で測定するのが簡便です。
一方、BMI指数とは「Body Mass Index」の頭文字をとった略号で、身長と体重の関係性を数値化した肥満指数のことを言います。BMI指数の算出計算式は次の通りです。
BMI=体重(kg)÷[身長(m)×身長(m)]
例えば、体重70kg身長180cmの場合、BMI値は70÷(1.8×1.8)≒21.6となります。
なお、標準体重の範囲とされるBMI値は18.5~25で、BMI指数における標準体重の中央値とされる「22」の標準体重を求める数式は以下の通りです。
標準体重=22×身長(m)×身長(m)
■身長ごとの細マッチョ標準体重
これらのことから、細マッチョの標準体重はそのBMI指数が22であることを前提に次のようになります。身長165cmの細マッチョ標準体重=59.9kg
身長166cmの細マッチョ標準体重=60.6kg
身長167cmの細マッチョ標準体重=61.4kg
身長168cmの細マッチョ標準体重=62.1kg
身長169cmの細マッチョ標準体重=62.8kg
身長170cmの細マッチョ標準体重=63.6kg
身長171cmの細マッチョ標準体重=64.3kg
身長172cmの細マッチョ標準体重=65.1kg
身長173cmの細マッチョ標準体重=65.8kg
身長174cmの細マッチョ標準体重=66.6kg
身長175cmの細マッチョ標準体重=67.4kg
身長176cmの細マッチョ標準体重=68.1kg
身長177cmの細マッチョ標準体重=68.9kg
身長178cmの細マッチョ標準体重=69.7kg
身長179cmの細マッチョ標準体重=70.5kg
身長180cmの細マッチョ標準体重=71.3kg
身長181cmの細マッチョ標準体重=72.1kg
身長182cmの細マッチョ標準体重=72.9kg
身長183cmの細マッチョ標準体重=73.7kg
身長184cmの細マッチョ標準体重=74.5kg
身長185cmの細マッチョ標準体重=75.3kg
そして、体重だけではなく、この体重で体脂肪率が10~15%程度になるように筋肉質になった身体が細マッチョと言えるでしょう。
■細マッチョになるための2通りのアプローチ
一部の体脂肪率が低くて筋肉質な人をのぞき、ほとんどの人が最初から細マッチョではありません。多くは「痩せ体質」または「ぽっちゃり体質」のいずれかです。
細マッチョになるためには、「痩せ体質」と「ぽっちゃり体質」ではアプローチの仕方が変わってくるのは当然で、簡単に表現すると以下のようになります。
①痩せ体質の場合:まず筋肥大バルクアップ筋トレを行う(筋肉量を増やす)
②ぽっやり体質の場合:まず引き締めダイエット筋トレを行う(体脂肪を減らす)
この異なる二つのアプローチはターゲットにする筋繊維の種類とそれに最適なトレーニング方法(負荷回数設定)もおのずと異なってきますが、それは次の項目で解説します。
■目的別の筋トレ負荷回数設定
●ターゲットにする筋繊維に最適な反復回数
筋肉を構成している筋繊維には主に三種類があり、それは、筋繊維TYPE2b(速筋|FG筋)、筋繊維TYPE2a(速筋|FO筋)、筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)で、それぞれの特徴と鍛えるのに適切な反復回数は以下の通りです。
●筋繊維TYPE2b(速筋|FG筋)
収縮が速く(Fast)、グリコーゲン(Glycogen)を消費する速筋で、FG筋とも呼ばれます。30秒以内の瞬発的な動作で爆発的に収縮し、鍛えると強く筋肥大します。筋肥大バルクアップ筋トレのターゲットとなる筋繊維で、10回前後の反復回数で限界がくるような高負荷設定でトレーニングします。●筋繊維TYPE2a(速筋|FO筋)
収縮が比較的速く(Fast)、グリコーゲン(Oxygen)を消費する速筋で、FO筋とも呼ばれます。60秒以内の持久要素のある瞬発的な動作で収縮し、鍛えるとある程度の筋肥大が起こります。細マッチョ筋トレや女性の部分ボリュームアップのターゲットとなる筋繊維で、15回前後の反復回数で限界がくる中負荷設定でトレーニングします。●筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)
収縮が比較的遅く(Slow)、グリコーゲン(Oxygen)を消費する遅筋で、SO筋とも呼ばれます。60秒以上の持久的な動作で持続的に収縮し、鍛えると筋密度が向上し引き締まります。引き締めダイエット筋トレのターゲットとなる筋繊維で、20回以上の反復回数で限界がくる低負荷設定でトレーニングします。●痩せ体質なら筋繊維TYPE2b|ぽっちゃり体質なら筋繊維TYPE1
細マッチョの基準体型から外れている場合、筋繊維の特徴と最適な負荷回数設定から、痩せ体質なら筋繊維TYPE2bを鍛えて筋肉量を増やし、ぽっちゃり体質なら筋繊維TYPE1を鍛えるダイエット筋トレで体脂肪を減らしていくのが正しいアプローチになります。また、もともと細マッチョ体型、またはトレーニングの結果として細マッチョ体型になったら、筋繊維TYPE2aを主体にトレーニングして筋肉の形を整えていきます(ボディーデザイン)。
■筋肉部位ごとの細マッチョ筋トレ
【筋肉部位名称3D図鑑】胸・背中・腕・腹・下半身・インナーマッスルの名前と鍛え方
一般的にイメージされる、いわゆる細マッチョ体型とは、胸まわりにはしっかりと筋肉がつき、腹筋が割れており、あまり逆三角形体型になりすぎず、腕は程よく太く、脚は引き締まっている、というものです。
ですので、最終的な細マッチョ体型のボディーデザインと各筋肉部位の鍛え方・ターゲット筋繊維は以下のようになります。
大胸筋:筋繊維TYPE2b
三角筋:筋繊維TYPE2a
上腕三頭筋:筋繊維TYPE2a
背筋群:筋繊維TYPE2a
上腕二頭筋:筋繊維TYPE2b
腹筋群:筋繊維TYPE1
下半身:筋繊維TYPE1
※筋繊維TYPE2b(10回前後の反復)|筋繊維TYPE2a(15回前後の反復)|筋繊維TYPE1(20回以上の反復)
具体的には、下記の筋肉部位別のトレーニング方法をご参照ください。
細マッチョになる大胸筋トレーニング
細マッチョになる背筋群トレーニング
細マッチョになる三角筋トレーニング
細マッチョになる三頭筋トレーニング
細マッチョになる二頭筋トレーニング
細マッチョになる腹筋群トレーニング
細マッチョになる下半身トレーニング
また、トレーニング方法別のメニュープログラムについては下記をご参照ください。
細マッチョになる自重トレーニング
細マッチョになるチューブ筋トレ
細マッチョになるダンベル筋トレ
細マッチョになるジムマシン筋トレ
細マッチョになるバーベル筋トレ
なお、最新の細マッチョ筋トレメニュープログラムは下記の記事をご参照ください。
細マッチョ筋トレメニュー完全版