トレーニングチューブやゴムバンドを使った、女性の背中痩せ・美姿勢つくりのための背筋トレーニングの方法を、簡単にできる種目から厳選し詳しく解説するとともに、女性らしい綺麗な背中を作るために最適な負荷・重量・回数設定についてご紹介します。
■背中痩せ筋トレの重さと回数の決め方
引き締め目的の場合
引き締め目的でトレーニングを行う場合は、鍛えても筋肥大せず筋密度が上がる特徴を持つ持久筋(遅筋繊維TYPE1)をターゲットに筋トレを行いますので、20回の反復で限界がくる重さ(負荷設定)で行います。
ボディメイクの場合
ボディメイク(ボリュームアップ)目的でトレーニングを行う場合は、鍛えると筋肥大する瞬発筋(速筋繊維TYPE2)をターゲットに筋トレを行いますので、12~15回の反復で限界がくる重さ(負荷設定)で行います。
背中痩せは20回を1セットの目安にする
つまり、背中痩せのための背筋トレーニングは、持久筋(遅筋繊維TYPE1)をターゲットに、20回の反復で限界がくる重さ(負荷設定)で行っていくのが最適です。
■チューブトレーニングの特徴
チューブトレーニングはゴムの反発力を利用したレジスタンストレーニングで、特定の筋肉を個別に鍛えられるアイソレーション種目(単関節運動)が豊富です。また、フリーウエイトトレーニングでは行えない「上から引く」「前から引く」といった動作も可能なこともメリットです。
反面、あまり強い負荷が加えられないので、積極的に筋肉をつけるボディメイクトレーニングにはやや不向きです。このため、自宅でも高負荷がかけられる自重トレーニングと組み合わせるのが理想的と言えます。
詳しいチューブトレーニングのやり方はこちら
■背筋群を筋トレするメリット
美姿勢作り・肩こり解消・くびれ作りに効果的
背中の筋肉・背筋群(広背筋・僧坊筋・脊柱起立筋)を鍛えることで、真っ直ぐな背すじになる、肩こり解消になる、広がりのある上半身になりくびれが際立つ、といったメリットがあります。また、背すじが伸びることで凹胸の解消にもなり、外見上のバストアップ効果もあります。
■自重で追い込みチューブで仕上げる
それでは、ここからは各種目を解説していきますが、まずチューブトレーニングの前に高い負荷をかけられる自重トレーニングを行い、仕上げにチューブを使っていくという前提で、自重トレーニングからご紹介していきます。
■自重での背中痩せ筋トレ
●懸垂
背中の筋肉を高い負荷でトレーニングできる種目が懸垂(チンニング・プルアップ)です。女性にとっては難易度の高い種目ですが、ぜひチャレンジしてみてください。
懸垂(チンニング)の正しいやり方とコツ
①肩幅よりやや広く手幅をとって、懸垂バーをグリップして構える
②背中が丸まらないように上を見て、肩甲骨を寄せながら身体を引き上げていく
③身体を引き上げたら、できるだけ胸をバーに近づけるとともに顎を上げて背筋群を完全に収縮させる
④できるだけコントロールして負荷をかけながら元の体勢に戻る
⑤再び身体を引き上げていく
懸垂(チンニング)が効果のある筋肉部位
懸垂は、広背筋や僧帽筋など背筋群を中心として、上腕二頭筋にも効果があります。
●斜め懸垂
斜め懸垂は、通常の懸垂が筋力的にできない多くの女性に最適な種目で、机を流用すれば専用の懸垂器具も必要ありません。
斜め懸垂の正しいやり方とコツ
①肩幅よりやや広く手幅をとってグリップし、胸を張り構える
②背中が丸まらないように気をつけて、肩甲骨を寄せながら身体を引き上げる
③身体を引き上げたら、肩甲骨を寄せきるとともに顎を上げて背筋群を完全に収縮させる
④同じ軌道で肩甲骨を開放しながら、負荷をかけながら身体を下ろす
斜め懸垂が効果のある筋肉部位
斜め懸垂は、広背筋や僧帽筋など背筋群を中心として、二次的に上腕二頭筋にも効果があります。
●ドア斜め懸垂
斜め懸垂が筋力的にできない方には、こちらのようなドアにシーツを挟んで行うドア斜め懸垂がおすすめです。
ドア斜め懸垂の正しいやり方とコツ
①シーツの端を結んで丸めドアに挟む
②ドアが開かないよう、ドアの下部に足を置き、懸垂動作ができる長さにシーツを握り、斜めになって構える
③背中が丸まらないように気をつけ、肩甲骨を寄せながら身体を引き上げる
④身体を引き上げたら、肩甲骨を寄せきるとともに顎を上げて背筋群を完全に収縮させる
⑤ゆっくりと負荷をかけながら元の体勢に戻る
ドア斜め懸垂が効果のある筋肉部位
ドア斜め懸垂は、広背筋や僧帽筋など背筋群を中心として、二次的に上腕二頭筋にも効果があります。
●バックエクステンション
バックエクステンションは背骨周りの筋肉に有効な種目で、腰周り痩せや美姿勢作りに効果的です。
バックエクステンションの正しいやり方とコツ
①うつ伏せになり、手を横(または前)に伸ばして構える
②反動を使わないように気をつけて、ゆっくりと上半身を起こしていく
③上半身を起こしたら、顎を上げて脊柱起立筋をしっかりと収縮させる
④ゆっくりと負荷をかけながら元の体勢に戻る
バックエクステンションが効果のある筋肉部位
バックエクステンションは脊柱起立筋群に集中的な効果があります。
■チューブ背中痩せ筋トレ
●チューブローイング
チューブローイングは、背中のゴムバンド筋トレの基本種目とも言えるトレーニングメニューです。
チューブローイングの正しいやり方とコツ
①脚を伸ばして床に座り、前からテンションがかかるようにトレーニングチューブをグリップして構える
②上半身を倒さないように気をつけ、肩甲骨を寄せながらグリップを引き寄せる
③グリップを引き寄せたら、肩甲骨をしっかりと寄せ、顎を上げて背筋群を完全に収縮させる
④肩甲骨を開放しなから、ゆっくりと負荷をかけつつ元の体勢に戻る
⑤再び腕を引き寄せていく
チューブローイングが効果のある筋肉部位
チューブローイングは、広背筋や僧帽筋など背筋群を中心として、二次的に上腕二頭筋にも効果があります。
●チューブラットプルダウン
チューブラットプルダウンは背中の側面に高い効果があり、広がりのある上半身によるくびれ作りにおすすめの種目です。
チューブラットプルダウンの正しいやり方とコツ
①上からテンションがかかるようにトレーニングチューブをグリップし、胸を張り背中を真っ直ぐにして構える
②肩甲骨を寄せながらグリップを引き下げていく
③グリップを引き下げたら、肩甲骨を寄せきり背筋群を完全に収縮させる
④ゆっくりと負荷をかけながら元の体勢に戻る
⑤再びグリップを引き下げていく
チューブラットプルダウンが効果のある筋肉部位
チューブラットプルダウンは、広背筋や僧帽筋など背筋群に効果があり、二次的に上腕二頭筋にも効果的です。
●チューブプルオーバー
チューブプルオーバーは、縦方向に背中の筋肉を刺激するだけでなく、肋骨のストレッチ作用により胸郭を広げる効果もあります。
チューブプルオーバーの正しいやり方とコツ
①上からテンションがかかるようにトレーニングチューブをグリップして構える
②肘を曲げないように気をつけ、大きく円を描くようにグリップを引き上げていく
③グリップを引き下げたら、肩甲骨を寄せて背筋群をしっかりと姿勢させる
④負荷をかけながらゆっくりと元の体勢に戻る
⑤再びグリップを引き下げていく
チューブプルオーバーが効果のある筋肉部位
チューブプルオーバーは、肘を伸ばして動作を行うと背筋群な、肘を曲げて動作を行うと大胸筋に効果があります。
●チューブリバースフライ
チューブリバースフライは、背中中央の上側に集中的な効果があり、肩こり防止・解消にも有効です。
チューブリバースフライの正しいやり方とコツ
①前からテンションがかかるようにトレーニングチューブをグリップし、胸を張り背中を真っ直ぐにし、腕を前に伸ばして構える
②上半身を倒したり、肘を曲げないように気をつけ、腕を横に開いていく
③腕を横に開いたら、肩甲骨をしっかりと寄せて背筋群を完全に収縮させる
④ゆっくりと負荷をかけながら元の体勢に戻る
⑤再び腕を開いていく
チューブリバースフライが効果のある筋肉部位
チューブリバースフライは、僧帽筋と広背筋中央部に効果があります。
●チューブグッドモーニング
チューブグッドモーニングは、背筋を伸ばす効果があり、美姿勢作りに重要な種目です。
チューブグッドモーニングの正しいやり方とコツ
①下からテンションがかかるようにトレーニングチューブをグリップし、胸を張り背中を真っ直ぐにして構える
②背中が丸まらないように前を見ながら、身体を前方に倒していく
③上半身が床と平行になる位置まで身体を倒したら、負荷をかけながらゆっくりと元の体勢に戻る
④反動を使わないように気をつけて、再び身体を倒していく
チューブグッドモーニングが効果のある筋肉部位
チューブグッドモーニングは、脊柱起立筋に集中的な効果があります。
■週3回のダイエット筋トレメニュー
女性が筋トレだけで、確実に美しく痩せるための「部位分割トレーニング」=「スプリットメニュー」のなかでも、とても効率的な週3回のトレーニングプログラムをご紹介します。詳しくは下記の記事をご参照ください。
女性が筋トレだけで確実に痩せる週3回の部位分割メニュー|自宅からジムまで具体例を解説
■女性筋トレのための食事メニュー
女性のダイエット筋トレの効果を高めるために必要な、食事と栄養の知識=三大栄養素とPCFバランス・グリセミック指数・アミノ酸スコアについてまとめました。詳しくは下記の記事をご参照ください。
女性筋トレのための食事メニュー例|タンパク質をしっかり摂りカロリーカットのレシピ